ザイアンス効果を活用した電話応対!顧客から相談をもらえる担当者になる方法
営業担当者が顧客との距離を縮める方法はたくさんありますが、今日はその中の一つ、ザイアンス効果を使った方法についてお伝えします。
顧客から問い合わせがあったとき、1回目の電話はどのくらいの長さで対応していますか?大切なポイントは、1回の電話を短く、回数を増やすということです。
その理由は、以下の3点です。
①話が短いなら電話に出やすい
②頻度を上げることで距離が縮まる
③相談を受けやすくなる
①話が短いなら電話に出やすい
一度の電話で、あれもこれも確認したり、情報収集をしようとしたりすると、顧客は警戒してしまいます。特に、まだ会ったこともない不動産会社の営業担当者が相手となると、なおさらです。
また、「ちょっと聞いてみよう」と顧客からかけてきた電話で、10分も20分も話をしてしまうと、次に顧客に電話をかけたときに「まだ長電話なのかな…」と警戒されてしまい、電話に出てくれなくなります。
そのため1回の電話は極力3分以内にすることをおすすめします。
簡潔に、無駄なことを聞いたり話したりしないことで、顧客は「この人は無駄な話をしなくて話しやすいな」という信頼感を与えることができます。その結果、営業担当者側から電話をかけても「この人ならすぐに電話が終わるから…」ということで電話を取ってもらえるようになります。
②頻度を上げることで距離が縮まる
心理学で有名な「ザイアンス効果(単純接触効果)」とは、人は接触頻度が高くなればなるほど、相手に好感を持ちやすくなるというものです。
つまり、1回の電話で長話をするよりも、複数回に分けて電話をしたほうが相手との距離が縮まるということです。
ただし、用もなく電話したら意味がありませんので、顧客にとって必要な電話を何回かに分けて行うようにし、しつこくない程度に対応していくことがポイントです。
「どの物件でしょうか?」「どのサイトで見ましたか?」「紹介OKか確認しますか?」「いつ見たいですか?」など、なるべく短く端的な会話を心がけましょう。
③相談を受けやすくなる
何度かやり取りをするようになると、顧客の心理的ハードルが下がってきます。そうすると、ちょっとしたことでも相談をもらいやすくなります。
そのためには、「どんな些細なことでも確認してください」「すぐにお調べして回答いたします」など、顧客の味方である姿勢を打ち出しながら、快く問合せを受けるようにすることです。そうすることで、「この人が一番相談しやすそうだから聞いてみよう」と最初の相談相手になっていきます。
もう一つ、信頼関係をつくるポイントとしては、顧客との距離があります。
私が最初に、顧客からお伺いするのは、名前と電話番号だけです。信頼関係をつくるまでは詳しい話を避けるようにしています。
顧客の家族構成や住所など詳しい情報は対面して、信頼していただいてから確認するようにすることで、電話だけでなく会うことに対する心理的ハードルを下げることができます。
営業担当者としては、ちょっとでも情報を収集したい、たくさん話をしたいと思うかもしれませんが、顧客はその真逆の対応を求めています。だからこそ、顧客が求める対応をすることで、信頼関係が生まれ、会ってくれやすくなります。
常に、顧客から見える景色や感情を大切に対応をしてみてください。
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