不動産会社必見! 手間ゼロで訪問査定率を劇的に向上させる自動追客戦略について【セミナーレポート】
LIFULL HOME'S Businessは、不動産会社の方向けにセミナーを開催しております。7月4日に、「不動産会社必見! 手間ゼロで訪問査定率を劇的に向上させる自動追客戦略について」と題したセミナーを開催しました。セミナーでは、一括査定から訪問査定につながらない顧客の背景を解説した上で、訪問査定率アップを実現する施策を事例とともに紹介しました。セミナーから一部をご紹介します。
【登壇者】
Cocolive株式会社 不動産チーム 松風湧
目次[非表示]
訪問査定につながらない顧客の背景と不動産会社の特徴
Cocolive株式会社不動産チームの松風湧氏は、多くの不動産会社が一括査定サイトからの査定依頼に対し「訪問査定や面談の誘致に反応がない」「連絡がつかない」といった問題を抱えている背景に、次のような顧客の状態があると言います。
・信頼できる不動産会社・担当者かどうかの選定をしている。
・インターネットで売却に関する情報を検索して自身で情報収集している。
・「とりあえず金額を知りたいだけ」など気軽な気持ちで一括査定依頼している。
訪問査定につながらない顧客の背景
株式会社NEXERの調べによりますと、「査定相談を依頼する不動産会社を決めたきっかけや理由で、もっとも大きいもの」の第1位に「担当者の対応」が挙げられています。また、株式会社LIFULLのデータによると、70%以上の顧客が査定依頼から媒介契約まで3ヶ月以上かけています。
このような背景を踏まえ、「不動産会社は、中長期で検討している顧客に対して会社・担当者の『対応の良さ』を伝えていく必要があります」と、松風氏。そして、ここで言う「対応の良さ」には、電話や対面での対応だけでなく「お会いする前の段階でこまめに情報をくれる会社かどうか」という要素も含まれると言います。
LIFULL HOME'S不動産売却 顧客の査定依頼から媒介契約までの期間
訪問査定につながらない不動産会社の特徴
一方で、多くの不動産会社には次のような特徴があると考えられます。
・簡易査定のみで終わってしまう。
・「本当に売りたいならすぐに連絡が取れる」ものと考えている。
・手が空いたときに連絡しているが、つながらない。
しかしながら、3ヶ月以上かけて不動産会社を検討する顧客が70%を占める市場だからこそ、簡易査定だけで終わらずに中長期的なフォローアップが必要です。また、現実には連絡が取れなくてもインターネットなどで情報収集している潜在顧客は存在します。そのような顧客に対して定期的なフォローアップをしない不動産会社は、顧客の印象に残らず、機会を逸してしまいます。
訪問査定率アップを実現する具体的な施策
このような従来の不動産会社が陥りがちな特徴を踏まえ、松風氏は訪問査定率アップを実現する施策として次の3つを提案します。
・類似物件事例を定期的に配信する。
・売却に関する「お役立ち情報」を配信する。
・「状況伺いアンケート」でアプローチする。
類似物件事例を定期的に配信
売却を検討中の顧客にとって、「今いくらで売れるか?」を示唆する情報は最も気になる情報です。LIFULLの調査でも、「売却検討者が不動産売却時に調べたこと」の第1位に「売却金額の相場などの価格情報」がランクインしています。
顧客が関心を寄せる情報「類似物件事例」を定期的に配信することで、顧客が再査定依頼の検討を本格化させるきっかけを作りましょう。
類似物件事例の定期配信は、自社の認知を広げられるメリットもあります。「顧客にとって有益な情報を営業担当者が継続的に提供することで、会社や担当者を思い浮かべてもらいやすくなります」と、松風氏。例えば「〇〇様の物件に近しい事例を送付いたします」というタイトルで、定期的に情報提供することをおすすめします。
LIFULL HOME'S不動産売却 「不動産売却時に調べたこと」ランキング
売却に関する「お役立ち情報」を定期的に配信
