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追客・成約率向上

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【不動産売買仲介営業向け】営業力強化シリーズ~効果的な追客方法と顧客管理の重要性~

本コラムは不動産売買仲介営業の皆さまに向けた「個人と組織全体の営業力向上」をテーマにしたシリーズコラムです。本シリーズコラムを通して、個人の能力開発だけでなく、結束力の強い営業組織作りの支援をできればと思っています。

前回のコラムでは反響対応力向上のために必要な考え方と、すぐに使える実践テクニックについて解説しました。今回のコラムでは、効果的な追客方法について顧客管理の重要性と併せて解説します。
売れる不動産会社になるためには、様々なスキルの強化・改善を組織全体で取り組み続けることが重要です。ぜひ本コラムでお伝えしたことを組織全体で実施していただき、貴社の業績向上にお役立ていただけますと幸いです。

前回のコラムはこちらからご覧いただけます。
【不動産売買仲介営業向け】営業力強化シリーズ~今日からできる反響対応テクニック~

目次[非表示]

  1. 1.型化(運用ルール化)の重要性
    1. 1.1.型を作るためには現状把握が重要
  2. 2.顧客管理の重要性
  3. 3.継続的な追客とコンテンツ発信
    1. 3.1.理想的な追客回数と頻度
    2. 3.2.追客の準備
  4. 4.追客コンテンツ内容
  5. 5.効果的な追客のまとめ

型化(運用ルール化)の重要性

前回のコラムで反響対応において型化が重要であるとお伝えしましたが。追客においても同じく型化が重要です。


こちらは一例ですが、すべての反響に対して「何分以内に・どんな内容を・どんなツールで・何回アタックするのか」などを型化することで、営業ごとの対応ムラが少なくなり、改善活動も行いやすくなります。

型を作るためには現状把握が重要

皆さま、反響発生からの返信率・来店率・成約率などの把握と可視化はきちんとできていますか?「できている・できていない」の基準が明確になっていない方は、売上・成約数が足りていないけれど何を改善したらよいのかわからない、という状況になっているのではないでしょうか。

型を作るためには、現状の課題がどこにあるのかを把握することが必要です。

まずは営業時間内・営業時間外それぞれで、発生した反響数・返信数・来店数・成約数を可視化してみましょう。そのほかにも可能な限り、行動を可視化・定量化することで改善箇所を見出すことができます

例えば、営業時間内の反響は来店率が良い場合は、反響対応時間が早いほど来店率が高くなると仮説を立て、営業時間外の反響対応を自動化するなどの対策を打つことができます。また「できている・できていない」の基準が明確になると、個人の主観での判断ではなくなるため、マネジメントも行いやすくなります。

顧客管理の重要性

型化のほかに顧客管理を徹底して行うことも改善活動を継続するうえで重要です。反響対応時に顧客情報をリスト化し、追客に漏れがないかを徹底して管理することを推奨します。それを実施することで、以下の例のようにセグメントごとに各段階の数値を確認し、改善活動を行いやすくなります。
また店舗管理者の方は、課題を発見した際に数値の改善を指示するのではなく、課題に対して何ができるのかを考えることがマネジメントをするうえで重要となります。

<改善活動例>

  • 反響発生後〇ヶ月で成約するケースが多いため、その周辺で電話架電を実施
  • 新規顧客が減っているため、新規顧客獲得の施策を実施
  • Aさんは一戸建て反響の成約率が良いが、Bさんはマンション反響の成約率が良いため、それぞれの対応方法の比較を実施

管理すべき顧客情報のカテゴリは様々ありますが、例として以下のようなものがあります。ぜひこれに必要だと思う項目を追加し、顧客管理にお役立てください。

カテゴリ
区分け
備考
年代             
20代/30代/40代…
職業/勤め先
物件種別
新築一戸建て/中古一戸建て/
 新築マンション/中古マンション…

顧客セグメント
新規/既存/商談済/契約済  
どこまで管理するかルールを決める
個人情報獲得経路
ポータルサイト/自社HP/SNS/チラシ/DM/紹介…

反響獲得後の効果測定として重要なカテゴリです

※計画/実績の差分を確認する
反響発生時間

営業時間外/営業時間内


接触状況
ヨミ別/商談結果…

ランク
当月/次月契約 /3 月/6月/
1年以内/時期未定… 
早期売却希望や購入意向
次のアクション
現状を踏まえ、いつ何をするか 


継続的な追客とコンテンツ発信

顧客管理ができるようになったら、いよいよ追客についてです。

上記のようなフローと併せて、下記のような型を作成し、実施していきましょう。

理想的な追客回数と頻度

理想的な追客回数と頻度はどの程度かお悩みの方は多いと思います。
顧客によって価値観が異なるため、この追客回数・頻度で実施すれば確実に返信がくる、契約に繋がるという基準は残念ながらありません。ここでは目安として以下1ヶ月の型をお伝えいたしますので、改善活動を繰り返しながらより貴社に合った型を作成いただければと思います。

また反響対応を「1時間以内」と記載していますが、皆さまもご存知の通り、反響対応は早ければ早いほど良いです。

追客の準備

次に追客のコンテンツ内容についてお伝えします。

継続的なコンテンツ発信の準備

まず継続的にコンテンツを発信するためには、コンテンツを蓄積しておくことが有効です。これまでの商談などを振り返り、「よく聞かれること」についてまとめておきましょう。テーマ別に分けてまとめておくと、より追客時に活用しやすくなります。

