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テストクロージングとは? 不動産営業の成約率を高めるためのポイント

テストクロージングとは? 不動産営業の成約率を高めるためのポイント

不動産の商談をスムーズに進めるためには、経験を積み重ねることがもちろん重要ですが、テクニックを理解しておくことも大切です。営業の技術はきちんと身につければ誰でも活用でき、商談を優位に進めたり、営業担当者の心理的な負担を軽減させたりする効果があります。

今回はさまざまな営業テクニックのなかでも、「テストクロージング」に焦点を当てて、不動産営業という観点からの重要性や具体的なポイントを解説します。

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目次[非表示]

  1. 1.テストクロージングとは?必要とされる理由
  2. 2.テストクロージングを行うタイミング・具体例
    1. 2.1.部屋や住宅の説明を行う前
    2. 2.2.金額の提示を行う前
  3. 3.テストクロージングで得られる効果
    1. 3.1.見込み客の確度を判断できる
    2. 3.2.購買意欲を引き出せる
    3. 3.3.クロージングの材料になる
    4. 3.4.見込み客との信頼関係を保てる
    5. 3.5.営業担当者の心理的負担が減る
  4. 4.テストクロージングの注意点

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テストクロージングとは?必要とされる理由

「テストクロージング」とは、見込み客に対して、商談の途中で購入する意思がどれくらいあるのかを確認する行為を指します。一般的にクロージングといえば、商談の最後に行われるものであり、「契約を正式に締結すること」を目的としています。

それに対して、テストクロージングは文字どおりテストが目的であり、契約締結につながるかどうかの意思確認を行うためのプロセスです。そのため、商談がある程度進んだ段階で実行し、購買意欲がないと判断した場合には、そのまま打ち切られるケースもあります。

もちろん、明らかに顧客が強い購買意欲を持っているのであれば、テストクロージングを省略することも可能です。しかし、見込み客の真意が明らかでない状態でテストクロージングを省けば、「強引なセールスと受け取られる恐れがある」「クロージングまでの時間や手間が無駄になる」といった損失が生じてしまいます。

こうした理由から、スマートに商談を進めるうえでは、欠かせないテクニックの1つとして考えられています。

テストクロージングを行うタイミング・具体例

テストクロージングを効果的に実行するためには、タイミングを意識することが大切です。不動産営業に限らず、商談においてテストクロージングが有効なタイミングは大きく分けて2回あります。

それは、「商品・サービスの具体的な説明をする前」と「金額を提示する前」の2つです。住宅の仲介や販売であれば、それぞれ「部屋・住宅の説明前」「見積もり金額を提示する前」が該当します。

ここでは、それぞれのタイミングにおいて、具体的な方法やトーク例を紹介します。

部屋や住宅の説明を行う前

商品・サービスを説明する前に行うテストクロージングには、「営業担当者の手間を軽減するため」という目的ももちろんありますが、「顧客の時間を必要以上に奪わないため」という点も重要な目的です。不動産の場合、ひとたび部屋や住宅の説明に入れば、さまざまな資料を渡してじっくりと性能や設備、デザインなどの紹介を進めることとなります。

購買の見込みがまったくない状態で説明を進めれば、両者にとって大きなタイムロスにつながってしまうため、この段階で簡単にテストクロージングを行うのが理想です。1回目のテストクロージングでは、見込み客がそもそも住宅やその部屋について必要性を感じているかを確認することが目的です。

そのため、この時点ではいきなり細かな条件を提示したり、直接的な売り文句を持ち出したりする必要はありません。まずは、顧客がどの程度の関心を持っているのか、ここまでのやりとりで不明な点はないかなどを確認する程度にとどめましょう。

トークの具体例としては、以下が挙げられます。

  • 「これから住宅の説明をさせていただきますが、ご興味はおありですか?」
  • 「本格的な説明に入る前に、ご不明な点やご心配なことはございますか?」


​​​​​​​「条件が合えば契約したい」など、顧客にどの程度の意欲があるのかを確認したら、次のプロセスに進みましょう。

金額の提示を行う前

2回目のテストクロージングは、より最終的なクロージングを意識したアプローチを行うことが大切です。1回目のテストクロージングで、すでにある程度の購買意欲があることが分かっているため、2回目は丁寧に心理的な障壁を取り除いていきます。

