不動産仲介会社の営業力を向上するための5つの手法
不動産仲介会社の売上向上を図るためには、組織全体の営業力を底上げすることが重要です。
しかし、組織全体の営業力アップに際して、営業担当者のスキルの差や、業務の属人化などの課題が生じやすくなると考えられます。
こうした課題を抱える不動産仲介会社のなかには、「問合せや契約になかなかつながらない」「営業力強化のために何に取組めばよいか分からない」といったお悩みを持つケースもあるのではないでしょうか。
そこで本記事では、不動産仲介会社の営業力を向上する手法を5つ解説します。
目次[非表示]
①業務フローを分担する
1つ目は、業務フローを分担して、営業スキルの向上や業務効率化を図る方法です。不動産仲介会社では、以下のような業務が発生します。
▼不動産仲介会社の主な業務内容
- 物件の問合せ対応
- 資料作成
- 物件登録
- 内見
- 商談 など
これらの業務を営業担当者が1人で対応する場合、幅広い業務の実務スキルが必要になるほか、コア業務に充てられる時間が少なくなるといった課題があります。
業務フローを洗い出して、役割を分担することで各業務の専門性が高まり、業務品質を向上できます。これにより、成約率アップも期待できます。
また、幅広い業務を分業することで、営業担当者がそれぞれのコア業務に注力できるため、業務プロセス全体の効率化にもつながります。
②業務支援ツール・システムを導入する
2つ目は、不動産仲介業務を支援するツール・システムを導入することです。これまで人の手で対応していた業務の一部を省人化・自動化できます。
また、ツールの導入によって作業方法やフローを統一することで、属人化が解消され、組織全体の業務標準化にも貢献します。担当者ごとの業務スキル・品質のばらつきをなくすことで、営業力の向上が期待できます。
不動産仲介営業に役立つ業務支援ツール・システムとして、以下が挙げられます。
▼業務支援ツール・システムの例
- 物件の自動入力ツール
- 顧客管理システム
- 営業支援ツール
- 売買・賃貸借契約の電子契約システム
- 自動物件確認ツール
- 物件資料作成ツール
- 自動メール送信ツール など
顧客管理や自動メール送信ができるツール・システムを利用すれば、追客業務を自動化できるため、顧客の取りこぼしを防ぎ、営業活動の精度を高められます。
導入するツール・システムを検討する際は、業務フローを細分化して、人が行う業務とツール・システムで代用できる業務の分担を考えることがポイントです。
LIFULL HOME'Sは、不動産仲介営業に役立つ業務支援サービスのツールを提供しています。こちらから無料でダウンロードいただけます。
≫ サービス紹介資料
さらに、効果的な追客方法についてはこちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。
≫ 【不動産売買仲介営業向け】営業力強化シリーズ~効果的な追客方法と顧客管理の重要性~
③ナレッジを共有する
3つ目は、優秀な営業担当者が持つ知識やノウハウ、コツなどのナレッジを組織で共有できる仕組みをつくることです。ナレッジの共有は、営業担当者のスキルの差を解消する方法でもあります。
しかし、不動産仲介営業では、一人の営業担当者が成約に至るまでのフローを担当するケースが多いため、業務が属人化しやすく、ナレッジが共有されにくいといった課題があります。
若手人材や成果を出せていない人材に対して、ナレッジが共有される仕組みをつくることで、営業スキルや業務効率の向上が期待できます。
ナレッジの共有方法としては、業務マニュアルの作成や営業プロセスの可視化、研修・セミナーの実施、定例会議の開催などが挙げられます。
また、不動産仲介営業で取得する顧客情報や営業履歴などを蓄積・共有できるツールを活用することも有効です。
▼ナレッジの蓄積・共有に役立つツール・システム
- SFA(Sales Force Automation:営業支援システム)
- オンラインストレージ
- 社内wiki
- グループウェア
- ナレッジマネジメントツール など
④覆面調査・診断サービスを活用する
4つ目は、社外の覆面調査・診断サービスを活用して、営業担当者の接客品質や業務課題などを把握することです。
覆面調査・診断サービスを利用すると、顧客目線での客観的な評価が得られます。不動産仲介営業で行う電話・メール対応、店舗での接客などの状態を可視化することで、営業担当者へのフィードバックや業務マニュアルの見直しが可能です。
また、診断結果に基づいて継続的にPCDAを回すことで、組織全体の営業力の向上につなげられます。
『LIFULL HOME'S 接客診断』を活用した好印象な営業担当者になるためのポイントについては、こちらの記事で解説しています。ぜひご覧ください。
≫ 【不動産売買仲介営業】営業力強化シリーズ~好印象な営業担当者とは~
⑤人材教育プログラムを実施する
5つ目は、新人営業担当者・管理者など、経験やスキルに応じた人材教育プログラムを実施して、個々の営業スキル・ナレッジの向上を図ることです。
不動産仲介営業に必要なスキル・ナレッジには、賃貸借・売買契約や税金、法令に関する知識、ヒアリングスキル、コミュニケーションスキルなどが挙げられます。
営業担当者が意欲的にスキル・ナレッジ向上に向けて取り組めるように、教育制度や自己学習できる環境を整備することが重要です。
人材教育プログラムを実施して、個々の営業スキル・ナレッジを向上できれば、組織全体の営業力の底上げにもつながります。
不動産仲介営業の人材教育に有効なプログラムとしては、以下が挙げられます。
▼人材教育プログラムの例
- OJT(※)
- ロールプレイング
- セミナー受講
- スキルアップ研修
- マネジメント研修
- 社内資格制度 など
※OJT(On the Job Training)とは、職場の上司や先輩が部下や後輩に対し、具体的な仕事を通じて、仕事に必要な知識・技術・技能・態度などを指導教育すること。
まとめ
この記事では、不動産仲介会社の営業力を向上するための5つの手法について解説しました。
- 業務フローを分担する
- 業務支援ツールを導入する
- ナレッジを共有する
- 覆面調査・診断サービスを活用する
- 人材教育プログラムを実施する
不動産仲介の業務は多岐にわたります。業務フローを分担したり、業務支援・ナレッジ共有に役立つツール・システムを導入したりすることで、コア業務に注力できるほか、業務の属人化や担当者のスキルの差を解消できます。
また、覆面調査・診断サービスの活用、人材教育プログラムの実施によって、営業スキルの向上につなげる方法も有効です。今回ご紹介した5つの手法を実践して、自社の営業力向上を目指してはいかがでしょうか。
LIFULL HOME'Sでは、不動産仲介会社の営業力向上に役立つさまざまな業務支援ツールを提供しております。ぜひご活用ください。
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なお、不動動仲介営業のコツについては、こちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。
≫ 契約の取れる不動産営業のコツとは? 失敗パターンや考え方を解説