類似物件事例以外にも、顧客にとっての「お役立ち情報」を定期的に配信すると「選ばれやすい」と、松風氏。「『媒介契約とは何か?』など、顧客自身すでにインターネットで調べているような内容でも、『定期的に有益な情報をくれる会社』という好印象を与えられます。能動的に広く配信しましょう」と提案します。
顧客にとって望ましい情報を送ることで、会社や営業担当者のイメージアップにつながり、「営業感」を与えることなく訪問査定のきっかけを作れます。配信する内容は、例えば売り出し前の顧客に対して「査定時に気を付けるポイント」、売り出しを開始した顧客に対して「内見や交渉時など事前に決めるべきこと」、売り出し後の顧客には「契約時の注意事項」など、顧客の検討状況に応じて作成するとよいでしょう。
また、配信メールに会社と担当者情報の入った画像を貼り付けておくことで、「物件以外の情報もくれる担当者」を印象付けられます。松風氏は、「『お役立ち情報』を定期的に配信することで、顔が見えない顧客にとっても『近しい存在』として認識してもらえます」と言います。
「状況伺いアンケート」でアプローチ
中長期で売却を検討している顧客を訪問査定につなげるには、いわゆる「埋もれている顧客」を掘り起こし、ターゲットを絞って営業活動を展開しなくてはなりません。
まずは顧客の検討状況を把握するために、1ヶ月~2ヶ月に1回のペースで「状況伺いアンケート」をメールで一括送信しましょう。アンケート回答の有無と内容によって、すぐにフォローすべき優先順位の高い顧客を把握できます。回答の中には、「売却済み」「検討をやめた」というものもあるでしょう。そのような場合は、追うべき顧客リストから除外できます。
このように、「状況伺いアンケート」には、狙うべき顧客のリストを精査し、有効な営業活動に集中できるというメリットがあります。
具体的な手順としては、アンケートフォームをメールで一括送信した後に、アンケート回答をもとに顧客を絞り込み、訪問査定のアポイントメントなどの営業活動に移行します。
訪問査定率アップを実現するための具体的な施策
訪問査定率アップを実現した事例
松風氏は最後に、これらの施策をCocolive株式会社のマーケティングオートメーション(MA)ツール「KASIKA」で実現した事例を2つ紹介しました。
「ハウスドゥ南与野店様には、新規顧客への対応に追われ、追客活動に時間を割けず、多くの顧客を取りこぼしていたという課題がありました。そこで、自動メールの配信によって追客にかかる手間を削減した上で、アンケートによって顧客状況を『見える化』し、アクション通知で営業活動に移行できるような体制を整備しました」(松風氏)
その結果、既存顧客への追客活動ができるようになり、月次で1~2件の訪問査定予約を安定的に獲得できるようになったそうです。
「アドレス株式会社様は、中長期顧客に対する追客の仕組みがなく、連絡が途絶えた後の顧客への施策を打てていない状態でした。そこで、『KASIKA』のメルマガ機能で手間なく定期的に情報発信を開始し、閲覧データ分析機能で顧客ニーズを把握することにしました(松風氏)
その結果、定期的に顧客と接触できる追客が可能となり、月次で平均6件のアポイントメントを獲得、さらには1件の媒介まで獲得するという成果を上げました。
まとめ:中長期顧客へのアプローチで訪問査定率アップ!
セミナーでは、顧客は価格だけでなく会社・担当者の信頼性にも着目して不動産会社を検討していることを確認しました。これを踏まえると、訪問査定率をアップさせるためには、一括査定直後の顧客のみならず中長期顧客に対してもフォローアップを継続する必要があります。具体的には、最新の売却実例や「お役立ち情報」を発信して自社の認知を高め、信頼性を醸成します。加えて、「状況伺いアンケート」を配信して訪問査定のアポイントメントのきっかけを作ります。
このように、訪問査定率を向上させるには、中長期顧客に対して定期的に情報提供し、検討状況を把握しながら顧客の優先順位を設定し、機会損失を防ぐことが重要です。手間なく戦略を実行するために、自動追客できるMAツールの導入もぜひご検討ください。
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