【不動産売買仲介営業】営業力強化シリーズ~好印象な営業担当者とは~
本コラムは不動産売買仲介営業の皆さまに向けた「個人と組織全体の営業力向上」をテーマ
にしたシリーズコラムです。本シリーズコラムを通して、個人の能力開発だけでなく、結束
力のつよい営業組織作りの支援をできればと思います。
シリーズコラムの第1回はこちらからご覧いただけます。
【不動産売買仲介営業向け】営業力強化シリーズ~住宅購入検討者への理解を深める~
今回のコラムでは、LIFULL HOME'S 接客診断の結果例を見ながら、好印象な営業担当者になるためのポイントや考え方を解説します。
目次[非表示]
- 1.LIFULL HOME'S 接客診断とは
- 2.「友好と権威」の積み重ねが信頼関係の構築に繋がる
- 2.1.「友好と権威」とは
- 3.顧客心理を考える
- 4.顧客視点から見た好印象な営業担当者とは
- 4.1.接客診断結果事例(来店時)
- 4.2.接客診断結果事例(移動時の車内)
- 4.3.接客診断結果事例(総合)
- 5.好印象な営業担当者になるために
LIFULL HOME'S 接客診断とは
LIFULL HOME'S 接客診断(以下、接客診断)は、反響発生後のメール対応から電話対応、店舗訪問、物件見学、提案、初回面談のクロージングまでを約90の項目で覆面調査員がチェックし、調査結果レポートをご報告するサービスです。
接客対応においてどこに課題があるかわからない場合は、接客の過程を細かくチェックすることで、顧客視点で課題を確認できます。
詳細につきましてはこちらからご覧いただけます。
≫ LIFULL HOME'S 接客診断
「友好と権威」の積み重ねが信頼関係の構築に繋がる
不動産営業において、お客さまと信頼関係を構築することは重要な要素の一つです。
お客さまとの信頼関係を構築するうえで、「友好と権威」の積み重ねが必要となります。
「友好と権威」とは
お客さまとの信頼関係を構築に必要な「友好と権威」とはなんだと思いますか?
「友好」とは、お客さまとのコミュニケーション力です。挨拶など基本的なマナーができているか、お客さまの趣味に興味を持っているかなど、この人なら安心して相談ができると思ってもらえるコミュニケーション力を指します。
- 挨拶、マナー
- お客さまへの興味
- 自己開示
- 嘘をつかない 等
こういった要素をきちんとできていることが「友好」、お客さまとのコミュニケーション力に繋がります。
「権威」とは、お客さまへ提示できる知見です。
会社の実績ももちろんですが、各営業担当者が不動産やその地域について知識が豊富であることを指します。
- 不動産全般の知識
- 周辺地域の情報量
- 自社の実績
- 競合他社情報 等
こういった要素が権威として挙げられます。
「友好と権威」この2つをしっかり積み重ねることが、お客さまとの信頼関係の構築に繋がります。本コラムでは「友好」の積み重ねに繋がるポイントについてお伝えします。
顧客心理を考える
〈不動産購入検討者の心理〉
「理想が叶う物件であれば購入したい」これが顧客心理として前提にあります。
そのため物件力が不動産を選ぶ際の、大きな割合を占めているのが事実です。
ですが、物件力が良ければ営業担当者はどんな人でもよいわけではありません。あまり信頼できない人から不動産を購入したいとは思いませんよね?また物件力を上げることは仕入れに左右されるため、調整が難しいです。
ですが、「友好(コミュニケーション力)」は努力で向上させることができます。物件力以外の差別化ポイントとして、友好(コミュニケーション力)を磨くことは有効です。
〈不動産売却検討者の心理〉
不動産売却検討者の場合は、売却検討状況によって心理もさまざまです。そのため、その人の状況をきちんと把握する必要があります。
- 早期売却、相場以上の売却
- 売却後の住まいはどうするのか
- 購入時と比較したときの手元に残る資金はどのくらいなのか
このような顧客の現状と将来像などをきちんと紐解くことが、適切な提案に繋がります。
その際に必要になるのが友好(コミュニケーション力)や信頼関係の構築です。
顧客視点から見た好印象な営業担当者とは
ここからは接客診断の結果を見ながら、顧客はどういったポイントで好印象を受けるのかお伝えします。好印象を与えることは「友好」の積み重ねに繋がります。
ぜひ「このポイントは自社でも課題がありそう、すぐ改善できそう、このポイントはきちんとできている」などと考えながら、事例をご覧ください。ご紹介するのは、実際にお客さまとして接客を受けた調査員のコメントです。
接客診断結果事例(来店時)
皆さまはお客さまが来店したとき、きちんと挨拶ができていますか?
