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人材採用

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不動産会社の成長を加速させる採用方法、育成方法とは?

現在の不動産業務は、徐々に自動化が進み、以前とは比べられないほど、効率的になっています。たとえば賃貸仲介においては、物件入力を自動入力するようなサービスが登場したり、申し込み手続きは、オンラインでできるようになりました。

賃貸管理業務では、オーナーへのレポートなどは、基幹システムからデータを吐き出すことで、その作成がとても楽になっています。売買仲介業務においては、膨大な取引事例をデータ化し、最適な売出価格を算定できるようになりました。

このような業務の革新は、さらに今後も進んでいくことでしょう。不動産会社で働くスタッフにとっては、とてもありがたい話だと思います。

しかしながら、業務がいくら便利になったといっても、不動産会社において、営業スタッフが必要なくなったわけではありません。昔から変わらず、人と人とのつながりがやはり不動産取引においては、とても重要になります。部屋探し、物件探しをする顧客は、何よりも信頼できる不動産会社のスタッフに任せたいと思っていますし、物件オーナーも同様です。

実際に、私に相談をしてくださる不動産会社の社長様や幹部の皆様と話をすると、その悩みのほとんどが「人」に関することです。

「営業拡大をしたいが、人が足りない」「採用活動を行っているが、なかなか良い人材を獲得できない」このような採用関係の悩みから、「新人の成長スピードが遅く、なかなか戦力にならない」「離職率が高く、人材が定着しない」という育成関係の悩みまで、多岐に渡ります。

実際のところ、不動産会社のなかで上手く成長を遂げている会社は、往々にして採用、育成が他社よりもうまくいっています。これは、大手の不動産会社だけではなく、小規模の不動産会社にも当てはまります。

今回は、うまく採用活動、育成活動を行っている不動産会社の事例を紹介します。是非、参考にしてみてください。

目次[非表示]

  1. 1.SNSで企業の活動を透明化し、求職者にアピールする
  2. 2.求人媒体は、不動産ポータルサイトと同じぐらい細かく確認する
  3. 3.面接時は、仕事の愛着度、細かい作業ができるかどうかも確認する
  4. 4.面接は、不動産業務の接客と同じように気をつける
  5. 5.育成は、不動産の網羅的な知識をつける取り組みを取り入れる
  6. 6.ティーチングだけではなく、コーチングも取り入れる

SNSで企業の活動を透明化し、求職者にアピールする

現在、求職者の大多数が、入社検討企業のホームページやSNSを確認します。もし仮にホームページが無味乾燥で、かつ、SNSのアカウントも持っていない企業は、それだけで大きなデメリットになるでしょう。逆に言えば、ホームページの内容を充実させ、しっかりとSNSを運用している不動産会社は、それだけで採用活動の支援になります。

特に、SNSで企業の活動を透明化することは、採用活動にかなり大きなインパクトを生み出すことができます。実際に、TikTokなどで、社長とメンバーの掛け合いを動画に配信するアカウントがウケて、応募者が増加したケースを耳にします。

ただ、こうした事例は多くはないですが、それでもフォロワーを急激に増やさなくても、SNSで社内活動を投稿することでも、大きな効果を生むことができます。採用活動の後押しとして、SNSを運用していくことも検討してみても良いかもしれません。

求人媒体は、不動産ポータルサイトと同じぐらい細かく確認する

見込み顧客を獲得するために、多くの不動産会社が、ポータルサイトに物件を掲載します。よくご存知のように、ただなんとなく物件をポータルサイトに掲載しても、安定的に多くの反響を獲得することはできません。画像枚数を充実させ、チェック欄に漏れがないかを確認し、コメント欄にも気をつけます。また、会社紹介のページのスタッフの写真や店舗の写真にも気をつけます。

採用媒体も、不動産ポータルサイトと同様に気を使って掲載したほうが明らかに応募数に差が生まれます。採用媒体は、金額によって掲載できるページの分量や枠が異なったりしますし、採用媒体のライターの方がライティングを行うことも多いですが、それでも送られてきた原稿をしっかり推敲し、吟味したほうが良いでしょう。実際に、こうした採用媒体のページの作成にしっかりと時間をかけることで、他社よりも多くの応募者を獲得できた不動産会社もいくつかあります。

また、採用サイトの種類をしっかりと調べることも重要です。大手採用媒体だけではなく、無料で掲載できる媒体もあります。自由度が高いページ作成が可能な媒体もあります。いろいろな媒体を調べてみても良いでしょう。

