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具体例あり!いますぐ使える不動産業界のクレーム対応の心得

不動産業界で働いていると、お客さまからのクレーム対応は避けて通れないのではないでしょうか。本コラムではクレーム対応で押さえるべきポイントを、具体例を交えてご紹介します。コラムを通してクレーム対応に対する苦手意識が少しでも軽減されましたら幸いです。

目次[非表示]

  1. 1.クレームに対する考え方を整理する
  2. 2.初動はできるだけ早く行う
  3. 3.お詫びすべきポイントを押さえる
  4. 4.同僚のクレームを自分事とする
  5. 5.クレームの具体例
  6. 6.どうしてほしいか分からない場合
  7. 7.線引きも重要

クレームに対する考え方を整理する

まずはクレームに対する考え方を整理します。クレーム対応は時間の無駄で、ストレスばかりかかる大変な仕事だと考えていませんか?クレームへの対応方法お詫びすべきポイントを抑によっては、よりお客さまとの信頼関係を強固にするチャンスとなります。

物件の良し悪しや価格も重要ですが、不動産業界では営業担当者の人柄も重視されます。お客さまによりご満足いただける、信頼関係をより強固にするチャンスと捉えて、丁寧に対応していきましょう。

初動はできるだけ早く行う

クレーム対応は最初の姿勢が重要です。初期対応次第で、その場の風向きが大きく変わります。クレームの原因がわからない場合でも、何らかの理由で“相手の気分を害し、クレームという手間を掛けさせてしまった”ということに対するお詫びを「できるだけ早く」行うことが重要です。

お詫びすべきポイントを押さえる

“相手の気分を害し、クレームという手間を掛けさせてしまった”ということに対するお詫びができたら、お客さまの言葉に傾聴し、内容・事実・原因・状況を聞き出し、次のポイントを明確にしましょう。

  • 「誰が」クレームを出しているのか
  • 「何に対する」クレームか
  • 「原因」は何で、誰が何に対し謝罪するべきか
  • お客さまは「どうしてほしいのか」

同僚のクレームを自分事とする

“同僚のクレームを自分事とする”と言われてもピンと来ない方もいるかもしれませんが、差をつける大きなポイントです。

クレーム対応は解決まで時間がかかることが多く、クレームを出しているお客さまからの繰り返しの問合せも多いものです。問合せがあるたびに「どちらさまですか?」「ご用件は?」と伺うのは、相手にとって大きなストレスであり、失礼でもあります。

電話を取り、お名前を伺った時点で「〇〇さま、この度は大変ご迷惑をおかけしております」の一言から始められると、会社が自分のクレームに対して、重く受け止めていると感じ、安心感につながります。

次のポイントを意識して、同僚のクレームも自分事として捉えましょう。

①「人」ではなく「クレーム」に焦点を当てる
②「誰が」どう対応しているかを把握しておく
③「お客さまからの問合せや来店」に備える
④「会社として」真摯に向き合っている事を知ってもらう

クレームの具体例

ここでクレームの一例をご紹介します。
不動産会社としては、書類にも記載しており説明もしているが、お客さまはきちんと理解できていなかった例です。

今回のクレームはなぜ起きてしまったのでしょうか?契約時のそれぞれの気持ちを考えてみましょう。

説明時に不足していたポイントとして次の2つが考えられます。これらを意識することでクレームの発生防止につながります。 

  • お客さまの理解度確認をしながら
  • 話すスピード、量、メリハリを考える

話すスピードについては、特に注意して伝えたいポイントをゆっくり話すと、相手の注意を引くことができるので実践してみてください。

今回のクレームに対するお詫びの例はこちらです。

まずはまっすぐにお詫びと不足していた点を伝えし、その後の対応は反応を見てから判断します。

お詫びだけでは収まらず、何かをしてほしい・交渉したい、という様子だった場合、できること・できないことをお伝えし、要望にお応えできない場合は、代替案を出す・上席に相談するなど、できる限り要望に寄り添いたい、という気持ちを示すことが重要です。

分からない人の気持ちが理解しづらいため、ベテランの方に限ってこのようなトラブルが多い傾向にあります。また、詳しく説明して契約が見送りになってしまうことを懸念して、
あえてさらっと説明してしまうケースもあるかもしれませんが、それではリピーターにはなりませんし、悪い口コミが広がってしまう可能性がありますので、真摯に対応することが求められます。

ではどのように説明すれば今回のクレームは防げたのでしょうか?説明例をご紹介します。

ポイントは以下の2点です。

①具体例を交えて説明する
②わかりやすい・なじみのある言葉を使って説明する

どうしてほしいか分からない場合

「お詫びするべきポイントを押さえる」やお詫びの例で、「お客さまがどうしてほしいか」を明確にする必要があるとお伝えしました。ただお客さまご自身がどうしたいか分からない場合もあります。その場合は以下の観点で会話のなかでお客さまの真意を探りましょう。

「①ただ謝ってほしい」の場合は、接客の基本を大事にしながらひたすら話を聞けば良いのですが、「②具体的に何かを希望している」の場合は注意が必要です。

会話の中で「こうしてほしい」「ここが不満だった」が分かるワードが繰り返し出てくるようであれば、そこがポイントなのでその言葉にフォーカスして、こちらができることの提案をします。

傾聴をしても要望が分からない場合は、提案や質問を投げながら反応を見ます。ときにはストレートに「お客さまのご要望をお教えください」と伺うことも重要です。

こちらの思い込みで「じゃあこうしましょう」と言ってしまい、それが相手の意にそぐわないと火に油を注いでしまいます。「これまでのお話を伺い、〇〇において大変ご不快な思いをされたかと思います。申し訳ありません」と要約をして相互確認を必ず行ってください

その上で「こちらからできることとしては①△△、②※※、がありますが、少しでもご希望に近い方法はありますか」と選択肢をいくつか提案しましょう。

線引きも重要

お客さまに誠意を持って接することは重要ですが、ときには行き過ぎた要求をされるケースもあります。

次に当てはまる場合は、お客さまであっても、会社として毅然として対応することが求められます。

①「客観的に見て」度を過ぎた要求である
②暴言、威嚇、強要に当てはまる
③社員が苦痛を感じている
④社員の就業環境に悪影響を与えている
⑤周囲のお客さまに強い不快感を与えている

 
いかがでしたでしょうか?このように会社全体でクレームへの対応を丁寧に取り組むことで、お客さまとの信頼関係をより深いものにできるでしょう。本コラムでお伝えしたポイントを踏まえて、クレームが発生した際は丁寧に対応いただけると幸いです。

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Business 編集部
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