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【オーナー向け】家賃の支払いをクレジットカード対応にするメリットと導入方法

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近年、家賃の支払い方法として、クレジットカード払いを導入するオーナー・管理会社が増えています。オーナー側からすると、滞納リスクや空室リスクの軽減など、クレジットカード払いはさまざまなメリットをもたらします。

一方、決済手数料の発生や入金のタイムラグといった注意点が存在するのも事実です。本記事では、家賃のクレジットカード払いを導入するメリットから注意点、決済システムの選定ポイントまでわかりやすく解説します。

家賃のクレジットカード払いに関する基礎知識

入居者がクレジットカードで家賃を決済すると、決済代行会社(オーナーに代わって代金を立て替える事業者)が家賃を立て替えたうえで手数料を差し引き、オーナー・管理会社に入金を行います。

クレジット決済の手数料は家賃の2〜5%程度が相場で、オーナーや管理側が負担するのが一般的です。

経済産業省の調査によると、日本のキャッシュレス決済比率は2024年時点で42.8%に達し、年々上昇を続けています。国土交通省も不動産分野のDX推進を掲げており、契約手続きの電子化をはじめ、業界全体のデジタル化が進みつつあります。このような背景もあり、家賃の支払い方法についてもキャッシュレス対応が進んでいくと見込まれます。

入居者側のメリット

家賃をクレジットカードで支払える物件は、入居者にとってさまざまなメリットがあります。

ポイント還元を受けられる

家賃をクレジットカードで支払うメリットは、固定費である家賃でポイントが貯まることです。

毎月の家賃10万円に対して還元率1%のクレジットカードを使った場合、毎月1,000ポイント、年間では12,000ポイントの還元を受けられます。還元率1.5〜2%の高還元カードを利用すれば、年間18,000〜24,000ポイントの獲得も可能です。

支払い管理が楽になる

クレジットカード払いにすることで、毎月の振込手続きが不要になり、支払い忘れのリスクを減らせます。

また、カード明細やアプリで支払い履歴を一元管理でき、家計簿アプリとの自動連携も可能です。収支の把握がしやすくなり、家計管理の負担も軽減できるでしょう。

オーナー・管理会社側のメリット

家賃のクレジットカード払いは、入居者だけでなくオーナーや管理会社にとってもメリットがあります。滞納リスクの軽減から業務効率化、空室対策まで、経営面での効果を見ていきましょう。

滞納リスクを軽減できる

クレジットカード払いを導入するメリットの1つが、家賃滞納リスクを下げられることです。

口座振替の場合、入居者の口座残高が不足していると引き落としができず、家賃の滞納につながることがあります。銀行振込では、入居者が振り込みを忘れてしまう可能性が考えられるでしょう。

一方、クレジットカード払いの場合は、カード会社がいったん立て替えて支払います。入居者の口座残高にかかわらず、オーナー・管理会社への入金が保証されるのです。

回収業務を効率化できる

クレジットカード払いを導入すると、連携するシステムによっては毎月の入金確認作業を自動化できます。決済代行会社の管理画面上でリアルタイムに入金状況を把握でき、確認漏れや転記ミスのリスクも減らせるでしょう。

また、督促電話や催促メールの送付といった回収業務は基本的にカード会社側の業務となるため、削減が可能です。管理戸数が多い会社ほど、この業務削減効果は大きく、スタッフのリソースをより付加価値の高い業務へ振り分けられるようになります。

物件の競争力が向上し空室リスク対策になる

支払い方法の選択肢を増やすことは有効な差別化戦略になり、物件の競争力を高めることにつながります。具体的には、空室の発生や空室期間の長期化を防げる効果が期待できます。

キャッシュレス決済の利用率は年々上昇しており、特に20〜30代の若年層では日常的な決済手段として定着しています。クレジットカード払い対応は、こうした層へのアピールポイントになるでしょう。

クレジットカード払いを導入する際の注意点

クレジットカード払いの導入前に、把握しておくべき注意点もあります。コストやトラブルへの備えを事前に整えておくことが、スムーズな運用につながります。

決済手数料の負担が生じる

クレジットカード払いを導入する際に避けられないのが、決済手数料の負担です。

一般的な手数料の相場は家賃の2〜5%程度で、家賃10万円であれば月額2,000〜5,000円の負担が発生します。年間にすると24,000〜60,000円になるため、複数戸を管理するオーナーや管理会社にとっては無視できない金額です。

この手数料をオーナー・管理会社が負担するか、入居者が負担するかは契約時の取り決め次第です。入居者負担にする場合は実質的な家賃上乗せとなるため、競争力に影響することも念頭に置く必要があります。

