集客率・顧客満足度の向上につながるオンライン見学会の開催方法
物件の内見・見学会は、これまでオフラインでの実施が当たり前でした。しかし、デジタル需要の増加により、オンラインでも実施できるようになっています。
外出を控えたい人や遠方にお住まいで来場が難しい人などにも参加してもらえるため、より多くの集客が期待できます。
この記事では、オンライン見学会の開催方法とポイントなどを解説します。
目次[非表示]
- 1.オンライン見学会とは
- 2.オンライン見学会のやり方
- 3.オンライン見学会のメリット・デメリット
- 3.1.メリット
- 3.1.1.物理的な制限がない
- 3.1.2.効率的に見学会を運用できる
- 3.2.デメリット
- 3.2.1.通信環境に依存する
- 3.2.2.実際に目で見て確認できない
- 4.オンライン見学会を実施する際のポイント
- 4.1.①当日までに要望をヒアリングする
- 4.2.②物件資料を画面共有する
- 4.3.③コミュニケーションを取りながら進める
- 4.4.④その後のアクションへ誘導する
- 5.まとめ
オンライン見学会とは
オンライン見学会とは、オンライン上で物件の見学ができるサービスです。「オンライン内見」「Web内見」と呼ばれることもあります。
映像・音声をやりとりできるツールやアプリを活用して、現地にいる担当者が物件の内部、周辺環境などを配信することで、お客さまは自宅にいながら物件見学ができます。転勤や入学などで遠方に引越しする場合でも、現地まで足を運ぶ必要がありません。
また、コロナ禍でリアルなイベント開催が制限される現在において、不動産会社の新たな集客手法としても活用が期待されています。
オンライン見学会のやり方
オンライン見学会を実施するには、Web会議ツールやビデオ通話ツールなど、オンライン上で映像・音声をやりとりできるWebツールが必要です。代表的なツールには、『Zoom』や『LINE』のビデオ通話などが挙げられます。
また、お客さまにはインターネットと接続できるパソコンやスマートフォンなどの端末を用意してもらう必要があります。
▼オンライン見学会の流れ
1. オンライン見学会の申し込み受付
2. オンライン見学会の日時調整
3. オンライン見学用ツールへのアクセス情報の付与
4.(URLの共有、アプリのダウンロード依頼)
5. URLへアクセス、アプリへのログインにて見学会の実施
6.(不動産会社担当者が現場に赴き、カメラやマイクを通じて双方向のコミュニケーションを取りながら進める)
オンライン見学会のメリット・デメリット
オンライン見学会の実施は不動産会社・お客さまの双方にメリットがありますが、実施にあたって注意したいデメリットもあります。ここからは、オンライン見学会のメリット・デメリットを紹介します。
メリット
はじめに、オンライン見学会のメリットを整理してみましょう。
物理的な制限がない
オンライン見学会の大きなメリットといえるのが、お客さまが現地に足を運ぶ必要がないという点です。物理的な制限がないため、より多くの集客が期待できます。
▼オンライン見学会に参加しやすくなる人
- 新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)対策で外出を控えたい人
- 遠方への引越しを検討中でリアルな見学会に参加できない人
- 仕事や子育てなどで忙しく、移動時間を削減したい人
- 夫婦や両親と時間が合わず、なかなか参加できない人
効率的に見学会を運用できる
オンライン見学会では、事前に担当者が物件の詳細情報をまとめてメールやツールを通じて共有することが可能です。
オンライン見学会がスタートした後、本題となる物件案内をすぐに進められるため、内見時間の短縮につながります。効率的な運用によって、より多くのお客さまへの物件案内が可能です。
また、短時間で物件見学ができるため、お客さまの物件探しの効率化にもつながり、顧客満足度アップも期待できます。
デメリット
次に、デメリットについて解説します。
通信環境に依存する
インターネットを利用するため、Wi-Fiの接続が途切れたり、通信速度が遅かったりするとスムーズに見学ができない可能性があります。
見学会当日になって通信トラブルが起きないように、事前に物件やお客さま宅の通信環境を確認しておくことが重要です。
実際に目で見て確認できない
オンライン見学会は画面を通じての見学となるため、実際の物件とどうしてもイメージが異なってしまう可能性があります。
また、お客さま自身で自由に動き回ることができないため、「確認したい場所を見学できなかった」という不満につながるケースもあります。オンライン見学会を実施する際は、お客さまが見たい場所や気になる点をうかがいながらカメラワークを調整しましょう。
オンライン見学会を実施する際のポイント
オンライン見学会で顧客満足度を高めるために、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
①当日までに要望をヒアリングする
オンライン見学会を実施する際は事前準備として見学会の申し込みフォームやメールなどを用いて当日までにお客さまの要望を確認しておくことがポイントです。
「物件選びで重視する点」「詳しく見たいところ」などをチェックリストにまとめておくことで、お客さまのニーズに合った案内ができます。当日の説明漏れを防げるほか、お客さまが重視する点について効果的な訴求方法を検討する際にも役立てられます。
②物件資料を画面共有する
物件の間取り図・建物内の位置・周辺環境などは、資料にして見学会で画面共有することがポイントです。
オンライン見学会のはじめに物件資料を共有することで、物件の全体像や位置情報などのイメージをつかんでもらいやすくなります。物件の魅力を伝えるためにも、基本情報に加えて、物件の利点・コンセプトなどを資料にまとめて訴求しましょう。
③コミュニケーションを取りながら進める
オンライン見学会の配信中には、映像や資料だけではなく、口頭で物件の詳細を伝えることも必要です。「もっと見たい」「ここが気になる」など、お客さまのリクエストに応じてカメラを移動させることがポイントです。
また、通路や収納スペースなどのサイズ、風通し・採光・周囲の音など、画面では伝わりづらい情報についても、要望に応じて提供する必要があります。お客さまの意見を聞きながら進行することで満足度を高められます。
④その後のアクションへ誘導する
契約につなげるためには、オンライン見学会の後に次のアクションを起こしてもらう必要があります。オンライン見学会の最後に物件の仮申し込みや見積もりを提案し、商談の約束を取り付けることを目指しましょう。
また、申し込みに至らなかった場合に備えて、相談会の案内や別物件の提案を準備しておくことも欠かせません。見学会に参加してくれたお客さまと継続的な接点を持つことで、将来的に契約につながる可能性もあります。
まとめ
オンライン見学会は、コロナの影響や物理的な制限によってリアルなイベントへの来場が難しい人にも参加してもらいやすいため、より多くの集客が期待できます。
オンライン見学会を実施する際は、事前にお客さまの要望をヒアリングし、画面上で分かりやすく伝えるための資料の準備も必要です。
また、配信中に物件資料を画面共有する、リクエストに応じてカメラワークを変えるなどの対応により、より満足度の高い見学会になります。
不動産会社の集客率や顧客満足度の向上に向けて、オンライン見学会を導入してみてはいかがでしょうか。