賃貸繁忙期に実践したい営業テクニック。4つの接客フェーズごとのポイントは
繁忙期は、賃貸仲介営業メンバーの営業力が大きく売上に影響を与えます。特に顧客への伝え方ひとつで、成約率は大きく異なります。
そこで今回は、ヒアリングから内見時のクロージングにおける、すぐに実践できる 営業テクニックを紹介しますので、ぜひ参考にしていただきましたら幸いです。
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目次[非表示]
- 1.1.接客のフェーズの確認
- 2.2.ヒアリングにおけるポイント
- 2.1.・最初の印象を徹底的に上げる
- 2.2. ・ヒアリングに時間をかけることを意識する
- 2.3.・問合せした物件の確度を見極める
- 3.3.物件提案
- 3.1.・2つの選択肢を常に提案する
- 4.4.物件の絞り込み
- 4.1.・テストクロージングを実行する
- 5.5.内見時の営業テクニック
- 5.1.・内見時の顧客との距離感
- 5.2.・クロージング方法
- 6.6.まとめ
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1.接客のフェーズの確認
・ヒアリング、提案、絞り込み、内見
接客を行ううえで、まず理解しなければいけないことは、「申込までの4つのステップ」です。ヒアリング、提案、絞り込み、内見という4つの段階を経て、申し込み手続きに移行します。最近は、物件の現地待ち合わせが多くなったり、接客時にヒアリングする機会がなかったりしますが、それでもベースはこの4段階を接客にうまく盛り込んでいかなければいけません。
たとえば、現地待ち合わせの際は、事前に顧客に電話で条件のヒアリングを行い、現地で提案を行うようにしたほうがよいでしょう。
顧客のベストな心理状態としては、「ヒアリング=共感、共有」、「提案=検討、興味」、「絞り込み=住みたいという要望、申し込みの検討」、「内見=確認、懸念点の払拭」という状態です。なかなか4つの段階を踏んだ営業が難しい場面もあるかもしれませんが、極力、特に繁忙期は、この4つのフェーズで営業活動を行えるように意識しましょう。
2.ヒアリングにおけるポイント
・最初の印象を徹底的に上げる
他のコラムでも何度かお伝えしていますが、成約率を上げるポイントとして、「営業メンバーの第一印象」は、とても重要な要素になります。第一印象が悪いと、どんなに物件の提案が良くても、申し込みに至らない可能性が高いです。
想像してみてください。いくら料理がおいしいレストランでも、スタッフの印象がとても悪いと、再度来店しようとは思わないですよね。第一印象を上げるために、服装、髪型、顔の表情、声量、挨拶、言葉遣いなどできるだけ気をつけましょう。繁忙期前に自分自身でチェックしてみてもよいかもしれません。
・ヒアリングに時間をかけることを意識する
ヒアリングのゴールは、顧客の希望条件をしっかりと理解することです。希望の賃料やエリア、設備などを把握するだけではなく、顧客の「感覚」をつかむことが重要です。たとえば、顧客が伝える「広い部屋」という表現に対して、顧客は、8畳の部屋をイメージする場合もあれば、10畳の部屋をイメージする場合もあります。
このようなことを防ぐために、顧客の希望する抽象的なイメージを具体的な内容にしていく作業が必要になります。広い部屋というのは、具体的に何畳くらいなのか。駅から近いというのは、具体的に何分ぐらいなのか。職場に通いやすい距離は、具体的にどれぐらいの通勤時間や乗り換え回数をイメージしているのか。このように具体化していきます。
ヒアリングは、時間を短縮しようと思うと、すぐに終了することができます。しかし、聞き漏れがあったり、顧客の感覚をつかむことができないと、なかなか申し込みに至ることはできません。意識的にヒアリングに時間をかけるということを考えながら接客しましょう。
・問合せした物件の確度を見極める
