賃貸営業を成功させるヒアリング方法とは? 賃貸営業担当者に求められるテクニックを解説!
賃貸営業でお客さまのニーズに適した提案をするためには、ヒアリングが重要です。
ヒアリング次第で、賃貸営業がうまくいくか否かが左右されるといっても、過言ではないでしょう。
この記事では、ヒアリングが重要な理由や、賃貸営業を成功に導くヒアリングのコツを解説します。
関連コラム
≫ 反響成約率を向上させるための各種チェックリスト
目次[非表示]
- 1.なぜ、賃貸営業担当者にヒアリングは重要なのか
- 1.1.お客さまとのミスマッチをなくすため
- 1.2.お客さまに重要な情報を伝えるため
- 1.3.契約をスムーズに進めるため
- 2.ヒアリングで確認すべき諸条件・項目
- 3.質の高いヒアリングを行うコツ
- 3.1.緊張をほぐし安心させる
- 3.2.お客さま主体の会話をする
- 3.3.本音を引き出す
- 4.クロージングにつなげるポイント
- 4.1.不安を取り除く
- 4.2.契約後の流れや手続きを事前に伝える
- 5.まとめ
性格診断×顧客データからお客様一人ひとりに合った追客・接客を提案
≫ 販売支援サービス『住まいんど診断』
なぜ、賃貸営業担当者にヒアリングは重要なのか
賃貸営業においてヒアリングが重要な理由は、主に3つあります。質の高いヒアリングをするためには、以下で解説する、ヒアリングの目的について意識しておくとよいでしょう。
お客さまとのミスマッチをなくすため
ヒアリングは、お客さまとのミスマッチをなくすために行われます。
賃貸営業では、お客さまのニーズに沿った物件を紹介することが重要です。そのお客さまのニーズの理解が足りていなければ、契約を取ることは難しいといえるでしょう。生活スタイルや趣味など、些細なことも見逃さずにヒアリングをすると、ミスマッチは起こりづらいでしょう。
お客さまの要望を理解できていない状況で提案をすると、この営業担当者は信頼できないと思われてしまう可能性があります。言い換えれば、ヒアリングでミスマッチをなくすことは、お客さまからの信頼獲得につながるといえます。
お客さまに重要な情報を伝えるため
ヒアリングのときには、お客さまが気になっていることや、伝えなければならない重要な情報をお伝えします。
物件を選ぶ際には、知っておきたい知識がいくつもあります。不動産知識の量はお客さまごとにさまざまです。知識の不足しているお客さまの場合、物件選びで損をする可能性もあります。
ヒアリングは、お客さまが不動産に関する知識や常識を、どの程度有しているかを確認できる場でもあります。ヒアリングを通してお客さまの理解度を確認し、不足している点は十分に説明したうえで、お客さまに納得してもらうことを目指しましょう。
契約をスムーズに進めるため
お客さまとの契約をスムーズに進めることも、ヒアリングが重要な理由の一つです。
物件をじっくり探しているのか、急いでいるのかは、お客さまごとに異なります。時間をかけて物件を探せるお客さまなら、多くの物件を提案、比較したうえでの決定が可能です。一方、物件探しを急いでいるお客さまの場合は、見られる物件の数に限りがあります。
内見できる数が限られている状態でスムーズに契約を進めるためには、ヒアリングは重要だといえるでしょう。
ヒアリングで確認すべき諸条件・項目
ヒアリングでお客さまの要望を詳細に把握するために、確認しておきたい条件や項目があります。ここでは、確認しておきたい3つの条件・項目を解説します。
希望条件
お客さまの希望条件は、真っ先にヒアリングするべきだといえるでしょう。物件に求める条件やその条件の優先順位など、物件探しに対する希望を初めに聞いておくことが重要です。
よくある条件としては、以下が挙げられます。
- 物件の間取り
- 物件の立地
- ペット飼育の可否
- 駐車場の有無
希望条件は、物件を提案するうえでの方向性を決めるために必要な情報です。お客さまの希望する条件次第では、理想通りの物件が見つかりにくいケースもあります。
譲れない条件・妥協できる条件を含めて基本情報を把握し、具体的な理由を聞き出せると、提案できる物件の幅が広がります。
引越しの背景
引越しの背景についても尋ねておくとよいでしょう。
引越しの背景をヒアリングすると、お客さまの潜在ニーズを掘り起こせます。また、具体的な引越しの時期や提案可能な物件の条件・エリアも絞り込みが可能です。引越しをする理由には、例えば以下のものが挙げられます。
