現在不動産営業で働いている人やこれから転職を検討している方のなかには、「自分は不動産営業に向いているのだろうか」と気になる人もいらっしゃるのではないでしょうか。

不動産営業では、お客さまとの直接的なやりとりが中心となるため、仕事に対する意欲や姿勢など、その人の資質が大きく影響します。

この記事では、不動産営業に向いている人と向いていない人の特徴を解説します。自身の適性を判断するとともに、意識改革やスキルの向上に役立ててみてください。

不動産営業に向いている人

不動産営業では高額な取引を行うため大きな責任が伴う一方で、お客さまの大きな決断をサポートできることにやりがいや魅力を感じる人もいます。ここでは、不動産営業の仕事内容を踏まえ、不動産営業に向いている人の特徴を6つ紹介します。

1．接客が好き（苦ではない）

接客が好き、あるいは苦ではないというのは、不動産営業を行ううえで重要な要素です。不動産営業では、物件のオーナーをはじめ、家を借りたい人や買いたい人など幅広いお客さまへの対応が求められます。

「接客が好き」「人と話すことが好き」という外交的な人、コミュニケーションを取ることが得意な人は、お客さまとの信頼関係の構築が必要な不動産営業に向いているといえます。

2．忍耐力（ストレス耐性）がある

不動産営業ではストレスやプレッシャーに対する忍耐力が求められます。

不動産に関する取引では動く金額が大きく、商談相手も慎重になります。ときには、お客さまや上司から厳しい意見を受けることもあるでしょう。

しかしその分、成約に至ったときの達成感も大きいことが特徴です。そのため、ストレスやプレッシャーへの耐性を持つことはもちろん、それらをはねのけられるような大きな目標を持つことができれば、不動産営業の仕事を長く続けることが可能です。

3．目標達成意欲がある

不動産営業では、売り上げ目標が掲げられていることがあります。そのため、日々数字や目標を追うことに楽しみを感じ、つねに成長している感覚を持っている人は不動産営業に向いています。

また、目標に対して前向きに取り組む姿勢がある人は、知識・スキルの習得に対しても意欲的です。目標達成意欲がある人は、現場で活躍する営業担当者を目指せます。

4．情報感度が高い

お客さまに適切な提案をするためには、不動産に関する情報の収集が欠かせません。

不動産営業に向いている人は、不動産の市場や消費者の動向、トレンドなどにつねにアンテナを張り最新情報をキャッチすることに長けています。

情報感度が高い人は、あらゆるお客さまに対して多角的な視野から提案ができるため、お客さまからの質問への回答やお客さまの抱える課題の解決を的確に行えます。

5．学習意欲が高い

不動産営業の仕事をしていくうえでは学習意欲を持つことも欠かせません。不動産に関する幅広い知識を持っておくことだけでなく、不動産取引に関わる最新の法律についても熟知しておく必要があります。

宅地建物取引業法や民法、税法といった不動産営業に必要な知識を学ぶ意欲がある人は、自身の知識・スキルを向上できるため、お客さまへより質の高い提案を行うことが可能です。

6．細かいチェックや管理に長けている

不動産営業・賃貸管理では、スケジュール調整や設備のメンテナンスなど、さまざまな管理業務が発生します。

物事に対するチェック・管理が行き届いている人は、漏れやミスを防ぎながら業務を遂行できるため、不動産営業に向いているといえます。商談の管理や入退去の管理、住居の衛生管理など、さまざまなシーンで管理能力が役立ちます。

これらのように、人と話すことが好きなことや失敗をポジティブに捉えられること、目標に向けて取り組める姿勢・意識が備わった人は不動産営業に向いています。

不動産営業に向いていない人

不動産営業では、お客さまと信頼関係を築き、目標やノルマに向けて取り組む姿勢が求められます。以下の3つで示すような特徴がある人には不動産営業は向いていないおそれがあります。

1．コミュニケーションに苦手意識がある

お客さまとのやりとりにストレスを感じたり、そもそも人とコミュニケーションを取ることに苦手意識を持っていたりする人は、不動産営業には向いていないといえます。

理由は、不動産営業は人と直接話す機会が多く、円滑なコミュニケーションが取れなければ信頼関係を構築できないためです。お客さまとの間に信頼関係を築くことができなければ、商談がうまくいかず、成果につなげることが難しくなります。

2．上昇志向よりも安定志向のほうが強い

安定志向が強い人は不動産営業が不向きな場合もあります。

不動産営業では、歩合制やインセンティブを採用している職場も見られます。しかし、働く人のなかには、意欲的に成績向上や待遇アップを目指すよりも「安定した働き方をしたい」という人もいます。

このような安定志向の人は、一定の目標を掲げて働く不動産営業が向かないケースがあるため、注意が必要です。

3．決められた日時で働きたい

不動産営業の仕事は、土日・祝日が休みではない会社も多くあります。契約や内見予約の予定が入った際には、午後18時以降や休日に出社が必要になることもあります。

そのため、「定時で退社したい」「土日・祝日が休みの勤務形態で働きたい」といったこだわりがある人には不動産営業は向いていません。

これらのように、人とのコミュニケーションにストレスを感じる人、土日・祝日休みや定時退社といった安定した働き方を求める人には不動産営業は向いていないといえます。

不動産営業で必要になる資格やスキル

不動産営業では、担当者の性質や仕事への姿勢が重要視される傾向にあります。しかし、業務に携わるうえで習得するとよい資格やスキルも存在します。 

宅地建物取引業免許をはじめとする資格を取得し、不動産に関する知識やスキルを身に付けることで実務に生かせます。

知識・スキルの獲得は自信にもつながるため、仕事に対する姿勢にもよい影響を与えます。

不動産営業に関する資格やスキルについて詳しく知りたい場合は、こちらも参考にしてください。

→不動産業界で役立つ9つの資格！ 概要と難易度を一挙解説

まとめ

不動産営業は、お客さまの生活と大きく関わる住宅を取り扱うため、プレッシャーやストレスを受ける機会も多くなりやすい特徴があります。お客さまとのやりとりや目標達成に向けた努力も必要となるため、打たれ強さ、ポジティブな思考も必要です。

不動産営業は、コミュニケーションが好きで、忍耐力や目標達成意欲がある人、お客さまの人生に関わるような大きな決断に寄り添って達成感を感じられる仕事をしたい人に向いているといえます。

これらを参考に、不動産営業に向いている人の特徴を理解したうえで、仕事に対する姿勢や考え方などを見直してみてはいかがでしょうか。