不動産営業でアポ率を向上させる電話営業のトークスクリプト~フレーズ編~
問合せからの来店率を上げたいと考えている不動産営業の方は、多いのではないでしょうか。お客様へ電話営業をしてもアポイントが獲得できない、と課題に感じる方もいると思います。
本コラムでは、電話営業からアポイントを獲得するためのポイントを初回電話対応時の流れに沿って解説しています。
同時にこちら側の配慮をうまく伝えるためのクッション言葉やマジックフレーズを紹介していますので、ぜひ実際のお客様対応で取り入れてみてください。
クッション言葉や依頼形の言葉を活用する
問合せ発生後のお客様への電話営業(アウトバウンドコール)については、以下の点について注意します。
- お客様は事前の準備がない中での対応ということを意識する
- お客様を尊重したコミュニケーションを心がける
お客様へのお願いや、言いにくいことの伝達、お断りなどの場面については、断定的な言い回しは避け「クッション言葉」や「依頼形の言葉」を活用しましょう。
▼クッション言葉例
「恐れ入りますが」
「失礼ですが」
「お手数をおかけいたしますが」
「あいにくではございますが」
「差し支えなければ」
「念のため」
「こちらの都合で大変恐縮ですが」
▼依頼形の言葉例
「~していただけますでしょうか?」
「~をお願いしてもよろしいでしょうか?」
「~ではいかがでしょうか?」
マジックフレーズの活用
マジックフレーズとは、会話のはじまりや間に入れる、相手に対し「思いやり」や「尊重」「配慮」のある言葉のことを指します。ネガティブな内容でも、マジックフレーズを入れることで、相手が受け入れやすくなることから、コミュニケーションを円滑にする魔法の言葉として「マジックフレーズ」と呼ばれます。
お客様対応の場面でも、マジックフレーズを活用することで、お客さまを尊重している気持ちを言葉で表現することができます。
感謝の言葉などはお客さまの心をプラスに動かす力がありますので、積極的に活用していきましょう。
▼感謝
「ありがとうございます」
「助かります」
「うれしく思います」
「感謝しております」
▼共感
「ごもっともです」
「おっしゃる通りでございます」
「お気持ちをお察しいたします」
「心苦しく思います」
▼お詫び
「申し訳ございません」
「失礼いたしました」
「ご不便をおかけいたしました」
「ご迷惑をおかけいたしました」
「お手数をおかけいたしました」
「恐れ入ります」
電話営業のトークスクリプトとポイント
前述の「クッション言葉」や「マジックフレーズ」を活用しつつ、電話営業における基本的な流れと場面ごとの発言ポイントや注意点を確認しましょう。
【STEP1初期対応】ポイント:好感度の高いあいさつと丁寧な言葉遣い
▼あいさつと名乗り
「お忙しいところ失礼いたします。わたくし、ライフルホームの田中と申します。恐れ入りますが、◯◯(苗字)様のご連絡先(お宅)でしょうか?」
▼お客さまの確認
「◯◯◯◯(フルネーム)でいらっしゃいますか?」
▼お客さまへの配慮
「(携帯電話の場合)ただいまお時間よろしいでしょうか?」
【STEP2 初期ニーズの把握】ポイント: 感謝の言葉と初期ニーズへの不安の排除
▼感謝の言葉
「この度は、わたくしどものホームページからお問合せくださり、まことにありがとうございます」
▼初期ニーズの復唱
「◯◯についてご検討されていらっしゃるということですね」
▼不安な気持ちへの共感
「◯◯については、色々とご不安なところも多いことと存じますが、わたくしどもでできる限りのご紹介をさせていただきます。どうぞ、よろしくお願いいたします」
【STEP3 情報収集と対応策の提示】ポイント:配慮のある情報収集と的確な対応
▼傾聴と情報収集
「恐れ入りますが、◯◯について◯点ほどご質問させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
▼分かりやすい情報提供
「(お客さまに回答いただいた後)ありがとうございます。◯◯というお考えですね。わたくしどもの◯◯については、大きな特長が◯点ございます。一点目は◯◯、二点目は◯◯です」
▼不明点の聞き出し
「その他、ご不明点などございませんでしょうか?よろしければ、ぜひご来店いただき、詳しいご案内をさせていただきたいと存じます。ご都合はいかがでしょうか?」
【STEP4 クロージング】ポイント:引き続きのご検討の依頼とあいさつ
▼検討の依頼
「ご検討いただき、後日、何か新たにご案内できるところもあるかと存じます。よろしければ、再度わたくしからお電話させていただいてもよろしいでしょうか?」
▼終わりのあいさつ
「ぜひ引き続きご検討くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。何かございましたら、お気軽にわたくし田中までご連絡くださいませ」
一例をみてきましたが、「クッション言葉」や「マジックフレーズ」があることで、より一層親切で丁寧な印象を与えることができます。
不動産営業は賃貸・売買どちらも高額な取り引きになり、問合せをするお客様は、新生活への期待とともに、不安も多く抱えていることを忘れてはいけません。
今回お伝えした「クッション言葉」や「マジックフレーズ」だけでなく、
お客様をご自身に置き換えてみて、どんな人に対応をしてもらいたいか、ということを考え体現できるとアポ率の向上につながるのではないでしょうか。
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