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賃貸物件の反響獲得につながる入稿方法とは? 成功している店舗の共通点

賃貸物件の反響獲得につながる入稿方法とは? 成功している店舗の共通点

ポータルサイトで反響を多く獲得している賃貸仲介店舗には、共通のルールがあります。入稿する際の細かいポイントやルールなどをしっかりと店舗内で共有し、継続的に実行しています。興味深いのは、こうした反響獲得のためのテクニックは、エリアや規模の違う不動産会社間でも、共通のルールとして認知されている点です。おそらく反響獲得のためにさまざまな施策を実行してみて、こうした共通のルールやテクニックになっていったのではないかと思います。

今回は、私自身が見てきた多数の反響獲得をしている賃貸仲介店舗の共通点や入稿ポイントを紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.反響が獲得できる物件の定義
  2. 2.業者間サイトとエンドユーザーサイトからのピックアップ方法
  3. 3.入稿のルーティンとは?
  4. 4.掲載物件の分析方法

反響が獲得できる物件の定義

まず最初に反響が獲得できる物件とはどのような物件なのかを考えていきたいと思います。当然のことながら、反響が獲得できる物件は、「顧客が内見したい、申し込みを検討したい物件」ということになります。それではこの顧客のニーズにあった物件はどのような物件になるでしょうか?そこには3つの特徴があります。

まず一つめは、「希望エリア、希望条件の類似物件より相場の安い物件」になります。顧客が物件検索するうえで、多くの顧客は、上限の賃料を設定します。この予算設定された上限賃料のなかで、顧客は物件を選びます。そのなかでも同タイプの間取り、広さ、築年数、設備のなかで賃料が安い物件に目が留まります。当然と言えば、当然かもしれませんが、同じタイプの商品があれば、価格の安い商品を選ぶのは、消費者の当然の心理と言えます。しかしながら、こうした「相場の安い物件」はなかなか市場に出ることはありません。もしそうした物件の空室情報があっても、日当たりが極端に悪かったり、定期借家契約だったり、室内に大きな梁などがあったり、「難あり」の物件が多い印象です。

二つめの特徴は、「新しい情報」である物件のほうが、反響を獲得しやすいというところです。ポータルサイトには多数の物件が掲載されています。真剣に物件を探している顧客は、一定期間しっかりとポータルサイトで物件検索をします。こうした顧客は、短期間ではありますが、かなり特定の条件の物件情報に詳しくなります。そして情報をある程度網羅しています。そのようななかで、「新しい情報」が発生すると、顧客の目に留まります。いわゆる、新着の物件ですね。逆に古い情報を掲載しても、こうした真剣に探している顧客は、既にその情報を取得していることになります。

三つめの特徴は、「特定の希望条件で唯一掲載されている」物件であるということです。多くの顧客は、駅近で新築や築浅、設備が充実していてお手頃の物件を探しています。しかし、けっしてすべての顧客がそういう条件で探しているわけではありません。「駅の距離は関係なく職場に近い特定のエリアで探している」、「駐車場が必須である」、「大型犬が飼える物件」などさまざまな条件で顧客は物件を検索します。こうした「特定の希望条件」を満たしている物件があれば、顧客の目に留まります。さらにこの特定の条件を満たしている物件がサイト上に1件しかなければ、反響を獲得できる確率はかなり高いでしょう。実際、こうした特定の希望条件を満たしている物件は、多くの顧客の目には触れないものの、一定の需要があります。

以上が反響を獲得できる物件の特徴です。では、こうした物件を掲載し、反響を獲得するための施策を紹介します。

業者間サイトとエンドユーザーサイトからのピックアップ方法

反響数を増加させるためには、何よりも質の高い物件のピックアップが重要になります。先程紹介した「新しい情報」と「特定の希望条件のある物件」をどのようにピックアップしていくのかを紹介していきます。

まず、一番のポイントとなるのが、「新着物件」の確認です。都心エリアだと毎日1,000件以上の
物件が業者間サイトに掲載されています。この新着の物件を毎日確認し、良い物件をピックアップし、いち早く掲載することが反響獲得の基本となります。重要なことは、これを週に1〜2度行っても、効果はあまり見込めないことです。