顧客が、何故その物件を問合せしたのかを理解することも、とても重要になります。「ほぼこの物件に申し込みしよう」と思い、問合せをする顧客もいれば、「参考程度に見てみよう」と問合せをする顧客もいます。
顧客の問合せの確度によって、その後のアプローチは大きく変わります。問合せ物件の希望確度が高いユーザーに対しては、テストクロージングを行い、懸念点の払拭を行います。いっぽうで、確度の低いユーザーには、問合せ物件を基準に物件提案を行います。
その後の内見に行く物件数や、クロージングなども大きく左右されるので、必ず顧客の問合せした物件の動機、そして確度を把握しておきましょう。
3.物件提案
・2つの選択肢を常に提案する
物件検索をして、顧客に物件を提案する際は、2つの選択肢で提案することを心がけてみましょう。わかりやすくいえば、提案する物件を2つにカテゴライズすることです。
たとえば、「築浅だが、予算を少しオーバーしている物件」、「築年数が経過していて、設備も見劣りするが、予算内の物件」などのように2つの軸をベースに提案していきます。逆にあまりおすすめできないのが、軸を設けず、一気に物件を提案し、4つや5つの複数の軸のなかから、顧客が選択せざるを得ない状況です。
基本的に人間の心理としては、2者択一だと選択がしやすい、と言われています。多くの選択肢があると、顧客は自分の希望条件を整理することが難しく、混乱しがちになります。ぜひ、「2つの軸で提案する」ということを念頭において、物件提案を実施していきましょう。
4.物件の絞り込み
・テストクロージングを実行する
物件を絞り込んで、内見に行く物件を決める際に、テストクロージングを行ってみましょう。よく使われるテストクロージングの言葉として、「内見した物件で懸念点がなければ、お申し込みできそうでしょうか?」という言葉です。
逆に、NGのワードとしては、「内見して問題なければ、申し込みしましょう」や、「申し込みを前提に内見をしましょう」などの提案型のワードです。テストクロージングの基本は、「本人の意思を確認する」、「懸念点の払拭を行う」ことになります。内見前に、強いクロージングを行われると、顧客の心理としては、無理強いされている印象を受けますので、注意が必要です。
5.内見時の営業テクニック
・内見時の顧客との距離感
内見時のポイントは、「喋りすぎない」ことがポイントとなります。特に居室内を内見している顧客は、真剣にその部屋に継続的に住むことができるかを熟考しています。思考の妨げにならないようしっかりと顧客を見守ることが基本になります。
ただ、そうはいっても必要なことは、伝えなければいけません。家具の位置のイメージや、居室の使い方などは、アドバイスしましょう。また、営業担当としての主観的な意見もしっかりと伝えたほうがよいでしょう。「個人的には、〇〇だと思います」としっかり顧客に伝えることで、意思決定の後押しになります。
しかし、繰り返しますが、こうしたことを伝えるタイミングは、顧客が熟考した後です。顧客との距離感や伝えるタイミングをしっかりと見極めることを心がけましょう。
・クロージング方法
内見時、問題がなければ、しっかりとクロージングを行います。「懸念点がなければ、申し込み手続きを進めてもよろしいでしょうか?」これがベストなクロージングのワードとなります。
いっぽうでNGのワードは、「内見頂いて、お部屋の感想はいかがでしょうか?」のようなワードはNGです。「どうでしょうか?」、「いかがでしょうか?」は、質問する側は質問しやすいのですが、答える側は、返答が難しい言葉です。イエスかノーの選択のほうが顧客は、答えやすくなります。クロージングのタイミングや言葉は、営業メンバーによってさまざまですが、ぜひ参考にしてください。
6.まとめ
以上が接客成約率を上げるポイントとなります。いずれも繁忙期中に対応できる内容になっています。冒頭にお伝えしましたが、ほんの少しの印象や伝え方で、大きく成約率は変わってきます。ぜひ、参考にし、繁忙期を万全の状態で迎えていただければと思います。
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