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営業ノウハウ

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先生ポジションを活用した物件案内



前回、不動産会社の営業担当者が先生ポジションになる価値についてお伝えしました。
今回は、この先生ポジションを活かした物件案内の方法についてお伝えします。不動産会社の物件案内というと、顧客が店舗に来店し、現地まで一緒に移動して物件を案内するというのが一般的だと思います。

目次[非表示]

  1. 1.なぜ物件案内を先生ポジションで行うべきか?
  2. 2.売り込む→教えるへの転換
  3. 3.営業担当者は2割話せばいい

なぜ物件案内を先生ポジションで行うべきか?

先生ポジションで案内をした方がいい理由は、「顧客が営業担当者を求めていないから」です。

現在は、LIFULLHOME’Sなどのポータルサイトに物件情報が数多く載っているため、営業担当者に物件を紹介してもらわなくても顧客自身で物件を探すことができます。

また、ポータルサイトの物件情報には、細かな物件の情報や写真、VR画像などがあるので現地に行かなくても物件の状態をリアルに把握することができます。

さらに、Googleマップやストリートビューによって、現地に行かなくても周辺環境や外観なども確認できるのです。そのため、顧客はWEBサイトで物件を十分比較して吟味して、買いたいと思っている物件の最終チェックのために物件案内の依頼をしています。

このように、顧客自身が自分で物件を吟味できるようになっているため、以前と比べて、営業担当者に相談すべきことが減っています。そのため、顧客は営業担当者と会うことに対して「無理にお勧めされるだけだから、なるべく会いたくない」と思うことが多くなりました。

売り込む→教えるへの転換

だからこそ、顧客に対して「私に会うべき理由」「何度も会う理由」をしっかりとお伝えしなければ選ばれにくくなっています。残念ながら、顧客は営業担当者には「ただ、鍵を開けてくれたらいい」と思っていることが多く、自分の目で判断したいと思っているので、営業担当者の営業トークは求めていません。

顧客が営業担当者に求めているのは、営業トークではなく、買ってよいかどうかのプロとしてのアドバイスです。
「プロから見てこの家は買ってよいのか?」
など、不動産をたくさん見てきたプロフェッショナルとして相談したいという方は多くいます。

そのため、物件案内時は、営業担当者が物件の説明をするのではなく、まずは顧客がなぜこの物件を見たいと思ったのか、を確認するところから始めましょう。同時にWEBサイトで見た際にどんなところが気になったのか、どんな不安があるのか等を確認していくことが重要です。

相手の興味と不安に寄り添うことから始めないと、先生ポジションにはなれませんし、顧客の不安を確認する前に、物件の売り込みをしてしまっては「この人には相談できないな…」「早く会話を切り上げないと売り込まれる…」と逆効果になり、結果につながりません。

営業担当者は2割話せばいい

成約率の上がらない営業担当者は、自ら話してしまいがちですが、成果を出すには顧客が会話の8割、営業担当者が2割のイメージをするとよいと思います。しっかりと顧客の不安や悩みを引き出した上で、プロとして客観的にアドバイスをすることができれば、顧客から

「この人は信頼できる」
「この人にいろいろ相談しよう」

など先生として信頼してもらえるようになります。

このステップを意識して、短い時間で先生ポジションが取れるように意識して行動していってください。

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山手 誠(やまて まこと)
山手 誠(やまて まこと)
建設不動産マーケティング株式会社 取締役 一般社団法人不動産ビジネスカレッジ協会 主任講師 合同会社Faith 代表取締役 1977年生まれ。不動産会社・建設会社に特化したセールス力を高める専門家。 個人ブランディング・物件ブランディング、営業の効率化、工程管理等をプロデュースしている。

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