顧客の不安要素をつぶしていく発想
物件が気に入ったけど、契約をためらっている、という顧客に対してあなたはどのようなアプローチをしているでしょうか。
契約をためらう顧客や、「いいな!」と気持ちが盛り上がっていたはずが、後日断りの連絡が来る顧客、そういった顧客への対応力が上がると営業成績の向上につながります。
今回は、そういった顧客への対応には4つのポイントがあることをお伝えします。
本コラムでは1と2についてお話します。
1.クロージングがうまくいかない王道パターン
顧客が契約に対してためらいの態度を示した際、あなたはどのような対応をするでしょうか?
うまくいかない営業担当者の場合、ここで丁寧なヒアリングをせずに、契約を急がせるトークを並べてしまいます。
例えば、「この物件はもう他にも申し込みの相談が来ていますので…」などとクロージングを急がせてしまうことが多い方は要注意です。
なぜなら、このように急がせたら「縁がなかったということでいいや」「いますぐには決められないし、やっぱりやめておこう」などと、買わない選択をするケースが増えるからです。
また、このように営業が強く押すことで、顧客が引いてしまうリスクが増えるというデメリットもあります。強引なクロージングは顧客を逃がしてしまうきっかけになりますので、いかに、顧客に買いたいという気持ちを持ってもらうかを考えて動く必要があります。
2.不安要素を確認する
顧客が契約に対してためらいの態度を示した際に行うべきは、顧客の不安要素を洗い出すことです。「どのような点が気になっていらっしゃいますか?」「何か懸念事項や不安要素はございますか?」と丁寧に聞くことが大切です。
顧客が不安に思っていること、ためらっているポイントをすべて洗い出してから、次のステップに進むことが重要です。
そのため、「他に気になる点はございますか?」と聞き続け、「もうない」と言われるまで引き出していくようにしてください。
この不安要素の確認のステップで一番やってはいけないことは、一つの不安点を挙げられたらすぐに、その不安点に対して切り返しの反論処理をしてしまうことです。これでは、顧客からすると言いくるめられようとしている感覚に陥ってしまいます。
まずは、顧客が思っていることをすべて出し切ってもらう、ということを意識して、すべてメモを取りながら顧客の話を聴いてください。このメモを取るというアクションを行うことで、営業担当者としては論点の整理がしやすくなりますし、顧客も「ちゃんと聞いてくれている」という安心感につながります。
ここで顧客が不安なところをすべて引き出し、どこがクリアになれば契約できるのかを営業担当者がすべて把握してから、次の説明に移っていきます。
3.不安要素に対する説明を組み立てる
4.目で見て安心させる
については次回以降のコラムで解説します。
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