信頼や紹介を得られない営業担当者が行っている3つの失敗パターン(後編)
不動産営業の仕事をするなかで、信頼がなかなか得られない、紹介がなかなかもらえないという場合、どのようなポイントを改善していけばよいのでしょうか。
スキルや技術ももちろん大切ですが、今回は、「これをやっていると信頼も紹介ももらえない」というポイントの後編についてお伝えします。
2. よいことしか話さない
3. 体よくその場で話を合わせてしまう
2.よいことしか話さない
物件を紹介する際、どうしてもこの物件をここで決めたいと思うと、不動産の営業担当者はついつい物件のいいところばかりを伝えてしまいます。確かにそのほうが、物件に対してよい印象を与えるので契約は取りやすいかもしれません。
しかし、これは長い目で見るとデメリットになってしまいます。
例えば、
- 構造の問題もあり夜の騒音や隣の音が聞こえやすい
- 飲食店が近いため食べ物の匂いやにぎやかな声が聞こえてしまう
- 風が吹くと窓がガタガタいってうるさい
- ドアの開き方が本当は逆のほうが開閉しやすい
など、1回の内覧ではわからず、住んでみると不満として出てくるポイントが各物件にあると思います。もちろん、そういったことを言わずに契約を取ってしまうのは可能ですが、これでは顧客が営業担当者に信頼をおき、紹介したいと思えるでしょうか。おそらく、そうはならないでしょう。
顧客心理としては
「なんであの人は言ってくれなかったんだろう」
「不親切な人だな」
などという感情になってしまい、むしろほかの会社を紹介したいという気持ちにもなってしまいます。そうならないために、営業担当者がやるべきことは「マイナス面もちゃんと伝える」ということです。
「ここは夜、騒音が多少気になるかもしれませんが、その分、家賃が抑えられています」
「近くに飲食店があるので、風向きによっては匂いを感じることがあるかもしれません」
などと、先に伝えておくことで契約後のトラブルを防ぐこともでき、また、営業担当者への信頼が高まります。
3.体よくその場で話を合わせてしまう
例えば
「この物件は高層階だから虫が入らないですよね?」
「RC構造だから冬も寒くないですよね?」
などと言われた際、どのように回答しているでしょうか?
こんなときに反射的に「そうですね」と答えてしまっていると、やはり入居した後にトラブルに発展してしまう可能性があります。「あの人は大丈夫と言っていたのに」と言われてしまい、信用を失うことになりかねません。
そのため、こういった質問に対しては、安易に相づちを打ってしまうのではなく、しっかりと未来のリスクを想定して回答することが求められます。もし顧客からの質問に対して、絶対の自信がない場合は、同意と取られるような相づちをしないことが大切です。
「おそらく大丈夫とは思いますが、環境によっては入って来るということを聞いたことがございます」
「ほかの構造よりは寒くないといわれておりますが、体感による違いはありますので…」
など懸念事項などを付け加えて回答をするように心がけてください。
このように、誠実さをしっかり見せ「この人は嘘をつかない」「この人はプロとして正しい回答をしてくれる」という信頼を積み上げることが、その先の紹介などにつながっていきます。
弊社では、不動産営業担当者向けの実務者研修のほか、幹部育成、新人育成なども行っています。トップ営業が実践している顧客対応のコツや、マーケティング知識の向上、離職率の低下など、現場で培った実践ノウハウを、実践してきた講師が直接お伝えいたします。
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