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営業ノウハウ

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【不動産売買仲介】営業力強化シリーズ~プラスαの情報提供力とは~

本コラムは不動産売買仲介営業の皆さまに向けた「個人と組織全体の営業力向上」をテーマ
にしたシリーズコラムです。本シリーズコラムを通して、個人の能力開発だけでなく、結束
力の強い営業組織づくりの支援をできればと思います。

シリーズコラムの1回目はこちらからご覧いただけます。
【不動産売買仲介営業向け】営業力強化シリーズ~住宅購入検討者への理解を深める~

当社では「LIFULL HOME'S接客グランプリ」(以下、接客グランプリ)という、専門調査員がメール対応、電話対応、店舗やスタッフの雰囲気、適切なご案内といった項目をお客さま目線で評価し、一定の水準に達している不動産会社をランキング化・表彰するという取り組みをしています。

今回のコラムでは、接客グランプリで評価の良かった会社のLIFULL HOME'S 接客診断(以下、接客診断)の結果例を交えながら「プラスαの情報提供力」について考えていきます。

詳細につきましてはこちらからご覧いただけます。
 ≫ LIFULL HOME'S 接客診断

目次[非表示]

  1. 1.事例①中古物件の見学で来店したお客さま事例
  2. 2.事例②住宅ローン控除の最大活用をした事例
  3. 3.押さえておきたい情報提供ポイント
  4. 4.プラスαの情報提供力 まとめ

事例①中古物件の見学で来店したお客さま事例

中古物件の見学に来店したお客さまに対して、プラスαの情報として新築物件も提案し、見学物件に対するお客さまの不安への解消案を提案した事例です。

不動産会社の方針や、お客さまの捉え方はさまざまなので、中古物件の見学へ来た方への新築物件提案が100%よいとは言い切れませんが、このお客さまにとっては好印象を与えていたようです。

この事例では、事前にお客さまの予算をヒアリングできていたため、中古物件だけでなく新築物件も提案し選択の幅が広がり購買意欲をかき立てることができています。

加えて、お客さまが見学した物件で気に入らない箇所をヒアリングし、「備え付けのものを変更可能・間取りの変更も可能」など、該当箇所への対応策の提案をしています。接客診断の結果があまりよくない会社は、「物件の見学へ行っても、説明をあまりせず、ただお客さまが物件を見学して終わる」というケースが多いようです。

お客さまは物件の「何か」が気になって見学に行きます。(=気になる箇所がなければ見学しなくても購入できます)。

今の住まいで理想がかなっていない・不便を感じている箇所があるから、次の住まいではそれらをかなえたい・解消したいというような本音をお客さまは持っています。見学の時点で仲のよい・信頼できる不動産会社になっていれば、そういった内容をお客さまから積極的に話してくれるでしょう。

ですが、なかなかそこまでの関係性を構築できているケースは少ないのではないでしょうか。見学している物件についての説明をきちんとしつつ、今の住まいと比較してお客さまの考えをヒアリングしながらニーズを引き出し、そのニーズに対する情報提供を繰り返すことが求められます。

冒頭に戻りますが、このお客さまは中古物件の問合せをしたが、同じ価格帯で新築物件が購入できるなら新築物件も検討したい、というのが本音でした。問合せがあった物件は本当にお客さまが購入したい物件なのか? ニーズは何なのか? 常に考え、ヒアリング・提案することが求められます。

今回のケースでは、見学物件とは異なる新築物件の提案をしていますが、大前提として問合せのあった物件の提案をきちんとやりきることは重要です。問合せ物件に対するヒアリング・提案を行うなかでどんどんお客さまの情報が増えていき、顧客理解につながります。

事例②住宅ローン控除の最大活用をした事例

次は、住宅ローン控除のメリットを最大限に受けるために、具体的にいつまでに契約をすればいいかの案内によって、購入への気持ちの後押しにつながった事例です。

この事例からお伝えしたいことは、住宅ローン控除の説明や事前審査の必要性を案内してくださいということではなく、お客さまの立場に寄り添って考え、提案ができているか?ということです。

