マイソクとは? 反響を増やすための活用方法
不動産関連の職業に就く方であれば、一度は「マイソク」という言葉を目にしたことがあるのではないでしょうか。マイソクは不動産営業を行ううえで、ぜひ知っておきたい業界用語のひとつです。
今回はマイソクの意味や作成方法、効果的に活用するためのポイントをご紹介します。
目次[非表示]
- 1.マイソクとは
- 2.マイソクの主なレイアウト
- 3.マイソクに記載する各種情報
- 3.1.物件情報に関すること
- 3.2.不動産会社の情報に関すること
- 3.3.アピールポイント
- 4.よいマイソクを作成するためのポイント
- 5.マイソクを効果的に活用する方法
- 5.1.効率的な情報管理を実現する
- 5.2.顧客への物件資料として活用する
- 5.3.レインズの物件登録に活用する
- 5.4.折り込みチラシやポスティングに活用する
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マイソクとは
「マイソク」とは、不動産物件の情報がひと目で分かるようにまとめられた図面資料のことです。間取り図や写真、面積などの情報が1枚の紙にまとめられており、端的に情報をやりとりできることから、売買物件と賃貸物件のどちらでも幅広く利用されています。
マイソクという言葉の由来は、もともと個人で不動産情報の流通促進を取り扱っていた「毎日速報センター」という事業にあります。毎日速報センターでは、主に不動産情報が印刷された図面を不動産会社に配布する事業が行われており、1973年には株式会社として法人化されました。
さらに、1985年には首都圏不動産情報管理センターを運営するようになり、1991年にアットホーム株式会社と業務提携を行うなど、順調に規模を拡大していきました。そして、1994年には「株式会社マイソク」に社名を変更します。
こうした過程を通じて、事業で取り扱われていた図面そのものがマイソクと呼ばれるようになり、不動産業界へ広く浸透していったと考えられています。
マイソクの主なレイアウト
マイソクの目的は、誰にでも分かりやすく端的に情報を伝えることにあります。そのため、レイアウトも見やすさや分かりやすさを意識しなければなりません。
基本的な構図としては、まずメインに図面や写真を掲載し、簡単なアピールポイントを添えるのが一般的です。その多くは、右側に詳しい物件情報、下部に不動産会社の情報をそれぞれテキストで掲載されます。
なお、特に明確なルールはありませんが、特別な事情がない限りはレイアウトを「1枚」にまとめる必要があります。紙媒体がメインであった従来と比べて、現在はPDFなどのデータでやりとりされる場面も増えていますが、電子媒体においても1枚でまとまった情報のほうが扱いやすく便利です。
マイソクに記載する各種情報
マイソクに記載すべき情報は、不動産の種類によっても若干異なります。ただ、「物件情報」「不動産会社情報」「アピールポイント」といった基本的な情報は共通しているため、まずは必要な項目を的確に押さえることが大切です。
物件情報に関すること
物件情報については、次のような項目が必要となります。
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物件情報については、以下のような物件種別ごとにテンプレートを作成しておくと便利です。
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不動産会社の情報に関すること
不動産会社の情報については、次のような項目を記載する必要があります。
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連絡先については、可能であれば担当者の携帯電話番号を記載しておくと、問合せを受けやすくなります。時間帯の融通も利きやすくなるため、スピーディな成約を求めるのであれば記載しておくといいでしょう。
アピールポイント
アピールポイントとしては、次のような項目が挙げられます。
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アピールポイントをどのように切り取るかで、相手に与える印象が大きく変わってしまうこともあるため、丁寧に検討する必要があります。ただし、過度な誇張や虚偽の記載は法律で禁止されているため要注意です。
金額や間取りの改ざんはもちろん、「5年以内に必ず値上がりする土地」などの根拠がない断定的な表現も禁止されているので、正確な情報提供を心がけましょう。
よいマイソクを作成するためのポイント
マイソクのクオリティを向上させるためには、誰にでも見やすく分かりやすいという基本が大切です。不動産事業者だけでなく、一般の顧客も目にすることを前提にして、以下のようなポイントを押さえるといいでしょう。
よいマイソクをつくるコツ
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反対に「物件の写真が暗い・ぼやけている」「テキストのフォントやカラーに統一性がない」「レイアウトがバラバラ」「現地への行き方が分かりにくい」といった注意点を避けることも大切です。
マイソクを効果的に活用する方法
マイソクには必要な情報が端的にまとめられているため、実務においてはさまざまな活用方法があります。
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効率的な情報管理を実現する
マイソクはそのまま物件のデータベースに活用できます。キャビネットなどにエリア別に保管しておくと、問合せなどがあったときにはすぐに対応できるため便利です。
情報をすぐに活用できるように、契約済みとなったマイソクはすぐに廃棄して、常に最新の状態を維持することも重要です。
顧客への物件資料として活用する
マイソクは、来店した顧客への物件資料として活用することもできます。顧客から希望条件などをヒアリングしたうえで、要望に合ったものをマイソクのデータベースから探し出し、コピーして渡すという使い方が一般的です。
また、店舗内や店頭の掲示板に複数のマイソクを掲載し、自由に物件資料として閲覧してもらうのも効果的です。見やすさを向上するために、エリア別や価格帯別などに分けて掲示するといいでしょう。
レインズの物件登録に活用する
マイソクをデータとしてスキャンし、画像ファイルに変換すれば、レインズの物件登録時にそのまま活用することが可能です。物件図面はほかの不動産会社も自由にダウンロードできるため、情報のやりとりをする手間が省けるとともに、ダウンロード数から反響を確認することもできます。
折り込みチラシやポスティングに活用する
物件の情報や魅力がまとめられたマイソクは、有力な広告媒体にもなります。1枚で十分な情報を届けられるため、新聞の折り込みチラシとして配布したり、ポスティングを行ったりする際には便利です。
また、紙媒体であることを生かして、裏面に自社が取り扱うほかの物件も併記するといった使い方もできます。
●記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。
Q:マイソクって何?
A:「マイソク」とは不動産物件情報がひと目で分かるようにまとめられた図面資料のことです。通常は1枚の紙やデータで扱われ、不動産事業者同士のやりとりや顧客への物件説明、折り込みチラシの配布といった幅広い場面で活用されています。
Q:マイソクには何を記載すべき?
A:基本的には「物件に関する情報」「不動産会社の情報」「アピールポイント」の3つが主な内容となります。物件種別(売買/賃貸・土地/一戸建て/マンションなど)によって細かな記載内容は異なるので、それぞれのテンプレートを作成するのがおすすめです。
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