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営業ノウハウ

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賃貸仲介の売上・利益が高い店舗が実践する5つのこと

成功している賃貸仲介店舗が共通して実践している5つのこと

今回は、成功している賃貸仲介店舗が共通して実践していることを紹介します。不思議なことに、それぞれ不動産会社は違えども、売り上げ、利益がともに高い仲介店舗には、共通点があります。ぜひ、その共通点を把握していただき、明日からの仲介店舗運営に役立てていただければと思います。

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目次[非表示]

  1. 1.質の高い反響を獲得している
  2. 2.各スタッフの数値のバランス
  3. 3.個人プレイよりもルールを重んじているか
  4. 4.5Sが徹底されているか
  5. 5.店長のマネジメント力が優れている

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質の高い反響を獲得している

賃貸仲介の売り上げを上げるためには、「より多くの反響を獲得し」「より多くの顧客を接客し」「高い単価でより多くの顧客を成約する」ことになります。とてもシンプルに見えますが、反響数を増やすことは、大変な作業ですし、そこから接客率、成約率を上げるためには、営業力が必要になります。

継続的に売上を上げている仲介店舗には、さらに以下の要素が加わります。それは、「質の高い反響を獲得する」ということです。では、「質の高い反響」とはどのような反響になるでしょうか? それは、一口で言えば、「返信率が高い反響」となります。多くの反響を獲得したとしても、全く顧客から返信がなければ、売り上げはゼロになります。また少ない反響でも、すべての顧客から返信があった場合は、売り上げはそれなりに見込めます。

では、こうした質の高い反響を獲得するためには、どのような物件を掲載すればいいでしょう?それが、「ユニーク物件の掲載」になります。ユニーク物件とは、自社でのみ取り扱っている物件です。たとえば、オーナーから専任でお願いされている物件で、自社の媒体のみで掲載している物件や、自社が保有していて自社のみで掲載している物件が、これに当たります。こうした物件を掲載するために、オーナーへアプローチしたり、管理物件の獲得営業を行います。こうした地道な作業を継続することで、徐々にユニーク物件の掲載数が多くなり、「質の高い反響」を獲得することができるようになります。

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各スタッフの数値のバランス

成功している仲介店舗で共通していることの2つ目として、「抜きん出て成績の良い営業メンバーがいない」ことも挙げられます。一見すると、エース級のスタッフがいないことは、マイナスに見えてしまいますが、成功している仲介店舗では、全員の成績が平均的に高いことが特徴的です。常にトップクラスの成績のメンバーが所属しているのと同時に、売り上げにムラがあるメンバーがいる店舗は、なかなか店舗の売り上げは安定しません。

全メンバーが平均的に高い数値を維持することで、店舗の数字は安定し、売り上げ計画も立てやすくなります。興味深いところは、こうしたことは多くの異なる不動産会社でよく見られることです。一時的に売り上げが高い仲介店舗も、1人の売り上げの数字に比重が偏っていると、中期的には、だんだんと売り上げが落ちていきます。

では、こうした所属スタッフすべてが平均的に高い売り上げを維持するためには、どのような対策を打てばいいのでしょうか?それは、スタッフへの反響の振り分け方を平等にする、そして各スタッフの強みや弱みを把握し、細かく営業指導を行うことです。それぞれのスタッフは千差分別で、得意な分野、苦手な分野があります。このあたりをしっかりと数値で把握し、そしてそれを継続的に強化することで、多少の時間がかかるものの売り上げが安定化していきます。

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個人プレイよりもルールを重んじているか

とても高い売り上げをつくるエース級のメンバー4、5名で構成された店舗は、残念ながら継続的に売り上げを伸ばすことができないことがあります。このようにいくら成績の良いメンバーを集めても、決して店舗の売り上げというのは、伸びていくわけではありません。

成功している仲介店舗の共通点として、「ルールを徹底している」ことが挙げられます。朝礼や夕礼などの徹底、報連相のルール化など細かいところまでルール化が行われています。