ただし、クレジットカード会社によっては、加盟店規約によって、決済手数料を直接上乗せする形での利用者(入居者)への転嫁を禁止しているケースがあります。入居者負担とする場合は、決済代行会社やカード会社の規約に抵触しない方法で契約条項を整備することが不可欠です。

クレジットカードのエラーが起こり得る

クレジットカード払いでは、カードに起因するエラーが発生するリスクがある点も理解する必要があります。

代表的なエラーの原因としては、カードの有効期限切れ・利用限度額の超過・カード会社による不正利用検知などが挙げられます。こうしたエラーが発生すると、その月の家賃が未収になるケースもあるため、エラー発生時の対応フローを事前に整備しておくことが重要です。

具体的には、エラー検知に伴って入居者に自動通知する仕組みや、別の支払い方法に切り替えるための手順を決済代行会社に確認しておくとよいでしょう。

入金までのタイムラグが生じる

クレジットカード払いでは、入居者が家賃を決済した日から実際にオーナー・管理会社に入金されるまでに、一定のタイムラグが生じます。

口座振替であれば引き落とし日と入金日がほぼ一致しますが、クレジットカード払いの場合は決済代行会社を経由するため、入金までに数日〜数週間かかるのが一般的です。

決済代行会社によっては月1〜2回の締め払いとなるケースもあり、資金繰りのサイクルが変わることがあります。

特に複数物件を管理するオーナー・管理会社や、融資返済のスケジュールが決まっている場合は、入金タイミングをあらかじめ確認したうえで資金計画を立てることが大切です。

決済システムを選定する際のポイント

クレジットカード払いの導入効果をより大きく引き出すには、自社の管理体制や物件規模に合った決済システムを選ぶことが重要です。主に手数料体系と機能面の2つの観点から、比較検討しましょう。

手数料体系を比較する

決済システムによって手数料の体系は異なるため、総合的なコストで比較することが大切です。

主な料金体系には、月額固定型・従量課金型・ハイブリッド型の3種類があります。たとえば、月額固定型は管理戸数が多いほどコストを抑えやすく、従量課金型は少戸数の運用に向いています。

比較する際は、初期費用・月額費用・決済手数料率の3つを合算した「実質的なコスト」で判断することが重要です。一見すると手数料率が低いサービスでも、初期費用や月額固定費が高い場合は、トータルでのコストが割高になることもあります。

回収トラブルを防ぐ機能を確認する

決済システムを選ぶ際は、手数料だけでなく搭載機能の充実度も重要な判断基準になります。

毎月自動で決済を行う「自動継続決済(サブスクリプション決済)」機能は、入居者の支払い忘れを防ぐために欠かせません。次に、管理画面上でリアルタイムに入金状況を確認できる機能があると、物件ごとの入金管理が効率化されます。

また、すでに利用している賃貸管理システムとAPI連携(異なるシステム同士をつなぐ仕組み)できるかどうかも確認しておきましょう。連携が可能であれば、入金データの二重入力や転記ミスを防げます。

家賃のクレジットカード決済を導入する方法

家賃のクレジットカード決済の導入は、大きく3つのステップで進みます。オーナー・管理会社のどちらが主体となる場合でも、基本的な手順は共通しています。

  1. 決済代行会社を選定し、サービスに申し込んで審査を受ける
  2. 審査通過後にシステムの初期設定を行う
  3. 入居者への案内と同意取得を行う

決済代行会社の審査では、オーナー・管理会社の事業実績や物件情報の提出が求められるのが一般的です。

審査に通過した後、既存の賃貸管理システムとのAPI連携が必要な場合は、初期設定の段階で連携を済ませておきましょう。

設定が完了したら、既存入居者に支払い方法の変更を周知し、新規入居者には契約時に説明を行います。スムーズな移行のために、案内文のひな形を事前に準備しておくとよいでしょう。

まとめ

家賃のクレジットカード払いは、オーナー・管理会社に滞納リスクの軽減や業務効率化といったメリットをもたらします。また、物件の競争力を高める観点からも、有効な手段の1つです。

一方で、決済手数料の負担や入金までのタイムラグといった注意点もあります。導入の際は、自社の管理体制や物件規模に合った決済システムを慎重に選定することで、長期的な運用の成功につなげることができるでしょう。

柴田 充輝
柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。保有資格はFP1級・社会保険労務士・行政書士・宅建士。金融メディアや不動産メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆経験がある。自身でも株式投資や不動産投資を行い、実体験に基づく質の高い情報の提供と、読者にとってわかりやすい執筆を心がけている。本業のかたわら、FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。

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