不動産会社における集客方法と工夫のポイント
近年、消費者の情報収集や購買行動が多様化しているなか、数ある不動産会社から自社を選んでもらうことは簡単ではありません。
「ポータルサイトだけでは問合せが増えない」「知名度のある不動産会社に負けてしまう」といった悩みを持つ企業も多いのではないでしょうか。
自社を選んでもらうためには、インターネットを活用して集客数を増やす工夫が必要です。
この記事では、不動産会社の集客がうまくいかない原因をはじめ、効果的な集客手法、集客力アップを図るためのポイントについて紹介します。
目次[非表示]
- 1.不動産会社の集客がうまくいかない原因
- 1.1.①ターゲットが明確でない
- 1.2.②競合他社との差別化ができていない
- 1.3.③物件情報が古い
- 2.効果的なWeb集客の方法
- 2.1.①Googleビジネスプロフィールへの登録
- 2.2.②SNSでの情報発信
- 2.3.③リスティング広告の掲載
- 2.4.④オウンドメディアの運用
- 3.不動産会社の集客を成功させる工夫のポイント
- 4.まとめ
不動産会社の集客がうまくいかない原因
不動産会社が利益を確保するためには、安定した集客が欠かせません。集客がうまくいかない場合には、何らかの原因があるといえます。
ここでは、不動産会社の集客がうまくいかない原因を3つ紹介します。
①ターゲットが明確でない
集客がうまくいかない原因の一つに、ターゲットを明確にできていないことが挙げられます。
多くの場合、不動産会社や物件情報を探す際にインターネットを利用しますが、不特定多数をターゲットにした集客方法では、何を売りにしているのか分かりません。そのため、顧客のニーズを満たせないと判断されやすくなり、集客につながりにくくなります。
たとえば、以下のような集客を行っている場合、ターゲットに適切なアプローチができていない可能性があります。
▼ターゲットが明確にできていない例
- 新聞やテレビ、ラジオなどマスメディアのみで広告を出している
- 賃貸で20万円以上の物件の広告を学生向けのWebサイトに掲載している
Webサイトに情報や広告を掲載する際は、自社のコンセプト、取扱い物件がどのような顧客にニーズがあるか、ターゲットを明確化することが重要です。
②競合他社との差別化ができていない
競合他社との差別化ができていないことも、集客がうまくいかない原因といえます。独自のサービスや強みをアピールできていないことで、競合他社との比較検討で除外されてしまうケースも少なくありません。
一般的なサービス内容や競合他社でも取扱う物件情報などを発信するだけでは、差別化が難しいといえます。
▼競合他社との差別化ができていない例
- 競合他社のサービスを分析できていないことで、すべてのサービスが似通っている
- 幅広い事業に対応しているが、専門性に欠けている
顧客に選ばれる不動産会社になるには、得意な分野や自社独自のサービス、競合他社に負けない強みなどを分析して、アピールすることが重要です。
③物件情報が古い
ホームページやポータルサイトなどに掲載されている物件情報が古いまま放置されていることも、集客につながらない原因だと考えられます。
不動産会社としての信頼性低下につながるほか、顧客に物件の魅力を伝えられません。
情報が古い状態になっていないか、定期的な見直しと更新が必要です。
▼掲載情報が古くなっている例
- 成約済みの物件情報が掲載されたままになっている
- 賃料の変更が反映されていない
- リフォーム物件の情報にリフォーム以前の写真だけを掲載している
賃貸物件の場合、比較的短期間で成約が決まりやすいため、最新物件をすばやく掲載したり、古い情報を更新したりといった対応が求められます。
効果的なWeb集客の方法
不動産会社で集客アップを図るには、インターネットを活用したWeb集客を積極的に取り入れていくことが有効です。
ここでは、効果的なWeb集客の方法を4つ紹介します。
①Googleビジネスプロフィールへの登録
1つ目は、Googleビジネスプロフィールへの登録です。Googleビジネスプロフィールとは、Google検索の結果やマップに自社の情報を掲載して、集客・分析などを行える無料のサービスです。
Googleビジネスプロフィールを活用すると、以下のようなことができます。
▼Googleビジネスプロフィールでできること
- Google検索結果・Googleマップへの不動産会社の情報掲載
(会社名・店名・電話番号・住所など) - 画像の掲載(企業の看板、店舗外観・内観など)
- 最新情報やサービス情報の発信
- 口コミの返信・管理
- 検索数や閲覧数などの分析情報の閲覧
- 予約・問合せリンクの設置
Googleビジネスプロフィールに登録すると、不動産会社や物件探しについて検索したユーザーに対して、企業・店舗の情報を表示することが可能です。検索ユーザーの目に触れる機会を増やすことで、店舗やホームページへの集客が期待できます。
②SNSでの情報発信
2つ目は、SNSの投稿を通じて、ホームページへの誘導を図る方法です。SNSは、“いいね”ボタンやリツイートによる情報拡散の効果が期待できるため、自社をまだ知らない層への認知度拡大が狙えます。
