不動産業でアポ代行を活用するには? メリット・デメリットと代行先の選び方
不動産に関する営業を円滑に進めるための方法として、「アポ代行」の利用が挙げられます。アポ代行は自社の営業担当者に代わって、依頼を受けた専門会社が見込み顧客のアポイント獲得に関する業務を代行するサービスをいいます。
この記事では、不動産業においてアポ代行を活用するメリット・デメリット、代行先を選ぶ際のポイントなどを解説します。
目次[非表示]
- 1.不動産業におけるアポ代行と営業代行の違い
- 2.アポ代行を活用するメリット
- 2.1.営業担当者がコア業務に集中できる
- 2.2.新規案件を発掘できる
- 2.3.コスト削減につながる
- 2.4.プロのノウハウを学ぶことができる
- 2.5.アポ代行を利用するデメリット
- 2.6.料金体系によってはコストが割高になる
- 2.7.依頼先によって、スタッフの質に差がある
- 2.8.成約率の低い顧客とのアポイントが発生する
- 3.代行先を選ぶときのポイント
- 3.1.不動産業界における過去の営業実績
- 3.2.料金体系を比較する
- 3.3.依頼できる業務内容もチェック
- 3.4.スタッフの質を確かめておく
不動産業におけるアポ代行と営業代行の違い
アポ代行とは、自社の営業活動に関するアポイント獲得業務を外部の専門会社に依頼できるサービスのことをいいます。アポ代行をうまく活用することで営業効率を高め、社内の人材不足を解消する一つの方法として注目されています。
優れた交渉スキルや経験を持つ豊富なスタッフが在籍している企業に依頼をすれば、自社の商材への興味・関心が強い見込み顧客と商談を行う機会を多く獲得できるでしょう。また、アポイント獲得業務を外部に任せられるので、営業担当者は顧客との商談準備に集中できます。
アポ代行と営業代行の違いは、任せられる業務範囲の違いにあるといえます。営業代行の場合はアポイント獲得だけでなく、見込み顧客の獲得や分析、契約に至るまでの一連の営業に関する業務を代行してもらえます。任せられる業務が広範囲に及ぶ分、アポ代行よりもコストが多くかかります。
アポ代行と営業代行のどちらがよいかは、自社のリソースを踏まえたうえで判断する必要があります。営業活動におけるアポイント獲得業務だけを外部に任せたい場合に、アポ代行を活用してみましょう。
アポ代行を活用するメリット
アポ代行を利用することで得られるメリットとして、次の4つが挙げられます。
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それぞれのメリットについて解説します。
営業担当者がコア業務に集中できる
アポ代行を活用することで、依頼先にアポイント獲得業務を任せられます。そのため、営業担当者は顧客に対する提案資料の作成や競合他社の分析など、売り上げに直接関係してくる部分のコア業務に集中できるでしょう。
限られたリソースで安定的な売り上げを確保していくには、営業活動の効率化が欠かせません。アポイント獲得業務はスケジュール調整に多くの時間を割かれるため、業務を外部に委託することによって、業務の効率化と売り上げの拡大を同時に取り組めます。
新規案件を発掘できる
実績のある会社にアポイント獲得業務を依頼することで、新たな案件を発掘する機会を得られるでしょう。自社の顧客層以外にもリーチが広げられるので、新規の取引を生み出すきっかけになるはずです。
営業担当者は既存顧客のフォローを行いながらも、新規顧客の獲得も行わなければなりません。アポ代行を利用することで新規顧客の獲得に関する業務をサポートしてもらえるので、きめ細かな営業活動を行うことができます。
コスト削減につながる
自社で新たに人材を育成するには、採用コストや教育コストなどがかかります。そのため、アポイント獲得業務における人材を育成しようと考えている場合は、初めから外部に依頼をしたほうが低コストで多くのアポイントを獲得できるケースもあるでしょう。
外部のサービスを利用すれば、必要なときだけ依頼できるので、無駄なコストの発生を抑えられます。また、自社が売り込みをかけようとしているターゲットのリストを依頼先に渡せば、リスト作成費用なども削減できるでしょう。
プロのノウハウを学ぶことができる
アポ代行の業務を引き受けている会社の中には、コンサルティングなどの業務も行っているところもあります。プロが長年培ってきたノウハウやスキルを学ぶ機会にもなる点も、外部サービスを利用するメリットだといえるでしょう。
アポ代行を利用するデメリット
