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人材採用

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不動産業界における人手不足の現状と3つの解決策

現在、日本では少子高齢化によって慢性的な人手不足が起きています。

不動産の仲介事業や賃貸管理を行っている会社においても、従業員の人手不足が課題となっているケースもあるのではないでしょうか。

この記事では、不動産業界の人手不足の現状を踏まえて、どのような取り組みが必要か、課題解決のための方法を解説します。

(出典:中小企業庁『人手不足の状況』)

目次[非表示]

  1. 1.不動産業界における人手不足の現状
  2. 2.不動産業の人手不足が起こる背景
    1. 2.1.入職率の低さ
    2. 2.2.有効求人倍率の高さ
  3. 3.不動産業における法人数の増加
  4. 4.人手不足の解消に有効な3つの解決策
    1. 4.1.1.業務フローの見直し
    2. 4.2.2.定型業務の自動化
    3. 4.3.3.不動産BPOサービスの活用
  5. 5.まとめ

不動産業界における人手不足の現状

さまざまな企業で人手不足が顕著に見られるなか、不動産業界にもその影響が表れています。

(画像出典:国土交通省『不動産業ビジョン2030』)

国土交通省がまとめた資料『不動産業ビジョン2030』によると、不動産業の就業者のうち約5割が60歳以上と高齢化が進んでいます。

また、後継者の不在率は68.9%となっており、製造業や小売業、卸売業などと比べても高い水準です。

このような結果から、不動産業界では今後も若手の人手不足や後継者の不足が課題となることが予想されます。

(出典:国土交通省『不動産業ビジョン2030』)

不動産業の人手不足が起こる背景

不動産業界の人手不足が問題となっている背景には、次のような要因が挙げられます。


入職率の低さ

(画像出典:厚生労働省『令和2年上半期雇用動向調査』)

不動産業の人手不足を招く要因の一つは入職率の低さです。厚生労働省が2021年2月に発表した『令和2年上半期雇用動向調査』によると、不動産業・物品賃貸業の入職率はわずか9.9%です。

入職率が離職率をわずかに上回っているとはいえ、不動産業の離職率は8.1%と全16業種中の6番目に高い離職率となっています。

このように、全産業と比較してみると不動産業の入職率が低く、新たな人材を採用しにくいのが現状です。離職率も決して低いとはいえません。

(出典:厚生労働省『令和2年上半期雇用動向調査』)


有効求人倍率の高さ

人材採用の難しさを示す有効求人倍率の高さも、人手不足につながる要因です。不動産売買・賃貸などの営業職では有効求人倍率が高く、採用の難易度が高いという特徴があります。

厚生労働省の『職業別一般職業紹介状況』によると、2021年1月における職業別の有効求人倍率で、全産業の平均1.04%に対し、不動産営業が含まれる以下の職業では平均水準を上回っています。

▼不動産営業に関わる業種の有効求人倍率

  • 商品販売の職業:1.49%
  • 営業の職業:1.58%

このように、人材の獲得競争が激しくなり必要な人員を採用できなくなったことも人手不足につながっています。

(出典:厚生労働省『職業別一般職業紹介状況』)

不動産業における法人数の増加

不動産業の人手不足には不動産会社自体の数も影響しています。

公益財団法人不動産流通推進センターが2020年3月に発表した『2020不動産業統計集』では、毎年前年比の1~3%ずつ法人数が増加していると報告されています。

不動産業の入職率が低い一方で、母数となる不動産会社の法人数は増加傾向にあることにより、会社当たりの従業員数が充足できていない状況です。

(出典:公益財団法人不動産流通推進センター『2020不動産業統計集(3月期改訂)』)

人手不足の解消に有効な3つの解決策

不動産の人手不足を解消するには、採用活動の強化だけでは十分とはいえません。

離職を防ぐための労働環境の改善や働きやすさにも目を向けることが重要です。

ここでは、今いる人材に目を向け、離職防止や生産性の向上によって人手不足を解決する方法を紹介します。


1.業務フローの見直し

まずは、非効率になっている業務を洗い出し、現在の業務フローを見直す必要があります。工数削減によって効率化を図ることで、生産性の向上につながります。

業務の工数削減や効率化には社内で情報を共有し、管理できるシステムを活用するのも有効です。

▼業務効率化に役立つシステム

SFA(営業支援システム)

不動産営業の活動記録や進捗状況、顧客情報を一元管理できるシステム。組織内 の情報共有がスムーズになり、営業アプローチの効率を高められます。

オンライン内見ツール

物件の入居希望者に建物や内装をオンラインで見てもらえるツール。入居希望者 と日時を調整して同行する必要がなくなるため、移動やスケジュール調整にかかる時間を削減できます。


2.定型業務の自動化

次に、日々の定型業務を自動化し、人的リソースを減らす方法も有効です。物件の取得作業や顧客からの問合せ対応などを自動化できるさまざまなツールがあります。

▼定型業務を自動化できるツール

RPA(Robotic Process Automation)

物件取得と入力作業を自動化できるツール。手作業で行っていたデータ収集・入力作業を自動化できるため、営業担当者の負荷軽減や物件情報の登録ミスの防止につながります。

AIチャットボット

チャット形式でお客さまからの質問に自動で回答するツール。営業担当者が電話やメールで対応する手間を削減できるだけでなく、24時間対応が可能です。

ツールを活用することで、限られた人材リソースを有効活用できます。作業時間の短縮や業務負荷の削減が実現し、重要度の高い接客業務へ注力できるようになります。


3.不動産BPOサービスの活用

BPO(Business Process Outsourcing)を活用して不動産管理や営業に関わる業務の一部をアウトソーシングするのも人手不足を解消する手段の一つです。

書類の作成や処理、物件入力といった定型業務を外部委託することで、営業企画や商談などのコア業務に自社リソースを充てられます。

また、自社でノンコア業務を担当する人員を確保する必要がなくなるため、人件費の削減にもつながります。

まとめ

不動産業界では就業者の高齢化が進んでおり、若手人材や後継者不足が課題となっています。

人手不足を解消するには採用活動で新たな人材確保を進めるだけでなく、業務フローの見直しやシステム活用による生産性の向上を図ることも重要です。

人手不足解決の糸口をお探しの場合は、営業支援システムや定型業務を自動化できるツール、業務のアウトソーシングなどの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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