情報発信に利用できるSNSには、Instagram・Twitter・YouTube・TikTokなどが挙げられます。
これらのSNSには以下のような活用方法があります。
▼不動産会社におけるSNSの活用例
- 賃貸・売買の物件写真を掲載する
- キャンペーン情報(新生活応援・紹介割など)を発信する
- 売買物件の内観を動画で撮影して投稿する
- 物件広告を投稿する
- 不動産会社の取組みや独自のサービスを発信する
SNSを利用することで、写真・動画を通じて物件の外観・内観、こだわりポイントなどを視覚的に訴求できる利点があります。さらに、SNSの検索機能でエリア・間取りで検索するユーザーをターゲットにして、不動産会社情報や物件情報を表示させることも可能です。
フォロワーに向けて継続的に投稿を行えば、ブランディングや見込み顧客の育成にも役立ちます。
③リスティング広告の掲載
3つ目は、検索エンジンで調べたキーワードに連動して表示される“リスティング広告”を掲載する方法です。
不動産会社や物件に関するキーワードを設定することで、ホームページまたは物件ページへの集客を図れます。ただし、1クリックにつき課金されるため、表示順位を上げるには継続した広告掲載が必要です。
▼キーワード設定の例
- ○○(エリアや駅名) 賃貸
- ○○(エリアや駅名) 不動産会社
- 不動産売却 おすすめ
検索エンジンで対象のキーワードが検索されると、ユーザーの視認性が高いページの上部・下部に広告が表示されます。自社のホームページやブログが上位表示されておらず、自然検索による集客が難しい場合に有効です。
④オウンドメディアの運用
4つ目は、オウンドメディアでの情報発信です。
オウンドメディアとは、自社が所有するWebメディアのことで、ブログやカタログ、メルマガなどを指します。
オウンドメディアを立ち上げ、質の高いコンテンツを継続的に発信することで、上位表示を狙い、潜在層へのアプローチを実現できます。見込み顧客だけでなく、潜在層へアプローチすることで自社の認知度拡大も期待できます。
オウンドメディアでは、企業の経営方針やコンセプト、基本的なサービス内容などのアピールに効果的です。
不動産会社の集客を成功させる工夫のポイント
不動産会社が集客を成功させるには、PDCAを回すことがポイントです。PDCAとは、計画(Plan)・実行(Do)・評価(Check)・改善(Action)といった4つのサイクルを回して、施策の改善につなげるフレームワークです。
Googleビジネスプロフィール・SNS・リスティング広告などで、情報や広告を発信するだけでは十分な効果が得られないケースがあります。
実際にどの程度効果があったのか、見直しが必要な点はないかなどを把握して改善につなげるためには、PDCAの実施が欠かせません。
不動産会社でWeb集客を行う際のPDCAサイクルとして、以下のような取組みが挙げられます。
▼不動産会社におけるPDCAの具体的な取組み
P:目標・ターゲットを設定して計画を立てる |
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▽目標例
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D:計画に基づいて具体的な施策を実行する |
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C:結果を数値化・可視化する |
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A:Cで測定した内容をもとに分析を行い、改善策を検討する |
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施策の計画と実行で終わるのではなく、データを分析して目標を達成できているか、分析からどのような改善ができるかも忘れずに取組むことが大切です。
PDCAサイクルは定期的に回し続けることで、よりよい成果が期待できます。
まとめ
この記事では、不動産会社における効果的な集客方法が知りたい方に向けて、以下について解説しました。
- 不動産会社の集客がうまくいかない原因
- 効果的なWeb集客の方法
- 不動産会社の集客を成功させる工夫のポイント
情報があふれている現代において、自社の不動産会社を選んでもらうには、ターゲットのニーズを満たす情報発信で競合他社との差別化を図ることが重要です。
Googleビジネスプロフィール・SNS・リスティング広告を活用する際は、事前に設定したターゲットをもとに、配信する情報やコンテンツを検討するのがポイントです。また、潜在層へアプローチして自然流入を狙う方法としてオウンドメディアの運用も挙げられます。
集客を成功させるには、目標設定や効果検証を実施して改善につなげるためのPDCAサイクルを回し続けることが重要です。
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