私自身、仲介店舗の相談を受ける際にまず見ることは、その「店舗運営がルール化されているか」、そして「そのルールが実行されているかどうか」を見ます。ルールが決められ、それがきちんと実行されている店舗は、総じて売り上げは高い傾向にあります。また仮に低かったとしても、中長期的にはかなりの高確率で成功する傾向があります。

またこうしたルールに対して、「特別扱いはしない」ことも条件のひとつです。他店舗から異動してきたエース級の営業メンバーでも、転職してきた経験者でも、その店舗のルールを遵守するようにマネジメントしなければいけません。

5Sが徹底されているか

5Sとは、職場環境の改善や維持のために用いられるスローガンで、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の5つの項目を指します。ポイントは、「整理」→「整頓」→「清掃」→「清潔」→「しつけ」の順番で行うことです。

では、仲介店舗での5Sの改善方法とはどのようなものでしょうか? まず最初の「整理」では、各書類やデータなどの必要、不要なものを整理することになります。重要なことは、書類や店舗の備品だけではなく、データの整理も行うことが重要になります。次の「整頓」で、書類などがあるべきところに置かれている状態、そしてデータなどがあるべきフォルダに格納されている状態を指します。

そして「清潔」は、店内を清潔に保つ、もしくは共有フォルダなどに不要なファイルがない状態を指します。最後の「しつけ」は、3で述べたルールの話です。こうした取り組みをルール化する必要があります。

こちらも成功している仲介店舗が共通して実践していることになります。成功している仲介店舗は、すべての店舗が清潔に保たれています。また店内の美化だけではなく、共有フォルダや各メンバーのデスクトップ画面もしっかりと整理されています。このあたりも非常に興味深いところです。

店長のマネジメント力が優れている

最後は、店長のマネジメント力です。複数店舗を運営している何名かの責任者の方に「継続して高い成果を上げている店舗の特徴とは?」という質問をすると、必ず共通して返ってくる答えが、「店長次第です」という答えです。

それほど、店長の力量が店舗の運営を大きく左右します。実際に、今まで売り上げが上がらなかった店舗に優秀な店長を異動させて、いっきに売り上げを伸ばしたケースを多く目にしてきました。では、こうした店長が行っていることは、まさに3や4で紹介したルールの徹底です。ルールを決め、そのルールを運用させることのできる店長が、継続的に売り上げを伸ばすことができます。

また、それと同時に各メンバーへの傾聴力も重要になります。総じて聞き上手な店長のほうが、売り上げが安定している印象を受けます。メンバーへのヒアリングを実施し、そして具体的な改善策を提案することで各メンバーの数字が向上していきます。

もちろん、実務的な部分でも店長の力量が問われます。売り上げが成長している仲介店舗の店長の共通しているところは、「集客力」が強いというところです。1で紹介したようなユニーク物件を掲載し、質の高い反響を獲得することに労力を惜しみません。このような店長を育成するためには、会社として「店長育成」というテーマでしっかりと教育を行わなければいけません。店長を育成するための研修などを実施し、優秀な店長を育てることで仲介事業を軌道に乗せることができます。

仲介店舗の運営方法は各社異なれども、成功している店舗のやり方は、不思議と共通しているものです。ぜひ、上記を参考にしていただき、店舗運営に役立ててください。 ​​​​​​​

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株式会社南総合研究所 南 智仁
株式会社南総合研究所 南 智仁
1978年生まれ。不動産会社に勤務後、大手ポータルサイトに入社。退社後、株式会社南総合研究所を2018年に設立。大手から中小不動産会社様向けに幅広くコンサルタント支援を実施。支援業務として、経営戦略の策定から実行支援。またクライアント独自の不動産業務改善、オリジナル研修等を提供。特に賃貸仲介業の売上向上支援や賃貸管理業務の生産性向上支援は、クライアントから高い評価を得ている。

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