毎日決まった時間に(できれば午前中)、各業者間のサイトや管理会社サイトを確認し、掲載を継
続することで、掲載物件全体の鮮度が高まり、反響を獲得できるようになります。実際に、こうした毎日の新着物件の確認とピックアップは、多くの反響を獲得できている仲介店舗の共通の業務となっています。

さらに、業者間サイトを見るときに重要なのは、なるべく「条件を絞らない」ことです。築年数や賃料などの条件設定を行わずに、物件全体を見るようにします。管理会社が掲載した際の、築年数の記載漏れや設備面のチェック漏れなどで、反響が獲得しやすい物件を見逃してしまうことを防ぐためです。毎日確認するのは時間がかかるかもしれませんが、しっかりと日常業務に組み込むことで、かなり高い確率で反響を獲得できるようになるかと思います。

さらに、反響獲得のコツとして、業者間サイトのみならず、エンドユーザー側のサイトもしっかりと確認することが重要になります。先程、紹介した「特定条件」の物件(たとえば、特定地域で唯一の70平米超えの物件や大型バイクが駐輪可能な物件、メゾネット物件)がエンドユーザー側のサイトで掲載されているかどうかを確認します。もしこうした物件がエンドユーザーサイトに掲載されていないことを確認したうえで、同条件の物件が業者間サイトで見つかった場合は、該当物件を掲載します。作業にはかなり手間がかかりますが、こうした取り組みを継続することにより、反響数を増加できる可能性を高めることができます。

また同時にエンドユーザーサイトを継続的に確認することで、競合他社の掲載状況を分析することができます。競合他社の掲載エリアや掲載物件、掲載写真の質を細かくチェックすることで、自社の掲載の見直しを図ることができます。

入稿のルーティンとは?

ここまで物件のピックアップのポイントを紹介しましたが、ここからは入稿(物件掲載)のポイントをお伝えします。物件掲載で重要になるのは、「毎日決まった件数を新規登録すること」です。これも反響を多く獲得している仲介店舗の大きな特徴のひとつになります。

あくまで目安ですが、都心部では1日30件程度の新規掲載が望まれます。毎日決まった件数を入稿することで、掲載物件全体の質が高まり、反響を獲得できる可能性が高くなります。逆に、1日の掲載件数を決めていない場合は、反響にムラが生まれ、売上も安定しない傾向になります。とはいえ、こうした「毎日、決まった新規掲載件数を維持する」ことは、かなり大変です。繁忙期や土日などは、なかなか物件をピックアップしたり、掲載する時間が無かったりします。そうした場合は、入稿専門の事務スタッフの採用や店舗スタッフの役割分担の明確化などを実施してもよいかもしれません。重要なことは、毎日決まった新規掲載数を維持し続けることです。可能な範囲で結構ですので、ぜひ実践してみてください。

掲載物件の分析方法

最後に掲載物件の分析方法について紹介します。これは多くの仲介店舗で実践していることかもしれませんが、「掲載物件のPV」を日次で確認することになります。

現在、大半のポータルサイトで掲載物件のPV数を確認することができます。分析のポイントとしては、PV数が多い物件と少ない物件を確認し、その理由を考察することです。これも継続的に分析をしていくと、「PV数が取りやすいエリアや賃料」が理解できるようになります。そしてこうしたPV数を多く取りやすい傾向のある物件の特徴をデータでストックしておくことがポイントとなります。こうしたデータ数を多くストックすることで、質の高い物件をピックアップできるようになります。もちろん、PV数が少なくても反響を獲得できる物件もあります。しかし、こうした日常の分析は、反響数全体の底上げになりますので、ぜひ試してみてください。

以上のように、反響獲得のための入稿ポイントをまとめてみました。冒頭でお伝えしたように、多くの反響を獲得している仲介店舗は、今回紹介した取り組みをしっかりと実践しています。参考にしていただけましたら幸いです。

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株式会社南総合研究所 南 智仁
株式会社南総合研究所 南 智仁
1978年生まれ。不動産会社に勤務後、大手ポータルサイトに入社。退社後、株式会社南総合研究所を2018年に設立。大手から中小不動産会社様向けに幅広くコンサルタント支援を実施。支援業務として、経営戦略の策定から実行支援。またクライアント独自の不動産業務改善、オリジナル研修等を提供。特に賃貸仲介業の売上向上支援や賃貸管理業務の生産性向上支援は、クライアントから高い評価を得ている。

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