賃貸物件をスマートホーム化するメリットとは? おすすめの設備も紹介
賃貸物件のスマートホーム化を進めると、快適性と利便性を高められます。また、セキュリティの向上にもつながり、安心して生活できる環境を提供できるため、入居者の満足度も高められるでしょう。
スマートホーム化をするための具体的な機器として、スマートカメラやスマートロックなどが挙げられます。物件の魅力や競争力を高めるためにも、これらを導入してのスマートホーム化を検討するとよいでしょう。
今回は、賃貸物件をスマートホーム化する具体的なメリットや、おすすめの設備などを紹介します。
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スマートホームとは
スマートホームとは、IoT(Internet of Things)対応の家電や設備を通じて、暮らしの利便性を向上させる次世代の住宅です。IoTとはさまざまなモノがインターネットにつながる技術や仕組みを指し、便利で快適な生活に貢献しています。
IoTが導入されたスマートホームでは、外出先でも家の様子を確認することや、自宅内の電子機器を自動制御・遠隔操作することができます。たとえば、帰宅途中にスマートフォンで事前にエアコンをつけたり、声で電気のスイッチを操作したりすることも可能です。
なお、スマートホームを実現するにはインターネットを通じてデータを送信する必要があるため、整備にあたってはWi-Fi環境が必須です。
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大掛かりなリフォームなどと比較して、スマートホーム化は導入がしやすいため、入居者への付加価値の提供方法のひとつとしてあげられるでしょう
賃貸物件をスマートホーム化するメリット
管理を請け負っている賃貸物件をスマートホーム化すると、入居者に快適な居住空間を提供でき、満足度を高められます。
セキュリティ向上による安心にもつながるなど、スマートホーム化はさまざまなメリットをもたらすでしょう。
物件の魅力を高められ満足度が向上する
スマートホーム化すると、家の中が便利で快適になります。入居者に住み心地のよい居住環境を提供できれば、物件そのものの魅力を高められるでしょう。
入居者が「快適に生活できる」「最新機器が導入されていて便利だ」と感じれば、退去せずに長く住み続けてもらえる可能性があります。その結果、空室率を抑えられ、オーナーを満足させることが期待できるでしょう。
新たに入居者を募集する際も、スマートホーム化された物件は、内見の際に入居希望者の関心を引ける強みがあります。つまり、仮に空室が発生しても、空室期間の長期化を防げるメリットが期待できるのです。
競合物件との差別化につながる
日本では、まだまだスマートホームが普及していません。管理物件にIoT機器を導入してスマートホームを実現することで、同じエリアにある競合物件との差別化を図れるでしょう。
特に、若年層や最新技術に精通した入居者から、スマートホームは高い支持を得やすいと考えられます。
スマートホームに詳しくない人に対しても、実際の入居者の声を活用したプロモーションを活用したり、SNSで視覚的にわかりやすく訴求したりすれば関心を引けるでしょう。
セキュリティを向上させ安心して暮らせる環境を整備できる
スマートホームには、日常生活の利便性を高めるだけでなく、セキュリティを向上させるメリットもあります。
具体的なIoT機器として挙げられるのが、スマートロックやセンサーなどです。スマートホームを実現すれば、以下のように鍵のかけ忘れや侵入者対策などを行えます。
・スマートロックによる遠隔施錠管理
・ドア・窓センサーでの侵入検知
・スマートカメラによる監視
・屋内サイレンによる警報システム
・警察への被害届けに利用可能な記録機能
外部からの侵入や空き巣被害のリスクを軽減できれば、入居者の安心につながるでしょう。特に、昨今は闇バイトによる住宅への侵入被害が社会問題となっているため、安心して生活できる環境を整備することは有意義です。
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工事不要で設置できるスマートロックもあります。鍵の形態によって設置可能なものや制限などもあるため、導入可能かどうか、また初期費用やサポート体制などについても確認する必要があるでしょう
導入しやすいスマートホーム設備
スマートホーム設備にはさまざまな種類があり、家の中を監視できたりドアの施錠・開錠をスムーズにできたりといった機能によって、普段の暮らしが便利になります。
ここでは、導入しやすく、さらに入居者の満足度や安心感を高められるスマートホーム設備を紹介します。
スマートカメラ
スマートホームカメラとは、インターネットを介してスマートフォンに接続することで防犯映像を見ることができる機器です。カメラの映像をスマートフォンでリアルタイムに確認でき、また遠隔操作が可能です。
玄関外の見えやすい位置にカメラを設置すれば、不審者の侵入を未然に防げるでしょう。また、家の中に設置すれば、安否確認やペットの見守りとして用いることも可能です。
スマートロック
スマートロックとは、通信機能を備えた電子錠です。スマートフォンやスマートウォッチなどの専用アプリを使用し、遠隔でドアの施錠や解錠を管理することができます。
鍵の開閉を遠隔操作できるだけでなく、自動的にドアが施錠されるオートロック機能もあります。スマートフォンをポケットに入れたままドアに近づくだけで自動で解錠するハンズフリー機能もあり、物理的な鍵の持ち歩きが不要になるメリットがあります。
ドア・窓センサー
ドア・窓センサーは、ドアや窓の開閉状態をリアルタイムで検知する機器です。磁気スイッチを利用し、不法侵入を検知するとアラームが発動するため、セキュリティ向上の一環として効果的でしょう。
スマートフォンのアプリで管理と監視が可能で、外出先からドアや窓の施錠を忘れていないか確認することもできます。同居している家族を見守りたい場合や、一人暮らしの方が防犯力を高めるためにも役立つでしょう。
スマートリモコン
スマートリモコンは、テレビやエアコン、照明などの各家電の赤外線信号を学習し、家電の操作を集約的に行える機器です。スマートフォンの操作やスマートスピーカーなどの機器に話しかけることで、家電を操作できます。
複数の家電を1つのスマートリモコンで制御できるため、家電ごとに個別のリモコンを置く必要がなくなります。
また、外出先からスマートフォンで家電を操作することもできます。たとえば、寒い時期は家に着く前に暖房をつけて部屋を暖め、反対に暑い時期は冷房で冷やしておく、といった対応が可能です。
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スマートホームカメラは、防犯やペットの見守りに活用できます。初期費用と維持費について確認した上で検討するのがいいでしょう
まとめ
賃貸物件のスマートホーム化を進めると、利便性や快適性を高められ、入居者の満足度を高められるでしょう。また、スマートロックやスマートカメラによってセキュリティを向上させれば、安心感にもつながります。
物件の魅力と競争力が向上すれば、退去につながりにくくなります。空室が発生した場合でも、入居希望者の関心を引けるため空室期間を短く抑えられるでしょう。
スマートホーム化された物件は、通常の物件よりも入居者へ付加価値を提供することができます。空室率を抑えてオーナーとの信頼関係を強化するためにも、管理物件のスマートホーム化を検討してみてはいかがでしょう。
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