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オンライン内見、電子契約の実施割合は?2024年繁忙期実態調査

オンライン内見、電子契約の実施割合は?2024年繁忙期実態調査

LIFULL HOME'S Businessは、賃貸仲介会社・売買仲介会社に勤務されている方を対象に、「2024年繁忙期の実態調査」と題し、アンケート調査を実施しました。今回は調査結果から、オンライン内見や電子契約の導入状況について聞いた設問の回答結果をご紹介します。
 
前回記事では調査結果から昨年の繁忙期との比較、顧客とのコミュニケーションツールについてまとめています。ぜひこちらもご覧ください。
 
≫ 反響数・成約数が昨年より「増えた」賃貸仲介会社が40%超。2024年繁忙期実態調査

目次[非表示]

  1. 1.オンライン内見実施率は38.2%
    1. 1.1.・導入のきっかけについては約半数がコロナ禍に言及
    2. 1.2.・オンライン内見の需要は「変わらない」が44.83%
    3. 1.3.・オンライン内見の導入を「検討していない」が83.18%
  2. 2.電子契約実施率は18.74%
    1. 2.1.・電子契約導入による契約業務にかかる時間の変化は「変わらない」が57.43%
  3. 3.調査概要

オンライン内見実施率は38.2%

コロナ禍では、テレワークやオンライン会議などが急激なスピードで普及しましたが、同様に、不動産業界でもオンライン内見をはじめる企業が増えるなど、非接触サービスの導入が進みました。「オンライン内見を実施していますか」の設問には、「はい」が38.2%と、4割弱の企業が導入しているようです。
 
オンライン内見の実施割合

・導入のきっかけについては約半数がコロナ禍に言及

オンライン内見を実施している企業に「導入したきっかけ」を聞いたところ、半数ほどがコロナ禍をきっかけに導入したと言及しています。以下、フリーコメントから一部抜粋してご紹介します。
 
「コロナ禍で来店を回避するお客様が多かったため」
「コロナによる非接触型営業などで機会が増えた。その他では遠方の方がオンライン内見のみで決めることが増えた」
「転勤者の方が遠隔内見を希望する方が増えてきたため」
「デジタルリテラシーの高い外国のお客様・遠方のお客様は、効率よく物件検討をすることを最優先で考えていらっしゃるため、それに対応する必要があると考えたため」
「繁忙期で遠方にお住まいの新社会人や大学生の方に向けて有用な手段のため」
 
コロナ禍での外出自粛や緊急事態宣言もあり、オンライン内見が浸透して以降は、遠方の方や海外の方などの需要に対応するために提供されていることがうかがえます。

・オンライン内見の需要は「変わらない」が44.83%

「昨年の繁忙期(1月~3月)と比較して、オンライン内見の需要は増えましたか」の設問に対しての回答は、「変わらない」が最も多く44.83%、次いで「増えた」が29.66%、「減った」が25.52%でした。「変わらない」が最も多く、「増えた」か「減った」かについては、大きな傾向の違いが見えない結果となりましたが、「5類移行後のユーザーの変化」について聞いた設問でも、同様に意見がさまざまに分かれる結果となりました。
 
・コロナ禍においてオンライン内見の需要が一時的に増えたと思いますが、5類移行後、変化は感じておりますか。ユーザーの変化やオンライン内見について感じることがありましたらご入力ください。
 
「オンライン見学は減ったが、来店せずオンラインで打合せをする機会が増えた。話を聞いてもらうハードルが来店より下がり、次回のアポイントにつながりやすくなったと感じる」
「転勤、新入学のお客様が遠方の場合はオンライン内見を提案しているため、年々増えている印象がある」
「遠方からのお客様は変わらずオンライン内覧で対応しておりますが、近隣県は直接お越しになる方が増えたようには感じております」
「オンラインでの内見がスタンダードになりつつあると感じています」
「オンライン内見は気軽さはあるが転勤など引越し慣れしている方に多い傾向と感じる」