アポ代行を利用するメリットは多いですが、一方で少なからずデメリットもあります。主なデメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
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それぞれの点について解説します。
料金体系によってはコストが割高になる
アポ代行のサービスは、1コールごとに費用が発生する料金体系を採用している会社もあります。費用としては数百円程度ですが、アポイント獲得につながらない分のコストまで負担しなければならない点に注意が必要です。
依頼先によって、スタッフの質に差がある
依頼先によっては、スタッフへの教育が十分に行われておらず、サービスの質が低い場合があります。最初から大きな期待を寄せてしまうのではなく、しばらく様子を見てから本格的に依頼するかどうかを判断しましょう。
成約率の低い顧客とのアポイントが発生する
アポイント獲得の質よりも量を重視するサービスを選んでしまった場合、成約率の低い見込み顧客との商談機会が増えてしまいます。成約につながりにくいアポばかりが増えてしまえば、かえって営業効率が悪くなるので注意しましょう。
代行先を選ぶときのポイント
アポ代行を利用する際は、いくつかの点に注意して依頼先を選ぶ必要があります。主なポイントとして、次の4つが挙げられます。
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上記の選び方のポイントについて解説します。
不動産業界における過去の営業実績
利用するサービスを選ぶときに気をつけておきたい点は、不動産業界における過去の営業実績です。会社によって実績や得意分野は異なるため、サービスの選定を行う段階で見極めが必要だといえます。
自社の商材やビジネスモデルを正しく理解し、強みを最大限に発信してくれる会社を選んでみましょう。
料金体系を比較する
アポ代行サービスの料金体系は、コール課金型・成果報酬型・固定報酬型の3つに分けられます。コール課金型はアポイント獲得につながらなくても、料金が発生する仕組みです。
成果報酬型は、アポイント獲得に至ったときに料金が発生する仕組みであり、無駄なコストを削減できます。そして、固定報酬型はあらかじめ設定された月額料金を支払う仕組みであるため、コスト管理を行いやすいでしょう。
どの料金体系を採用している会社を選ぶかはそれぞれですが、複数の会社に見積もりを依頼するなどして、適正な料金設定が行われているかを比較しておきましょう。
依頼できる業務内容もチェック
基本的にアポイント獲得業務を依頼することになりますが、依頼先によってはコンサルティング業務なども行っている場合があります。サービスを長く利用することを検討しているならば、依頼できる業務範囲が広い会社のほうがよいでしょう。
スタッフの質を確かめておく
アポ代行の依頼先を決めるときに重要なのは、依頼先のスタッフの質がどの程度であるかという点です。スタッフの質が低ければ、案件の成約率が低くなり、かえってコストばかりがかかるおそれがあります。
過去の実績やリピート率など、様々な角度から判断してみましょう。また、Webサイトでスタッフの教育に力を入れていることをアピールしているかどうかもチェックしてみてください。
●記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。
Q:アポ代行と営業代行の違いは?
A:アポ代行は営業活動におけるアポイント獲得業務だけを任せられるのに対し、営業代行は営業活動全般を任せることができます。自社のリソースに合わせて、適切なサービスを選びましょう。
Q:アポ代行のメリット・デメリットは?
A:アポ代行を利用するメリットとしては、営業担当者がコア業務に集中できる環境を整えられる点やプロのノウハウを学ぶ機会ができる点が挙げられます。一方、デメリットとしては料金体系によってはコストが割高となったり、成約率が低い見込み顧客とのアポイントが多く発生したりすることが挙げられるでしょう。
Q:アポ代行を依頼するときのポイントは何?
A:アポ代行を依頼する際は、不動産業界における過去の営業成績をチェックしてみましょう。また、複数の会社を比較して適正な料金設定を行っているかやスタッフの質なども確認を行っておくことが大切です。
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