マイソクとは? 基本の記載項目と魅力的に見える作り方
不動産仲介会社では、顧客への物件提案やレインズへの物件登録などの際に、“マイソク”と呼ばれる資料を活用することが一般的です。
マイソクには、基本的な記載項目や法令に基づいた表示ルールがありますが、資料のデザイン・配置などは自由に決められます。
物件のよさをアピールして、ほかの不動産仲介会社や顧客の目を引くためには、見やすく魅力的なマイソクの作成が重要です。
この記事では、マイソクの基本知識をはじめ、基本の記載項目と魅力的に見せる作り方について解説します。
目次[非表示]
- 1.マイソクとは
- 2.マイソクに記載する3つの基本項目
- 3.魅力的に見せるマイソクの作り方
- 3.1.鮮明な写真を使う
- 3.2.アピールポイントをまとめる
- 3.3.Zの法則を意識した配置にする
- 4.まとめ
マイソクとは
マイソクとは、物件の図面や地図、賃料、契約情報などをまとめた資料のことです。この名前は、不動産仲介会社に物件情報を作成・配信していた会社の名前が由来です。
現在では、不動産仲介会社が顧客に紹介する物件を探す際や、レインズに登録する物件資料、顧客向けの広告として活用されています。
物件の詳細情報を不動産仲介会社に提供する目的のほかにも、顧客に物件の魅力をアピールする資料にもなります。
分かりやすく目を引くマイソクを作成することで、ほかの不動産仲介会社に物件を紹介してもらえたり、顧客からの問合せが増えたりすることが期待できます。
マイソクに記載する3つの基本項目
マイソクには不動産業界で定められたフォーマットはありません。記載内容や表示方法が法令に違反していなければ、自由に作成できます。
基本的な記載項目は、大きく3つに分けられます。
①物件の写真・図面
マイソクに記載する基本項目として、物件の写真・図面があります。
物件の写真・図面は、マイソクのなかでも初めに目につく情報で、どのような物件なのかを判断するための重要な情報です。
これらの項目は、視覚的に物件情報を伝える目的があるため、マイソクの中心部分に大きく掲載することが一般的です。
▼掲載する内容
- 物件の外観写真
- 内装・設備の写真
- 間取り図
- 物件の周辺地図
②物件の詳細情報
物件の詳細情報には、物件の種別や賃料、構造、契約条件などの情報を記載します。
これらの情報は、不動産仲介会社が物件を選定・紹介する際に条件を確認したり、顧客に情報を伝えたりする際に必要となる項目です。著しく事実と異なる表示は、『宅地建物取引業法』第32条で禁止されています。法令違反となるため、正しい情報を漏れなく記載する必要があります。
▼宅地建物取引業法第32条
第三十二条 宅地建物取引業者は、その業務に関して広告をするときは、当該広告に係る宅地又は建物の所在、規模、形質若しくは現在若しくは将来の利用の制限、環境若しくは交通その他の利便又は代金、借賃等の対価の額若しくはその支払方法若しくは代金若しくは交換差金に関する金銭の貸借のあつせんについて、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしてはならない。
引用元:e-Gov法令検索『宅地建物取引業法』第32条
▼記載する内容
物件の概要 |
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---|---|
構造・規模 |
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契約条件 |
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そのほか |
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(出典:e-Gov法令検索『宅地建物取引業法』)
③不動産会社の情報
マイソクには、物件を所有・管理している不動産会社の情報を記載します。
不動産会社の情報欄は、ほかの不動産仲介会社が問合せを行うための項目です。営業担当者の個人連絡先を記載しておくと、迅速な問合せ対応ができます。
▼記載する項目
- 会社名
- 所在地
- 会社の連絡先
- 担当者の連絡先
- 宅地建物取引業の免許番号
- 仲介手数料
- 広告料(成約に至った場合の報酬)
- 取引態様(売主・仲介・代理)
- 情報公開日
魅力的に見せるマイソクの作り方
物件を魅力的に見せるには、マイソクに載せる写真や記載方法を工夫してつくることがポイントです。
ここでは、マイソクを魅力的に見せる作り方を解説します。
鮮明な写真を使う
マイソクに載せる物件写真は、鮮明な写りのものを使用することがポイントです。
写真が小さい・暗い・ぼやけているといった場合、マイナスのイメージを持たれてしまう可能性があります。物件写真はマイソクのアイキャッチになるため、魅力が伝わる写真にすることが重要です。
アピールポイントをまとめる
物件の魅力を分かりやすく伝えるために、アピールポイントをまとめて記載することも有効です。
アピールポイントは、物件の情報や写真とは別に、一言でまとめたり、箇条書きで掲載したりする方法があります。
マイソクを作成する際は、ターゲット層に応じて、何をアピールするか、訴求したい要素をピックアップすることがポイントです。
▼アピールポイントの記載例
- 新築、築浅物件
- フルリノベーション済
- 駅チカ
- オートロック付き
- 独立洗面台、浴室乾燥機付き
- スーパー、商業施設、コンビニあり
- インターネット無料
- 24時間ゴミ出し可能
Zの法則を意識した配置にする
マイソクのレイアウト配置を考える際は、“Zの法則”を意識することがポイントです。
Zの法則とは、人がモノを見るときに、左上からZを描くように視線が流れるという法則です。
物件選びの判断材料の一つとなる賃料や、物件の魅力を一言で表した文言などの重要な情報については、左上に大きく記載するのが有効といえます。
まとめ
この記事では、マイソクについて以下の項目で解説しました。
- マイソクとは何か
- マイソクに記載する基本項目
- 魅力的に見せるマイソクの作り方
マイソクは、不動産仲介会社に物件情報を提供する目的だけでなく、物件をアピールするためのツールとしての役割も併せ持っています。
魅力的な物件に見せるためには、基本情報を分かりやすく記載するとともに、鮮明な写真を掲載する、アピールポイントをまとめる、情報の配置を工夫することが重要です。
物件の問合せ数に課題を抱えている場合は、マイソクの作り方にも工夫を凝らしてみてはいかがでしょうか。
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なお、不動産仲介会社の集客については、こちらの記事でも解説しています。