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2024年4月から省エネ性能ラベル表示が開始! 省エネ性能ラベルでわかることは?

2024年4月から省エネ性能ラベル表示が開始! 省エネ性能ラベルでわかることは?

LIFULL HOME’S総研の中山です。

この動画では、「省エネ性能表示制度」において、一番のポイントとなるラベルの表示内容を詳しく解説します。「省エネ性能表示制度」解説動画シリーズで最も関心が高く、具体的かつ重要な内容ですから、ぜひ最後までしっかりご確認ください。

なお、この情報は2023年9月に公表された資料を基に解説しています。2024年4月の表示制度開始以降も情報が順次アップデート、つまり変更される可能性がありますので、国交省、および外郭団体である“住宅性能表示・評価協会”のウェブサイトを都度確認することをお勧めします。

目次[非表示]

  1. 1.解説動画
  2. 2.「省エネ性能表示制度」省エネ性能ラベルについて解説
    1. 2.1.住宅は「住戸用」もしくは「住棟用」
    2. 2.2.エネルギー消費性能と断熱性能
    3. 2.3.目安光熱費
    4. 2.4.自己評価・第三者評価
    5. 2.5.再エネ設備あり / なし
    6. 2.6.ZEH水準
    7. 2.7.ネット・ゼロ・エネルギー(ZEH)
    8. 2.8.評価日

解説動画

「省エネ性能表示制度」省エネ性能ラベルについて解説

「省エネ性能表示制度」で表示される情報の詳細について解説します。​​​​​​​前回の動画でご説明した通り、「住宅用」には「住戸用」と、共同住宅の共用部分について表示する「住棟用」があり、それぞれに「自己評価版」と「第三者評価BELS版」がありますが、今回は、最もラベル上の情報量が多い「住戸用」の「第三者評価BELS版」を基本として解説していきたいと思います。「住棟用」および「自己評価版」で情報が異なる箇所については、その旨を都度解説しますので、ご安心ください。

住宅は「住戸用」もしくは「住棟用」

では、実際にラベルをご覧いただきながら解説していきます。ラベルの左上から右下へと順番に説明しますので、必要に応じてご確認ください。まず、住宅の「住戸用」か「住棟用」かの区分が左上に表示されます。

エネルギー消費性能と断熱性能

その下に、最も重要な表示内容である、エネルギー消費性能であるBEI、つまり省エネ性能を星の数6段階で、そして断熱性能を家の形7段階で、それぞれ表示しています。これによって、現在自分が買おう、もしくは借りようとしている住宅の省エネ性能と断熱性能がどれくらいのレベルなのかが一目瞭然ですから、住宅性能が高いのか、それほどでもないのかが直感的に認識できます。

目安光熱費

次に、「目安光熱費」という項目があって、年間の光熱費の目安がいくらくらいになるのかが、万円単位の金額で表示されます。こちらはあくまで目安で、使い方によって違いますが、それでもこの住宅を購入および賃貸した場合に、年間でどれくらいのランニングコストが発生するのかをイメージすることができるので、この住宅の“コスパ”が高いのか低いのかを比較検討する際の重要な指標にすることができます。こちらの項目は「住棟用」では非表示とされています。また「住戸用」でも実は必須ではなく、任意表示とされているため、記載されていないケースも想定されます。その場合は、担当者が口頭で説明できるように予め準備しておくべきでしょうし、ユーザーも必ず確認するべき項目と言えるでしょう。

自己評価・第三者評価

そして、「目安光熱費」の表示の下には「自己評価版」なのか「第三者評価BELS版」なのかの区分と、建物名称が記載されます。この項目は任意とされていますが、物件が特定できるように、必要に応じて、棟名や部屋番号も掲載可能です。なお、国土交通省からは、広告掲載時のラベルの取り違えを防ぐために、記載を強く推奨するとの表現が用いられていますから、必須項目と考えておいたほうがよいかも知れません。もちろん戸建住宅についてはこの限りではありませんが、媒介契約時の社内での記号・番号などを活用して、取り違えが万が一にも起きないようにしておくことが大切です。

再エネ設備あり / なし

続いて、右上に移ると、再エネ設備の有無についての表示があります。再エネ設備とは、太陽光発電・太陽熱利用・バイオマス発電などの再生可能エネルギーを生産する設備がこの住戸用に、もしくは建物全体用に設置されているかを示したものです。設置されていれば「再エネ設備あり」、なければ「再エネ設備なし」と表示されます。

ZEH水準

次に「ZEH水準」についての表示があります。こちらは太陽光発電で自家消費するぶんを除いた一次エネルギー消費量が星3つ、かつ断熱性能が家の数5つ以上であれば、チェックが入ります。

ネット・ゼロ・エネルギー(ZEH)

そして少々わかりにくいのがこの「ZEH水準」表示の下の「ネット・ゼロ・エネルギー(ZEH)」です。これは上記の「ZEH水準」の達成に加えて、太陽光発電の売電分も含めて、年間のエネルギー収支がゼロ以下、つまりネットでゼロ・エネルギーを達成している住宅であればチェックマークがつきます。

前回の動画で解説しましたが、ZEH基準を満たしている建築物は一次エネルギー消費量等級6以上、断熱等性能等級5以上ですから、星の数が全部の6つ、そして下の断熱性能の家の数が5つ以上であれば、この「ネット・ゼロ・エネルギー(ZEH)」の項目にチェックが入ります。長期優良住宅や低炭素住宅なども同じく一次エネルギー消費量等級6以上、断熱等性能等級5以上ですから、これらに該当している住宅であれば、ここにチェックが入ることになります。ただし、この項目は「第三者評価BELS版」のみに表示されることとなっており、「自己評価版」には表示されませんのでご注意ください。

評価日

そして最後に、右下に評価日が西暦で表示されます。評価日の期限は何ヶ月以内というような定めはありませんので、同じ物件について定期的に評価を取り直す必要はありませんが、あまりに古い評価日はユーザーに与える印象も決してよくはありませんし、「目安光熱費」の金額もエネルギー価格によって変動することが考えられますので、必要に応じて再評価を実施することも考慮してください。

今回の動画はこれで終了します。
住宅性能表示ラベルの内容は、評価書にも同様に記載されますが、ラベルは広告に使用するためとても目立つものですし、何より新しい制度としてユーザーも注目しています。特にこれまでにない住宅の本体価格や月額賃料と言った“イニシャルコスト”だけでなく、目安光熱費という“ランニングコスト”の情報が公開されるわけですから、コスパを特に強く意識するユーザーには歓迎すべき表示制度です。
ぜひ、正確さを第一に、ユーザーにとって有益な情報提供となるよう、明示することを心掛けてください。

国土交通省:建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表⽰制度


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中山 登志朗
中山 登志朗
株式会社LIFULL / LIFULL HOME'S総合研究所 副所長 兼 チーフアナリスト 出版社を経て、 1998年より不動産調査会社にて不動産マーケット分析、知見提供業務を担当。不動産市況分析の専門家としてテレビ、新聞、雑誌、ウェブサイトなどメディアへのコメント提供、寄稿、出演多数。2014年9月より現職。

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