【不動産業界】不動産業の種類とは? 業務内容や宅建業との違いを解説
不動産業には、さまざまな業種や職種が存在しています。
現在とは異なる分野でキャリアアップを目指している方や、独立開業を検討している方のなかには、「不動産業の種類を理解しておきたい」「全体像を知っておきたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、不動産業の種類とそれぞれの業務内容、不動産業と宅地建物取引業(以下、宅建業)の違いについて解説します。
目次[非表示]
- 1.不動産業の3つの種類
- 2.不動産業と宅建業の業務区分
- 3.まとめ
不動産業の3つの種類
不動産業は、大きく3つの種類に分類されます。
それぞれの違いを把握するためには、不動産業の全体像や流れを知っておくことが大切です。
なお、不動産営業の種類や仕事内容については、こちらの記事をご確認ください。
①開発・販売
不動産業における“開発・販売”は、土地の仕入れから建物の建設、その後の販売・貸出までの一連の流れを手掛けています。このような事業を行う企業は、“デベロッパー”とも呼ばれます。
開発・販売では、土地の仕入れから始まり、建築会社・ゼネコンと協業して、住宅建設や商業施設の企画、都市開発などを行います。
開発事業には莫大な資金が必要となるため、資金力のある大企業が手掛けていることが一般的です。
▼主な業務内容
- 事業用地の取得
- 不動産の企画・開発
- 不動産の売買・賃貸
- 建物の管理・運営
②流通
不動産業における“流通”は、不動産のオーナー(売り手)と顧客(買い手)を結ぶ役割を担います。
流通は、主に売買・賃貸の仲介事業と不動産代理販売の2つに分類されます。いずれの場合も、不動産オーナーの「売りたい・貸したい」、顧客の「買いたい・借りたい」という両者のニーズをマッチングさせることが主な業務です。
また、土地や物件の仕入れ・建築を行うことはなく、仲介手数料によって収益を確保します。土地の仕入れや建設などを行うデベロッパーとは異なり、小資本で事業運営できるため、独立開業が多い業種です。
▼主な業務内容
- 売買仲介
- 賃貸仲介
- 販売・仲介を行うための広告活動
- 売主・買主への営業活動
- 物件の紹介・案内
- オーナー・顧客との交渉
- ローンの手続き
③管理
不動産業の“管理”では、不動産オーナーに代わって不動産を効率よく活用するためのサポートや提案を行います。
不動産オーナーから委託を受けて、住宅やビル、駐車場などの管理業務を行うことが主な業務です。なかには、公共施設や商業施設の管理、マネジメントなどを行う事業者もあります。
また、流通の仲介事業と併行して管理事業を行っている事業者も見られます。
▼主な業務内容
- 定期清掃
- 建物・設備の維持管理
- 入居者の集客
- 入居者のトラブル対応
- 賃料の集金・管理
- 収益向上に向けたマーケティング活動
不動産業と宅建業の業務区分
不動産業とよく混同されやすいものとして、宅建業があります。
宅建業は、大きく分類すると不動産業の“流通”に含まれます。しかし、前述した3種類の業務内容とは異なる点があります。不動産業の全体像をつかむためには、両者の業務区分の違いについて理解しておくことが重要です。
宅建業とは、宅地建物取引業法に基づいて不動産売買、売買・賃貸仲介などを行う事業者のことです。顧客から売買手数料や仲介手数料を受け取ることで、収益を確保しています。
自社で所有する不動産を直接管理したり、または貸出したりする事業については、宅建業にはあたりません。
▼不動産業と宅建業の業務区分
宅建業で定められた業務 |
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不動産業にあたる業務 |
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先ほど挙げた不動産業における開発・販売、流通、管理の3つの業種については、以下のように区分されます。
▼業種区分
①開発・販売
都市開発や土地の仕入れなどは宅建業に含まれません。ただし、デベロッパーが建築した住宅の分譲販売を行う場合には、宅建業に該当する場合があります。
②流通
売買・賃貸の仲介事業を行う場合は、宅建業にあたります。また不動産を自社購入して顧客に直接販売する事業も、宅建業に該当します。
③管理
管理委託を受けて住宅やビルなどの管理を行う場合は、宅建業に含まれません。
まとめ
この記事では、不動産業について以下の内容を解説しました。
- 不動産業の3つの種類
- 不動産業と宅建業の違い
不動産業の業種・職種は多岐にわたりますが、大きく分けると開発・販売、流通、管理の3つに分類されます。それぞれ業務内容は異なるほか、複数の業務を並行して行っている事業者もあります。
また、不動産業の一部には宅建業も含まれています。宅地建物取引業法に基づく不動産の売買や、売買・賃貸の仲介を行う場合には、宅建業に該当します。
それぞれの業種の特徴を理解したうえで、現在と異なる分野・業務のスキル習得やキャリアアップを図ってみてはいかがでしょうか。
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