メールから対面につなげるきっかけづくり
顧客からメールで問合せがきて、営業担当者との間でメールのやり取りはできているけど、なかなか対面での商談につなげることができないということはありませんか?
メール対応だけで連絡が途切れてしまったり、メールで「検討してご連絡します」という連絡で終わってしまったり、対面面談に進めないと成約につなげることは困難です。
では、どんな工夫をしたら対面面談につなげることができるのでしょうか?
今回はこのテーマについて解説します。
1.メールで終わってしまう顧客心理
営業活動の課題を解決するために大切なのは、顧客側の心理を考えることです。そのため、まずは「顧客はなぜメールだけで終わらせたいのか」を考える必要があります。
顧客の代表的な心理としては
1. 会ったら強引に営業されそうで嫌だ
2.別に会わなくても自分で判断できそうだから、わざわざ会いたくない
3.この担当者と会わないといけない理由がない
といったものがあります。
営業担当者=売り込んでくる人というイメージは、多くの顧客が持っているイメージです。
また、特に不動産業の場合は、「怖い」「だまされそう」「強引そう」などのマイナスイメージも持たれていることが多いです。
顧客は「不動産に興味はあるけど、極力営業担当者には会いたくないと考えている」という前提に立って、対応していくことが必要です。そのため、どうしたらこのような「会わない理由」を払拭し、会いたくなってもらうかを考えなければいけません。
2.対面面談のメリットとは
顧客に「この営業担当者とは会いたい」と思ってもらうために、押さえるべきポイントは、顧客にとって会うべきメリットがあるか?という点です。
一般的な営業対応では「ぜひ、お会いしてご説明させてください」など、営業担当者が、提案の機会をもらおうとしています。これは、営業担当者にはメリットがあるが、顧客にはメリットがない状態に、顧客側からは見えています。対面面談に進むために大切なのは、営業担当者のメリットではなく、顧客のメリットを強く訴求することです。
例えば
「床下や屋根裏の写真を撮っておりますので、中古住宅の購入で不安な部分もお見せすることができます」
「私は、住宅業界で●年職人もやっていたので、構造や耐震についても一緒に見てアドバイスすることができます」
「ライフプランニングの部分も同時に確認して、予算を上げても購入できそうか、もう少し抑えたほうがいいかなど、予算面でのアドバイスもできます」
「この地域で生まれ育っているため、学区や治安なども含めてどんな地域がお勧めかお話ししながら回ることもできます」
など、「営業担当者の私と会うことで、あなたに〇〇な価値があります」といった、顧客にとっての会う価値、会わないとどんな損をするかなどを伝えることで、対面面談につながりやすくなります。
3.会いたくなる感情づくり
もう一つ、大切なポイントは、「会いたくなる」という感情をつくれるかどうかという点です。
これは理由という論理的なものとは違い、感情的なものです。
では、どうしたら「会いたい」という感情を相手に与えることができるのでしょうか?
まず押さえていただきたいのは、安心・安全という感情を与えられるかどうかです。
「この人なら、売り込まれることはなさそうだ」
「この人なら、ちゃんと相談に乗ってくれそうだ」
「この人なら、私たちのために動いてくれそうだ」
そういった印象をメールで伝えていけるかが大切です。実際にお送りしているメールが、そんな人間性が伝わっているかを、いま一度確認いただけたらと思います。
建設不動産マーケティングでは、不動産営業担当者向けの実務者研修のほか、幹部育成、新人育成なども行っています。トップ営業が実践している顧客対応のコツや、マーケティング知識の向上、離職率の低下など、現場で培った実践ノウハウを、実際にやってきた講師が直接お伝えいたします。お困り事、ご相談事項がありましたらお問合せください。