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コロナ禍で物件探しはどう変わった? 消費者の動向・意識まとめ

コロナ禍で人々のライフスタイルや働き方が変わったいま、物件探しはどのように行われているのでしょうか。

不動産賃貸や売買の仲介に携わる営業担当者は、コロナ禍での消費者行動・意識について把握したうえで営業手法や集客方法などを見直す必要があります。

この記事では、コロナ禍における消費者の物件探しの動向や意識などについてまとめます。

目次[非表示]

  1. 1.コロナ禍における不動産営業の影響
    1. 1.1.来店者の減少
    2. 1.2.内見者の減少
    3. 1.3.オンラインサービス利用者の増加
  2. 2.物件探しにおけるオンラインサービスの活用状況
  3. 3.オンライン内見で活用される主なサービス
  4. 4.まとめ

コロナ禍における不動産営業の影響

新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響によって、消費者の物件探しの行動や意識に変化が表れています。

コロナ禍で不動産会社・消費者にどのような変化があり、不動産営業にどのような影響があるのか、当社ではLIFULL HOME'S加盟店企業750件(※1)および、全国の生活者7万人(※2)に対して調査を実施しました。ここでは、調査の内容を基に詳しく解説します。

※1…『第2回 新型コロナウイルス感染症に対する不動産事業者の意識調査』調査実施期間:2020年4月6日 ~ 2020年4月12日
※2…『新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査』調査実施期間:2020年4月17日 ~ 2020年4月21日


来店者の減少


​​​​​​​『第2回 新型コロナウイルス感染症に対する不動産事業者の意識調査』において、LIFULL HOME'S加盟店企業750件のうち9割以上の事業者が「不動産の営業活動に影響が出た」と回答しました。


また、「現時点で企業活動に影響が出ている」と回答したケースのうち、影響の内容として「来店者の減少」を挙げている不動産会社の割合は以下のとおりです。

▼来店者の減少に影響があった不動産会社の割合

  • 賃貸仲介:80.1%
  • 賃貸管理:72.8%
  • 売買仲介:71.3%
  • 売買分譲:69.3%

もっとも影響を受けた業態は賃貸仲介、次いで賃貸管理という結果です。売買に関わる業態も一様に影響を受けており、いずれも6割以上に達していることが分かります。


一方、『新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査』では、「住み替え・建て替えを検討している/検討していた」と回答した人のうち、「コロナの影響により不動産会社への訪問を控えた」という人は約20%という結果でした。

コロナの感染リスクを懸念して、訪問を控える人が一定数いることが分かります。

(出典:LIFULL HOME'S調査『第2回 新型コロナウイルス感染症に対する不動産事業者の意識調査』/『新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査』)


内見者の減少

同じく『第2回 新型コロナウイルス感染症に対する不動産事業者の意識調査』物件の内見に関する事業者への質問では、コロナ禍で「内見者の減少に影響があった」と答えた割合は以下のとおりです。

▼内見者の減少に影響があった不動産会社の割合

  • 賃貸仲介:77.7%
  • 賃貸管理:76.3%
  • 売買仲介:78.8%
  • 売買分譲:75.3%

いずれの業態でも、8割近く内見者が減少する影響を受けているのが現状です。


新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査』では、コロナの不安によって内見をキャンセルした人の割合は「住み替え・建て替えを検討している/検討していた」と回答した人のうちの約13%でした。

コロナにより物件探しの消費者行動にも影響を与えていることが分かります。

(出典:LIFULL HOME'S調査『第2回 新型コロナウイルス感染症に対する不動産事業者の意識調査』/『新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査』)


オンラインサービス利用者の増加

コロナの影響により、物件探しにオンラインサービスを利用する人が増加しているという側面もあります。

新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査』では、コロナにより住み替え・建て替えを中止した人のうち、約30%が「オンラインでの対応に期待している」と回答しています。

コロナによって訪問・内見を控える消費者がいるなか、今後は物件案内にオンラインサービスを積極的に活用していく必要があると考えられます。

(出典:LIFULL HOME'S調査『新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査』)

物件探しにおけるオンラインサービスの活用状況

新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査』では、コロナによりオンラインサービスを利用した人は「住み替え・建て替えを検討している/検討していた」と回答した人のうち約10%に留まりました。

また、コロナにより住み替え・建て替えを延期・中止した人のうち「契約までオンラインで対応であれば物件探しを続けるか」という質問に対しては、以下の回答が得られました。

▼オンライン対応での物件探しの継続について

  • 延期した人:43%が「続けた」と回答
  • 中止した人:34%が「続けた」と回答

オンラインサービスの利用率は低いものの、消費者からの需要は一定数あると考えられるため、今後の営業活動においてもオンラインサービスの活用が有効といえます。

ただし、オンライン内見は実物とは異なり、リアリティを感じることが難しいため、実際の物件とギャップを感じる可能性があります。オンライン内見時には、以下のように案内方法の工夫が必要です。

▼オンライン内見の実施例

  • 内見後に気になる箇所をヒアリングし、スマートフォン動画を撮影して共有する
  • 事前に間取り図や写真、設備などのデータを共有してからオンライン内見を行う
  • パノラマ動画、お客さま目線など、さまざまな視点の動画を用意する

(出典:LIFULL HOME'S調査『新型コロナウイルス感染症の影響による生活者の住み替え行動に関する調査』)

オンライン内見で活用される主なサービス

オンライン内見では、パソコンやスマートフォンを通じてビデオ通話ができるサービスが活用されています。主なサービスと特徴は以下のとおりです。

サービス
特徴
Zoom
  • クラウド型のオンラインWeb会議ツール
  • アプリ同士は無料で通話可能
  • 無料プランで複数人利用の場合は、40分までの制限あり
LINE
  • 個人間のコミュニケーションアプリ
  • アプリユーザー間のメッセージ・音声通話・ビデオ通話が無料
Skype
  • 無料通話・チャット対応のコミュニケーションツール
  • ビデオ通話・グループビデオ通話が可能
Microsoft Teams
  • オンライン会議機能やチャット機能を備えたMicrosoftのツール
  • メンバー同士であれば、無料のビデオ通話が可能
Google Meet
  • Google社が提供する、ビデオ会議サービス
  • Gmailアカウントがあれば利用可能
  • ほかのGoogleサービスとの連携ができる


それぞれの特徴を理解したうえで、自社のターゲット層や予算に合ったサービスを導入してオンライン内見に実施するのも一つの方法です。

オフラインの内見と並行してオンラインの内見を実施することで、消費者のニーズに合わせた内見サービスを消費者に提供できます。

まとめ

コロナの影響により、消費者の物件探しの方法に変化が表れていることが分かりました。実際に、多くの不動産会社が来店者・内見者の減少を感じている状況です。住み替えや建て替えを検討する消費者のなかには、コロナが原因で来店・内見を控える人も見られます。

その一方で、現地物件の内見に代わるオンラインサービスがあれば物件探しを継続していたという人の需要もあります。コロナ禍で顧客を獲得していくため、消費者のニーズに応えるためにも、営業活動や内見にオンラインサービスを活用してはいかがでしょうか。

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Business 編集部
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