不動産売買仲介における物件案内のコツ!成約率アップにつながるヒント
不動産売買仲介の営業では、顧客に物件を購入するかどうか判断してもらうために“物件案内”を実施します。
物件案内は、顧客が「希望条件を満たしているか」「生活がしやすいか」などを現地で確認するための重要な行程の一つです。
また、営業担当者にとっては、物件の魅力をアピールしたり、コミュニケーションによって信頼関係を築いたりするチャンスにもなります。成約につなげるためには、事前の準備や案内の仕方などにも気を配ることが大切です。
この記事では、不動産売買仲介の営業で物件案内をする際のコツを5つ紹介します。
目次[非表示]
- 1.物件案内を実施する際の5つのコツ
- 1.1.①案内する物件数を絞る
- 1.2.②物件・周辺環境の下見を行う
- 1.3.③部屋を明るく・清潔にする
- 1.4.④内見中の営業トークは控える
- 1.5.⑤クロージング・追客を実施する
- 2.まとめ
物件案内を実施する際の5つのコツ
物件案内を行う際は、事前準備と内見中の接客、アフターフォローに配慮することが重要です。物件案内を実施する際のコツとして、以下の5つが挙げられます。
①案内する物件数を絞る
1つ目は、案内する物件数を3件程度に絞ることです。
物件案内を希望する顧客のなかには、内見したい物件が決まっていないケースもあります。複数の物件を紹介すると、選択肢が多くなって顧客が迷いやすくなり、検討に終わってしまう可能性があります。
内見を希望する物件が決まっていない顧客に対しては、希望条件をヒアリングしたうえで、条件に合う(近い)物件を3件程度ピックアップすることが有効です。
物件を選定する際にヒアリングする項目には、以下が挙げられます。
▼案内物件を選定するためのヒアリング項目
- 予算(物件価格など)
- 間取り
- 希望エリア(住所、立地、最寄り駅など)
- 築年数
- 条件の優先順位(階層、オートロック、部屋の向きなど)
②物件・周辺環境の下見を行う
2つ目は、物件案内を行う前に、物件と周辺環境の下見を行うことです。
顧客のなかには、物件を選ぶときの基準として、物件の日当たりや周辺環境などを重視する人もいます。
事前に営業担当者が下見を行っておくと、内見前に物件の魅力を伝えられるほか、顧客から質問されたときにスムーズに回答できて、信頼関係の構築につながります。
下見で確認しておく項目として、以下が挙げられます。
▼下見での確認ポイント
物件 |
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周辺環境 |
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③部屋を明るく・清潔にする
3つ目は、物件の見せ方を工夫することです。
部屋に、においや湿気がこもっていたり、照明がなく暗かったりする状態では、マイナスイメージにつながる可能性があります。
内見を行う前に、明るく清潔な状態に部屋を整えておくことで、魅力的な物件として顧客によい印象を持ってもらえます。
具体的な工夫として、以下が挙げられます。
▼印象をよくするための工夫
- 窓や換気扇で空気を入れ替える
- 排水口にふたをして、においの発生を防ぐ
- 照明を点ける
- 芳香剤を置く
- 鏡を設置して空間を広く見せる
- いくつか家具を配置する
④内見中の営業トークは控える
4つ目は、内見中の積極的な営業トークは控えることです。
物件案内では、物件の情報や魅力をついアピールしたくなりますが、内見中に話しかけると顧客が混乱したり、迷惑に感じたりする可能性があります。
伝えたい情報は事前に伝えておき、内見中は自由に物件を見て回れるように配慮します。また、ゆっくりと内見したい顧客もいるため、内見を急かさず、質問されたときに答えるといった姿勢を意識することが大切です。
⑤クロージング・追客を実施する
5つ目は、物件案内を終えたあとにクロージングと追客を実施することです。
物件案内を終えたあとは、物件を見た感想や契約の可能性などを聞きながらクロージングを行い、最終的な判断を促す必要があります。
この際、契約を迫るのではなく、内見で得た情報を振り返る質問を投げかけて、顧客が決断しやすいような環境をつくることがコツです。
契約に至らなかった場合には、理由を具体的に聞き出したうえで、次回の物件案内につなげるようにします。また、顧客と継続的な接点を持つために、電話・メールなどで追客をして、様子うかがいや物件紹介などを行うことも重要です。
不動産営業の追客については、こちらの記事をご確認ください。
≫ 不動産営業における追客の目的とは? 基本のステップと注意点を解説
なお、物件案内時の基本として、営業担当者の身だしなみを整えることも欠かせません。服装やスーツ選びのポイントについては、こちらの記事で解説しています。
≫ 不動産営業で好印象を与える服装とは? スーツ選びのポイントも解説
まとめ
この記事では、物件案内における5つのコツについて以下の内容を解説しました。
- 案内する物件数を絞る
- 物件・周辺環境の下見を行う
- 部屋を明るく・清潔にする
- 内見中の営業トークは控える
- クロージング・追客を実施する
物件案内をスムーズに行い、魅力をアピールするためには、物件数の絞り込みや下見の実施、明るく清潔な見せ方に工夫することがコツです。また、内見中の営業トークは控えるとともに、内見後にはクロージングと追客を実施することも重要です。
物件案内の問合せは多いものの、なかなか成約までつながらないという営業担当者の方は、今回のコツを踏まえて物件案内の方法を見直してみてはいかがでしょうか。
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≫ お役立ち資料
なお、不動産営業のコツについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
≫ 契約の取れる不動産営業のコツとは? 失敗パターンや考え方を解説