面接時は、仕事の愛着度、細かい作業ができるかどうかも確認する

不動産の仕事は、なんといってもコミュニケーション能力が問われます。部屋探しの顧客や取引先とのコミュニケーションに問題がないか、良い印象を与えられるか、おそらく多くの不動産会社がこのあたりを重視すると思います。

しかし、現在の不動産業務は、コミュニケーション能力が高いだけでは完結しないことも往々にしてあります。実際に、最近の優秀な営業メンバーは、細かいタスクを早くこなすことが必須のスキルとなりつつあります。多くのシステムを使いこなし、顧客に対しての素早い対応は、コミュニケーション能力とは別の能力になります。細かい業務タスクをこなせるかどうかも確認したほうが良いでしょう。

また、一昔前は、「報酬」を得るために不動産業界を志望する求職者が多かったですが、最近は「報酬」以外の「不動産という仕事への熱意や愛情」を理由に不動産業界で働きたい求職者も増加しています。実際に「仕事に対する熱意や情熱」のある社員は、離職率も低く、成長も早い傾向にあります。

面接は、不動産業務の接客と同じように気をつける

面接の対応が横柄だったり、面接の場所である店舗や事務所が清掃されていなかったりする不動産会社もありますが、こうした不動産会社は、総じて採用がうまくいっていない印象を受けます。

逆に、不動産業務の接客時のように、しっかりと挨拶をし、求職者の経歴や志望動機をしっかりとヒアリングし、自社のアピールをする不動産会社は、採用活動もうまくいっています。

求職者は当然のことながら、面接官の仕草や職場の雰囲気をしっかりとアンテナを立てて面接時にチェックします。そこで悪い印象を与えてしまうと、やはり採用辞退のリスクは高くなります。通常の接客と同じようにしっかりとした対応を行いましょう。

育成は、不動産の網羅的な知識をつける取り組みを取り入れる

多くの不動産会社が、入社すると直ぐに先輩社員のOJTに参加させます。確かに先輩社員の同行は、目の前の仕事を覚える際には、手取り早い方法ですし、効率的な方法でしょう。しかし、中期的に見ると、ある一定のところまで成長すると、そこから成長が遅くなる傾向があります。

とある賃貸仲介業をメインに行っている不動産会社では、入社後の新人に対して、不動産業の種類や、賃貸管理業務、売買仲介、資産運用などをカテゴライズし、項目ごとに座学研修を行っていました。またそれと同時に、不動産業務のノウハウサイトや書籍などを紹介し、知識取得を推奨していました。

一見、賃貸仲介業務とは関係ないように見えますが、全体の不動産業務の流れを把握することができ、実際のオーナーとの商談にも生かすことができています。

今、この不動産会社は、当時の新人が成長し、賃貸仲介のみならず、賃貸管理業、そして売買業務を行い、うまく事業を拡大させることができています。

ティーチングだけではなく、コーチングも取り入れる

定期的に新人と上司が面談を行う会社は多いと思いますが、その際にしっかりと「ヒアリングし、課題を引き出し、解決策を新人自身が見出すことができるか」も育成に重要なところです。研修や同行営業で「教える」(ティーチング)という対応だけではなく、対話を通して「新人自ら課題を認識し、解決策を見出す」(コーチング)の対応も実践していただければと思います。コーチングを行うことで、新人は、課題解決能力の地力を身につけることができます。

ただ、コーチングだけではなく、しっかりと業務を教えていくティーチングも忘れてはいけません。重要なことは、「教える」と「引き出し、自身で解決していく」この2つのバランスを考えながら育成していくことです。

上記で述べたような採用対策や育成方法をしっかりと実践している不動産会社は、かなりの高確率で業績を伸ばすことができています。冒頭に述べたように人材採用、育成は、不動産会社にとっては、避けては通れないところです。是非、参考にしていただければと思います。

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株式会社南総合研究所 南 智仁
株式会社南総合研究所 南 智仁
1978年生まれ。不動産会社に勤務後、大手ポータルサイトに入社。退社後、株式会社南総合研究所を2018年に設立。大手から中小不動産会社様向けに幅広くコンサルタント支援を実施。支援業務として、経営戦略の策定から実行支援。またクライアント独自の不動産業務改善、オリジナル研修等を提供。特に賃貸仲介業の売上向上支援や賃貸管理業務の生産性向上支援は、クライアントから高い評価を得ている。

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