まず住宅に関する説明について、見込み客が抱いた疑問や心配を解消する必要があります。よくある質問はあらかじめ想定しておき、可能な範囲で回答のフォーマットを用意しておくといいでしょう。

この段階のトーク例としては、次のようなものがあります。

  • 「こちらの物件について詳しくご説明しましたが、今の時点でご不明な点はありますか?」
  • 「もし条件がすべて整えば、契約したいと思われますか?」
  • 「AとBの2つの物件をご紹介しましたが、どちらがより希望の条件に近いでしょうか?」


また、金額について尋ねられることがあればすぐに具体的な費用を提示するのではなく、相場を提示してスタンダードを把握してもらうのがおすすめです。たとえば、土地の取引であれば、同じ広さでも立地によって大きな差が生まれるものだからです。

不必要に「高い」と感じさせないためにも、先に周辺エリアの相場を提示したり、その理由について説明したりして、納得のいく判断ができるようにサポートすることが重要です。

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テストクロージングで得られる効果

テストクロージングを行うことで、実際の商談にはどのような効果が得られるのでしょうか。ここでは5つのポイントについて解説します。

見込み客の確度を判断できる

1つ目の効果は、見込み客がどの程度購入に前向きでいるかを判断できる点です。テストクロージングによってまったく見込みがないと判断できれば、早い段階で投入する労力を削減できます。

その分の時間やコストを購入意欲の高い顧客に傾けることで、全体的な営業効率が向上するでしょう。

購買意欲を引き出せる

テストクロージングは、顧客にその商品・サービスが本当に必要であるかを自問自答してもらうプロセスでもあります。そのため、アプローチのやり方によっては、顧客に購入後のイメージを抱かせ、購買意欲を引き出せる効果が期待できます。

クロージングの材料になる

テストクロージングで得られた情報は、そのままクロージングを行う際の材料となります。たとえば、「お客さまは〇〇の点を気にされていらっしゃいましたね」や「この部分が気に入っていたとお伺いしておりました」といった会話の切り口が生まれ、フォローや後押しが自然な形で行えるようになるのです。

見込み客との信頼関係を保てる

適切なテストクロージングは、企業側だけでなく顧客側にもメリットをもたらします。なぜなら、早い段階で購入するかどうかを見極められれば、次の選択肢について検討する余力が確保できるためです。

効率よく情報の切り替えができるため、顧客には余計なストレスを与えず、気持ちよく購入を判断してもらえるようになります。仮にその場では契約締結に至らなかったとしても、顧客との信頼関係が向上し、次回の商談が優位に進む可能性を残せます。

営業担当者の心理的負担が減る

テストクロージングがきちんと商談システムに組み込まれていれば、営業担当者は早い段階で見込みの有無を判断しやすくなります。その結果、見込みがない顧客へ強引なクロージングをしなければならない場面が減り、心理的な負担が大幅に軽減されるでしょう。

テストクロージングの注意点

テストクロージングを導入する際には、商談全体の流れをきちんと意識したうえで、何のために取り組むのかを明確にすることが大切です。目的は「顧客の購買意欲を確認する」ことと「疑問や懸念を解消する」ことにあるため、クロージングのように直接的な表現を使用しなくても十分に役割を果たせます。

むしろ、テストクロージングの段階では、あまり営業感を出さずにコミュニケーションを図る方がいいでしょう。必要がないものを売り込まれると、顧客は不快感を覚えてしまい、たとえ見込みがあったとしても気持ちが離れていく恐れがあります。

そのため、まずは顧客の本音を話してもらえるように、クロージングに必要な要素に対する疑問や懸念を引き出す質問を考えましょう。


●記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。

Q:テストクロージングとは?
A:
テストクロージングは、商談の途中で顧客の購買意欲を確認するために行われるプロセスです。購買意欲の程度をチェックするとともに、商品・サービスに対する疑問や不安を解消することも重要な目的です。

Q:テストクロージングにはどんな効果がある?
A:
もっとも大きな効果は、早期に見込み客の確度を確かめられるという点です。それ以外にも、「購買意欲を引き出せる」「クロージングの材料になる」「信頼関係を向上させられる」「営業担当者の負担を軽減できる」といったさまざまな効果があります。


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