店内にパソコンがあり、そこで作業している場合などに、会釈はするけれどもきちんと挨拶はできていない、なんてことはないでしょうか?これらは、来店時にきちんと挨拶・お迎えをすることで「友好」を積み重ねている事例です。
挨拶をきちんとすることは、基本的なことではありますが、100%できている会社は少ないようです。印象を良くするポイントとして、意識できればすぐに変えられる要素なので、ぜひ実践してみてください。
飛び込み来店でない限り、お客さまの来店時間は決まっています。接客診断の結果が良い会社では、来店の5分前には店舗の前に出たり、ウェルカムボードを作ったりしてお出迎えしているケースもあります。
自分が担当のお客さまには挨拶をするけれど、他の営業担当のお客さまには挨拶をしない会社も多いようです。会社のお客さま=自分のお客さまという気持ちで、ぜひ挨拶をきちんとしましょう。
また実践されていない会社が一定数あるようですが、ご夫婦で来店された場合はお二人に名刺をお渡ししましょう。
接客診断結果事例(移動時の車内)
内見に行くときの車内ではどのような会話をしていますか?
これらは、社内でお客さまの趣味など雑談に近い会話をすることで「友好」を積み重ねている事例です。
車内は、店舗内と違いお客さまの心理的ガードが下がる傾向があります。ここで住宅購入や売却背景についてヒアリングする方法もありますが、自己開示やお客さまへの興味を示すことで「友好」を積み重ねることをおすすめします。ここで、この人は話していて安心感がある・相談しやすそうと思ってもらうことが、今後のスムーズなヒアリングに繋がります。
また基本的なことですが、内覧先の住所や行き方は事前に調べて迷うことのないようにしましょう。これができていないと、事前準備をしてくれていない・この地域に詳しくないのでは?と不信感を抱かせてしまう可能性があります。逆に移動中に地域の情報などをお伝えすることでお客さまに対して「権威」を積み重ねることもできます。
接客診断結果事例(総合)
面談後に「このヒアリング項目、確認するのを忘れた…!」ということはありませんか?
これはお客さま自身がヒアリング不足だと感じている事例です。
お客さまに対する興味を示し「友好」を積み重ねるため、また今後の商談をスムーズに進めるためにも、会社全体で共通のヒアリングシートの準備を推奨します。
初回対応、追客・顧客管理についてのコラムでもお伝えしましたが、ルールを決めることで会社全体の営業力の標準化にも繋がり、新卒や未経験者でも一定の接客ができるようになります。
詳しくはこちらのコラムをご覧ください。
【不動産売買仲介営業向け】営業力強化シリーズ~今日からできる反響対応テクニック~
【不動産売買仲介営業向け】営業力強化シリーズ~効果的な追客方法と顧客管理の重要性~
好印象な営業担当者になるために
いかがでしたでしょうか?
ご自身ができていること、できていないこと、すぐに実践できることはあつたでしょうか?
挨拶・事前準備・お客さまへの関心を持つなど、基本的なことで「友好」が積み重なり、好印象を与え、お客さまとの信頼関係の構築に繋がります。そのうえでセールス力があることが重要です。
こちらは接客診断の活用例のひとつですが、会社内で接客のルールや基準を定め、改善活動を行う場合でも、当てはめることが可能です。自分のみで確認・改善を行うのではなく、店舗単位で議論をしながら改善活動を続けていくことです。ぜひ貴社にて実践いただけますと幸いです。