- 進学や就職、転勤のために一人暮らしを始める
- 同棲や結婚、出産などを控えていて同居する人数が増える
- 現在暮らしている物件に何らかの不満がある
引越しの理由を正確に把握できれば、お客さまのニーズを外すことなく物件の提案ができます。
希望する家賃
希望する家賃は、相手次第では自分から提示される可能性もありますが、確認が最も重要な事項です。お客さまのニーズを満たした物件でも、お客さまの経済状況次第ではその物件での生活が困難になる可能性があります。
お客さまの家族構成・働き方・収入などを把握し、それを基にした家賃の物件をおすすめしましょう。提案がおすすめです。
希望するエリアや立地ごとの相場を参考に、具体的な見積もりを立て、現実的な金額ラインを伝えます。長期にわたって住む予定の場合はとくに、支払いに無理のない家賃が重要です。
質の高いヒアリングを行うコツ
賃貸営業を成功に導くためには、質の高いヒアリングが重要です。ここでは、質の高いヒアリングを実施するためのコツを3つご紹介します。
緊張をほぐし安心させる
お客さまの緊張をほぐして安心させることは、相手の本音を聞き出すうえで最も重要です。賃貸営業における最初の仕事は、お客さまの緊張をほぐすことだといえるでしょう。
初めから難しい質問を投げかけると、お客さまは萎縮してしまう可能性があります。最初は答えやすい質問から、次第に難しい質問に変える方法がおすすめです。
また、質問ばかりではなく雑談も交えてヒアリングできると、親近感を持ってもらえます。
お客さまに親近感を持ってもらえると、その後の会話でお客さまのニーズや本音が聞き取りやすくなります。
お客さま主体の会話をする
お客さまからの信頼を得るために、キャッチボール形式の会話を意識して、お客さまを主体に話を進めることも重要です。
話すことを苦手とする方に対し、つい質問を続けてしまうケースがあります。一方的に質問し続けることは、お客さま主体の会話の妨げになります。
また、会話のペースもお客さまごとにさまざまだということを理解し、急かすような会話にならないように配慮しましょう。
お客さまを主体に捉え、お客さまが知りたいこと・話したいことを引き出す姿勢が重要です。
本音を引き出す
賃貸営業では、前述した2つのコツをうまく使い、お客さまの本音を引き出すことが重要です。
賃貸営業担当者は、お客さまに寄り添って悩み・課題の解決を手助けする、相談者の役割を担っています。単に条件の合う物件だけを提案せず、お客さまの悩みや課題を解決できる物件を提案するためです。
お客さまの話に相づちや共感で傾聴の姿勢を示すと、お客さまが本音を言いやすい雰囲気が作れます。例えば、お客さまの話したことを復唱することで「丁寧に聞いてくれている」と感じ、細かなニーズが引き出せます。
クロージングにつなげるポイント
クロージングとは、営業を契約につなげることを指します。ここでは、賃貸営業をクロージングにつなげるためのポイントを2つご紹介します。
不安を取り除く
クロージングのときは、お客さまの抱える不安を取り除くよう努めることを意識しましょう。不安を抱えている状態では、前向きな気持ちで物件を見ることが困難なためです。
お客さまが抱えやすい不安には、以下の例が挙げられます。
- 信頼できる不動産会社なのか
- 何か問題を抱えている物件ではないか
契約のメリットや新しい生活スタイルなど、賃貸物件へのよいイメージを伝えます。また、相手の話を否定せずに聞いたうえで、不安を取り除くための説明をします。
契約後の流れや手続きを事前に伝える
契約後の流れや手続きを事前に伝えることも重要です。契約に関する具体性のある話を事前に伝えておくことで、スムーズにクロージングできます。
契約時の費用や入居希望日に合わせた契約の段取りなど、契約について話したうえで、お客さまの反応を確認します。抵抗があるようなら、どのようなことが気がかりであるかの聞き取りをしましょう。
必要に応じて、別の物件を紹介したり問題点を解消できる提案をしたりと、方法を考えます。
まとめ
賃貸営業を成功に導くためには、お客さまのニーズを把握し、不安を解消できるようなヒアリングが重要です。
お客さまの話を傾聴しつつ、潜在ニーズも含めて把握できるような会話を心がけて、質の高いヒアリングを目指しましょう。
関連コラム
≫ SPIN話法とは?不動産営業におけるヒアリングのコツ