オンライン内見の需要

・オンライン内見の導入を「検討していない」が83.18%

オンライン内見を実施していない会社に導入意向を聞いたところ(「オンライン内見の導入を検討していますか」)、「検討している」が16.82%、「検討していない」が83.18%でした。
 
回答の理由については、「コロナ時のような事態に対応する必要性及び遠距離の方からの見学前の内部確認に必要を感じる」と、顧客の要望に対応するため前向きに検討する企業の声も見受けられましたが、「実際内見していただいた方が契約後のトラブルを防げるから」や、「対応できるスタッフがいない」など、そもそも実施意向がない、実施したいが費用や人材の不足で対応できない、といった声も見られました。

電子契約実施率は18.74%

2021年より、売買においても不動産取引の電子契約が実施可能になりましたが、普及は進んでいるのでしょうか。「電子契約を導入していますか」の設問に「はい」と回答したのが18.74%、「いいえ」が81.26%でした。
 
導入のきっかけについては、「遠方の方に対応するため」や、「エンドユーザーの需要に対応するため」「印紙代節約のため」などのコメントが見られました。
 
・電子契約を導入したきっかけを教えてください
「業務効率の改善、契約書類の保管のしやすさ、印紙代が節約できるメリットがある。また、媒介契約の場合は、即時に契約ができ早期販売開始が可能」
「内見同様遠方のため電子で契約できるのであれば、それで対応お願いしたいというお客様が増えたため」
「顧客及び営業からリクエストがあったため」
「紙媒体の廃止や契約手続きのスピードアップ、営業スタッフの業務削減のため」

・電子契約導入による契約業務にかかる時間の変化は「変わらない」が57.43%

電子契約を導入した企業は、契約にかかる時間が効率化できたのでしょうか。「電子契約を導入して、契約業務にかかる時間に変化はありましたか」の回答は、「変わらない」が最も多く57.43%、「大幅に減った」6.93%、「減った」22.77%、「増えた」11.88%、「大幅に増えた」1.0%でした。契約業務にかかる時間が減ったと回答した人の合計の割合は29.70%、増えた割合は12.87%と、電子契約の導入が一定の業務効率化に貢献していると評価する企業が約3割ある一方、逆に業務時間が増えてしまっている企業もあり、電子契約導入に改善点や課題があることが考えられます。

電子契約を導入済みの企業に聞いた「電子契約を導入して感じる、よい点や課題点があればご入力ください」の設問への回答は、売買契約の印紙代の節約や書類保管の手間の削減など、よい点について触れる企業もありましたが、顧客のITリテラシーなど、課題について触れる企業も見受けられました。
 
「不慣れなお客様だったりすると、紙ベースの方が確実にできるので、今のところ、良い点を感じない」
「売買契約においては「印紙代が不要になる」という強大なメリットがあるため、投資家や宅建業者など関心はかなり強い。作成する側としては製本作業が不要になること、契約後のファイル管理が楽になることが大きなメリットである。 一方、契約書類の作成ミスがあった場合には訂正印対応ができないので一旦アップロードからやり直しになるなど、事前チェックがより重要になってくる。 賃貸借契約においては、目に見えるメリットが少ないので導入は遠隔地間での契約など一部に限定されるが、定期借家契約の再契約案件などに組み込めば、かなりの業務圧縮につながると思う」
「操作にミスがあり、再度契約しなおしなど手間も増えたが、スムーズに行えれば契約時間の短縮につながった。 近隣の方は実際来店されて契約する場合も多く、メリットはあまりないこともある」
「印紙税負担がないのは良いが、デジタルに弱い顧客も一定数いる」
「対面を希望する人も多い」


調査概要

実施日:2024年3月4日~2024年3月8日
調査対象者:賃貸仲介会社または売買仲介会社に従事し、下記に該当する方
​​​​​​​経営者/管理職/営業/企画・広告担当/カスタマーサポート(お客さま対応)
調査方法:インターネット調査
有効回答数:539サンプル
 
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Business 編集部
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