とはいえ金銭面は、住宅購入を考えるお客さまの多くが考えるポイントです。どんなに理想の物件でも手の出る価格帯ではないということもあるでしょう。

ここで不動産会社の立場としては、自己資金や頭金はいくらくらいあるのか、など金銭面について踏み入った内容を聞きたくなると思いますが、いきなり聞くのはハードルが高い内容です。

なので、共通の話題や趣味をなど見つけて友好を積み重ね、初期の問合せに至った経緯や今の住まいに対する不満などを一つひとつひもといていくことで、この人ならきちんと話を聞いてくれる、安心して相談できるから踏み込んだ相談もできそうと思ってもらうことが重要です。

接客診断の結果があまりよくない会社に対して寄せられるコメントとして多いのが、いきなり事前審査の話をされた、という内容です。業務効率などを考慮すると一概に悪いとは言えませんが、早い段階でお客さまにマイナスの印象を持たれてしまう可能性があります。

事前審査の話をしつつも、お客さまの不満・ニーズを探りながら、目安としてその方に合った価格帯などを提案していくことをおすすめします。

押さえておきたい情報提供ポイント

事例でご紹介したプラスアルファの情報提供以外に、押さえてきたい情報提供ポイントを2点、お伝えします。

2022年度版「不動産情報サイト 利用者意識アンケート」』をご覧ください。

こちらは「問合せや訪問を行う際に不動産会社を選ぶ時のポイント・気にする点は?(複数回答)またその中で特にポイントとなるものは?」の問いに対するアンケート結果です。


(画像引用元:不動産情報サイト事業者連絡協議会『2022年度版「不動産情報サイト 利用者意識アンケート」』)

ご覧のとおり、「写真の点数が多い」「他にもたくさんの物件を掲載している」ことが求められていることがわかります。2点ともユーザーにとって、不動産会社としての安心感につながっているのではないでしょうか。

これに関連して注目いただきたいのが、「部屋の雰囲気が分かる動画が付いている」「物件のウィークポイントも書かれている」ことという点です。

内見のみで契約に至らなかった物件のなかで、インターネットに情報を出し切っていない物件はありませんか? あえて物件の情報をよい面・悪い面にかかわらず出し切っていない不動産会社さまはぜひ、情報を出し切ることをおすすめいたします。

内見する方はある程度物件を気に入っていて、インターネット上では確認できないポイントを確認したいという方が多いと考えられます。

実際に内見に来て、インターネットに掲載されていなかった情報で、検討者の理想をかなえられない箇所があった場合、やっぱりやめておこうとなってしまいます。

最低限の情報ではなく、公開できる情報はすべて掲載することで、実際の物件と検討者が想像している物件の差分を小さくすることがポイントです。

続いて2点目の情報提供ポイントについてお伝えいたします。
住宅購入検討者が、物件情報以外に必要だと思う情報について『2021年度版「不動産情報サイト 利用者意識アンケート」』より見ていきます。売買物件に関するデータをご覧ください


(画像引用元:不動産情報サイト事業者連絡協議会『2021年度版「不動産情報サイト 利用者意識アンケート」』)

本シリーズコラムの1回目でもお伝えしましたが、上位に「浸水の危険性」「地盤の固さ(強さ)」が挙げられています。これらはハザードマップでその地域について調べることで得られる情報です。公開できる情報はすべて掲載することをおすすめしましたが、ハザードマップなど、情報の種類によっては出しにくいものもあるかと思います。

そういった場合は、初期対応・追客対応などで「浸水の危険性」「地盤の固さ(強さ)」など地域の情報について継続的に情報を提供することをおすすめいたします。

プラスαの情報提供力 まとめ

今回のコラムはいかがでしたでしょうか。
​​​​​​​本コラムでお伝えした、お客さまへの情報提供で意識することは4つです。

  • お客さまのニーズを引き出すヒアリングとニーズに対する情報提供を繰り返す
  • 友好を積み重ね、信頼構築したうえでお客さまの立場に寄り添った提案をする
  • 公開できる情報はすべて提供し、内見時のギャップを小さくする
  • インターネットに公開できない情報は、初期対応・追客対応時に伝える

今回のコラムはいかがでしたでしょうか。お伝えした事例について、ご自身で実践できている・できていないことを分け、改善すべき箇所をピックアップし、ぜひ実行してみてください。

 ≫ LIFULL HOME'S 接客診断

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Business 編集部
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