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2022年「買って住みたい街」ランキング発表!

LIFULL HOME’S総研の中山です。

2022年のLIFULL HOME’S「買って住みたい街」ランキングが公表されました。

毎回ご注目いただくランキングですが、実は首都圏だけでなく近畿圏、中部圏、九州圏も公表しており、同時に「買って住みたい行政区」ランキングもリリースしています。

また、この「買って住みたい街」ランキングは、憧れの住んでみたい街はどこですかといったアンケート調査ではなく、実際にユーザーが検索し問い合わせなどのアクションを起こした物件を対象に集計しています。つまり、「いま実際に住むことをイメージして探している街」=「マジで住みたい街」ランキングです。

それでは「買って住みたい街」ランキングの結果を振り返っていきましょう。

目次[非表示]

  1. 1.首都圏の購入ニーズは、利便性重視派と居住性重視派に二極化! 
    1. 1.1.首都圏「買って住みたい街」ランキング
  2. 2.近畿圏、中部圏、九州圏では利便性重視の傾向。マンション開発が盛んなエリアにニーズ集まる
    1. 2.1.近畿圏「買って住みたい街」ランキング
    2. 2.2.中部圏「買って住みたい街」ランキング
    3. 2.3.九州圏(福岡県)の「買って住みたい街」ランキング

首都圏の購入ニーズは、利便性重視派と居住性重視派に二極化! 


首都圏「買って住みたい街」ランキング

首都圏「買って住みたい街」ランキングは、「勝どき」が3年連続1位となりました。2019年の16位からジャンプアップし、圧倒的に注目を集め続けています。

駅周辺で販売される物件のグレードや価格、広さ、販売動向は購入希望者にとって高い関心事です。

また、「白金高輪」も連続2位で、こちらも1200戸超の大規模分譲マンションの販売が継続しており、1位および2位は「物件」に関心が集まっていることで結果的に街のランキングを維持したと言えます。

他にも210位から前回19位に躍進した「牛込柳町」はさらにランクを上げて11位、人気が復活して3位に入った「横浜」(前回23位)および4位の「浅草」(同21     位)、9位となってついにベスト10入りした「東中野」(同67位)など、上位には都心周辺エリアおよび人気エリアが登場しています。

コロナ禍で郊外化する傾向が顕著だった前回のランキングから若干様変わりし“都心回帰”の傾向も窺えるのです。

Withコロナの生活環境も2年が経過し、コロナ感染に対する不安や脅威といったものが日常と共存するようになって、都心・近郊の人気住宅地がランキング上位に再び顔を見せています。

コロナ後を想定すれば、利便性と資産性の高い都心周辺エリアに買っておきたいという要望や、コロナ禍だからこそ比較的移動が少なくて済む“職住近接”を実現したいニーズも健在です。

ただ、前回14位の「平塚」と前回3位からやや下げた「本厚木」が同率5位となり、前回17位の「八街」が7位、同じく前回13位の「千葉」が8位にランキングを上げるなど、依然として首都圏の“郊外人気”は続いています。

実際、ベスト30のうち都心・近郊の街は「勝どき」「白金高輪」のほか「入谷」「目黒」「東京」「渋谷」などわずか10駅です。

これはコロナ禍においても新築および中古住宅の価格が高騰していることが一因といえます。

ランキング上位の結果と傾向からは、都心周辺と郊外方面のベッドタウンがニーズを分けあうという“二極化”の傾向がさらに鮮明になりました。

近畿圏、中部圏、九州圏では利便性重視の傾向。マンション開発が盛んなエリアにニーズ集まる


近畿圏「買って住みたい街」ランキング

谷町四丁目」が前回3位からランクアップし、初めて1位に輝きました。

2年連続1位だった「本町」は2位で高い人気を維持しています。

3位は前回2位の「三ノ宮」がランクインし、ベスト3の顔ぶれは順位の変動のみにとどまりました。

1位となった「谷町四丁目」は比較的落ち着いた住環境が人気のエリアであり、ここ数年は駅周辺にタワーマンションが相次いで新規分譲され、一気に注目度が高まりました。

ベスト3はいずれも話題性のあるマンション開発の進捗と関連があります。

近畿圏では首都圏のような“二極化”は発生していませんが、コロナ禍が継続する現状においても大規模な面開発に伴って大阪と神戸の各中心部に居住ニーズがほぼ集中するという“二極化”状況が続いています。


中部圏「買って住みたい街」ランキング

2020年に48位だった「名古屋」が2年連続1位となりました。

駅周辺は全国有数の事業集積地で最寄りとする住宅は想定できませんでしたが、2020年に大規模マンションが分譲され、以降もコンスタントに「名古屋」最寄りの物件が分譲されています。

2位には前回4位の「岐阜」が順位を上げ、3位には前回8位の「名鉄岐阜」が入りました。

「岐阜」と「名鉄岐阜」は徒歩5分ほどで一体と考えても差し支えありませんから、購入希望者の岐阜中心部への関心の高さがわかります。「名古屋」までアクセス良好なベッドタウンであるにもかかわらず、物価や物件価格が比較的安価であるというコストパフォーマンスの良さが人気の要因です。

名古屋市内ではこれまで東側に位置する「茶屋ヶ坂」「本山」「八事」「覚王山」などが住宅地として知られており、「名古屋」周辺は専ら商業地でしたが、近年では「名古屋」周辺でのマンション開発が活性化する傾向にあります。


九州圏(福岡県)の「買って住みたい街」ランキング

前回2位の地下鉄空港線「藤崎」が1位となりました。人気住宅地の百道の最寄駅であり、開発余力も相応にあることから今後も関心が集まる可能性があります。

2位の西鉄天神大牟田線「西鉄平尾」は2020年の1位で、前回も3位とベスト3を外さない人気を誇ります。

3位の「竹下」は前回52位から一気にベスト3に入りました。春に「ららぽーと福岡」「キッザニア」が開業することが決まっており、周辺でのマンション開発が順位急上昇の要因です。

ベスト10には地下鉄空港線の駅が4駅ランクインし、「福岡空港」から事業集積地である「博多」「天神」を経由し、高級住宅地の「大濠公園」「唐人町」を通って「姪浜」まで市内主要エリアを結ぶ地下鉄線の人気の高さが窺えます。

コロナ禍においても福岡市中心部への一極集中という状況には変化がなく、職住エリアが混在していて、短時間で効率的な往来が可能な福岡市の特性を表しています。

 
中山 登志朗
中山 登志朗
株式会社LIFULL / LIFULL HOME'S総合研究所 副所長 兼 チーフアナリスト 出版社を経て、 1998年より不動産調査会社にて不動産マーケット分析、知見提供業務を担当。不動産市況分析の専門家としてテレビ、新聞、雑誌、ウェブサイトなどメディアへのコメント提供、寄稿、出演多数。2014年9月より現職。

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