特に購入・売却事例は自社の強みのアピールに繋がるため、早い段階で発信することを推奨します。また購入検討者に反響対応時にエリア情報を発信していない場合は、早い段階で発信しましょう。購入検討者からの信頼の獲得に繋がります。

<よく聞かれることの例>

  • 何をいつまでに準備したらよいか
  • 購入、売却事例
  • 購入、売却までの流れ
  • 不動産用語
  • 細則について
  • 初期費用の概算
  • 物件を見学する際のポイント
  • エリア情報(学区/ハザードマップ情報)
  • 自分に合った部屋の広さ
  • 保証人の必要の有無
  • ローン支払いの目安

購入反響に対する準備

反響発生後に「できること」は確実にやりきりましょう。例えば、反響発生時に住所情報などを取得した場合はインターネットで検索することで以下のような情報を把握することができます。

  • 現住所の環境
  • 学校や駅までの距離
  • 持ち家 or 賃貸

周辺の家賃相場を把握することで、追客時におすすめする物件を選択しやすくなります。また現住所が近隣なのか遠方なのかで、反響発生時点で顧客の問合せの背景を予想して追客をすることができます。

売却反響に対する準備

購入反響にもいえることですが、特に売却反響では自社の強みとその根拠となる実績があると顧客の信頼を獲得することができます。特に営業担当者情報の動画は差別化に有効なので、ぜひ作成することを推奨します。

売却反響において準備しておくとよいコンテンツは以下です。これらを顧客ニーズに合わせて提供していきましょう。

追客コンテンツ内容

ここでは各回で発信するコンテンツについて解説します。あくまで一例なので、このパターンに固執せず組織内で意見交換をし、より来店促進・契約に繋がる内容に改善していきましょう。

1通目:反響発生~3日以内を目安に送信

メールの到着確認と、困りごとを想定した情報提供や質問を投げかけましょう。

<発信コンテンツ>

  • 初回問合せ内容を転記
  • メール到着確認
  • 情報の提供(住宅ローン/自社の取り組み事例など)
  • 質問の投げかけ(一般的な条件など/電話等での接触許諾)
  • イベントの案内(住宅購入相談会、ファイナンシャルプランナーを交えたお金にまつわるもの)

<補足>
「メール・資料はご覧いただけましたか?」「キャンペーン実施中!」のみでは次回以降のメール開封率が下がってしまうリスクがあります。顧客が知らない情報や納得できるような情報を提供することが重要です。さらに、次のアクションを促進するための「質問」や「案内」を投げかけましょう。


2通目:反響発生~1週間程度を目安に送信

具体的な情報提供(自社の特徴・事例)を心がけましょう。メールのみではなく、電話やショートメッセージも利用しながら追客を実施します。

<発信コンテンツ>

  • 初回問合せ内容を転記(特に不通の場合)
  • 情報の提供(購入/売却事例などの実績)
  • 質問の投げかけ(条件に変更がないか)
  • イベントの案内

<補足>
他社へ訪問した可能性のある「土日の夕方~夜」を返信の来やすいタイミングと仮定して送信するなどの工夫をしましょう。反響発生~1週間程度になると、すでに他社が商談で接触している可能性があるため、契約に躊躇した理由や問題点を聞き出せるような質問を盛り込むことも有効です。


3通目:反響発生~2週間程度を目安に送信

より事例に特化したコンテンツ提供を意識しましょう。自社HPだけではなく、SNS等で発信している内容があれば転載できるとより良いです。

<発信コンテンツ>

  • 初回対応~2通目までのリマインド
  • 情報の提供(契約事例のエピソード/お客様の声・評判)
  • 条件変更を想定した新着の類似物件提案
  • 近隣地域での売却実績
  • 質問の投げかけ(事例をもとにした「住まい方」のヒアリング)
  • リフォームやリノベーションの提案

<補足>
他社に訪問しつつも、決め手に欠けている状態で、検討自体は終了していない可能性が高い時期です。現在、抱えている問題点を解決できるような提案や、現時点での希望条件を改めてヒアリングしましょう。返信がなくてもメールが読まれていることもあるので、ここで追客を終了しないことが重要です。


4通目:反響発生~1ヶ月程度を目安に送信

今後も継続して情報提供をすることへの許可を得ましょう。検討が長期化しているケースも多く、手動追客から自動追客へ切り替えると効率的です。

<発信コンテンツ>

  • 初回対応~3通目までをリマインド
  • 検討状況の確認
  • 情報の提供(市況、その他自社に来ている顧客の動きなど)
  • 新着情報の提供
  • 質問の投げかけ(どんな情報を求めているか)

<補足>
意思確認も含め「今後も継続的に情報提供をしてもよいか」の確認が取れる内容を盛り込む手段もあります。この際も情報提供はしっかり行うことが重要です。電話が不通であっても、メールの返信がなくても定期的なメール送信をすることが理想です。

効果的な追客のまとめ

本コラムはいかがでしたでしょうか。以下本コラムのポイントです。

▼反響対応と同じく追客も型化が重要です。追客を型化する際のポイントは以下です。

  • 現状の数値を可視化し、型を作成しましょう
  • 顧客情報と進捗状況の管理を徹底しましょう
  • よく聞かれる質問への回答をまとめておきましょう
  • 売却検討者向けに自社の強みがわかるコンテンツを作成しておきましょう

本コラムでお伝えした内容を実施・習慣化していただければと思います。次回はLIFULL HOME’S 接客診断の結果をもとに「顧客満足度の高い営業担当者」についてお伝え予定です。ぜひお楽しみにお待ちくださいませ。


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Business 編集部
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