不動産営業に役立つ“さしすせそ”とは? 活用シーンや会話例を紹介
不動産営業で顧客と話す際、「会話が続かずに気まずくなってしまう」「顧客からの反応が薄い」というような経験はないでしょうか。
賃貸・売買の営業活動で契約まで進めるためには、営業トークで顧客と円滑にコミュニケーションを取り、関係性を構築することが重要です。
そこで活用できるのが、“さしすせそ”と呼ばれるトーク手法です。この記事では、不動産営業で活用できる“さしすせそ”について、活用シーンや会話例を紹介します。
営業トークの基本形“さしすせそ”とは
“さしすせそ”とは、営業トークや日常会話などで使用するフレーズの頭文字を語呂合わせにしたものです。営業トークでは、顧客との会話の相づちに使用できます。
“さしすせそ”には、さまざまなシーンに適したバリエーションがありますが、語呂合わせにすることでフレーズを覚えやすくなります。営業トークで活用できる、“さしすせそ”の基本形は次のとおりです。
▼さしすせその基本形
- さ:さすがですね
- し:知らなかったです
- す:すごいですね
- せ:センスがいいですね
- そ:そうなんですか
このように、“さしすせそ”は相手を褒めるフレーズであることが特徴です。営業トークに“さしすせそ”のフレーズを取り入れることで、営業担当者に好感を持ってもらい、顧客が気分よく話せる雰囲気をつくれるようになります。
不動産営業で使える“さしすせそ”の活用シーン
“さしすせそ”には、不動産営業にも有効なフレーズがあります。ここでは、活用シーンや会話例を紹介します。
賃貸営業編
賃貸営業では、本題に入る前のアイスブレイクや物件提案時などに“さしすせそ”を活用できます。顧客の緊張をほぐし、ニーズ・課題を引き出しやすくなる効果が期待できます。
また、質問に対する相づちとして活用すると、自然なリアクションができ、顧客が話しやすい雰囲気をつくれます。
▼アイスブレイクの会話例
- 営業担当者「今日はこちらまで何で来られたんですか?」
- 顧客「家が近いので、徒歩で来ました。」
- 営業担当者「そうなんですね。これからのお住まいもこの近くで探されているんですか。」
▼物件提案時の会話例
- 営業担当者「この間取りを希望される理由をお聞きしてよろしいですか。」
- 顧客「夫婦それぞれの個室があるほうが、趣味を楽しめると思いまして。」
- 営業担当者「すてきですね。どのような趣味をお持ちなんですか。」
物件販売編
物件販売営業では、展示会に訪れた方や内見をしている方との雑談に“さしすせそ”を活用できます。
顧客の意見に対する“肯定”として取り入れると、好意的な姿勢をアピールできます。良好な関係性を構築しやすくなるため、契約に対する意欲の向上、営業担当者・自社への好意につなげることも可能です。
▼展示会や内見時の会話例
- 営業担当者「こちらの住宅はいかがでしたか。魅力的と感じていただけましたでしょうか。」
- 顧客「一度現地で見たかったのですが、やはりこのキッチンがいいなと思います。」
- 営業担当者「そうですよね、気に入っていただけて嬉しいです。」「センスがいいですね。○○というメーカー(ブランド)は国内で高く評価されているんですよ。」
物件買取編
物件買取営業では、物件所有者への挨拶回りや商談の際に“さしすせそ”を活用できます。
物件所有者に対して“褒める”姿勢を示すために活用すると、相手の承認欲求を満たし、営業担当者に好意を抱いてもらいやすくなるほか、信頼関係を構築する効果が期待できます。
▼挨拶周りの会話例
- 営業担当者「ここ最近○○駅(最寄駅)周辺が開発されて便利になりましたね。」
- 顧客「あの辺りにできたレストランがすごくおいしいと人気らしいですよ。」
- 営業担当者「知らなかったです。今度行ってみますね。開発といえば、都市計画の関係で、今度は○○駅あたりも開発されるみたいですよ。」
▼商談時の会話例
- 営業担当者「なぜ今回この物件の売却をお考えですか。」
- 顧客「このところ地価が上がっていると聞いて、ちょうど住み替えも考えていたので。」
- 営業担当者「さすがですね。最近○○の影響で物件の売却価格相場も高くなっているんですよ。」
まとめ
顧客とのコミュニケーションを円滑化して、良好な関係性を構築するためには、“さしすせそ”を用いた相づちを活用できます。
“さしすせそ”を取り入れることで、緊張をほぐして話しやすい雰囲気をつくれます。また、“褒める”“肯定する”といった姿勢を示して、「顧客の契約意欲を高める」「営業担当者に好意を抱いてもらう」「信頼関係を構築する」といった効果も期待できます。
賃貸営業や物件販売、物件買取など、不動産営業のさまざまなシーンに合わせて、“さしすせそ”を取り入れてみてはいかがでしょうか。