東京都カスハラ対策で40万円の報奨金。都内中小企業向けに無料セミナーを解説
顧客からの過度な要求や理不尽なクレーム、いわゆる“カスタマーハラスメント”は、従業員の心身に大きな負担をかけ、企業の健全な事業活動を妨げます。不動産業界においては、長時間にわたる拘束や過度なクレームのリスクは決して低くありません。
2025年4月1日に「東京都カスタマー・ハラスメント防止条例」が施行されたことを受け、東京都は企業の対策を後押しする支援事業を開始しました。本記事では、奨励金やセミナーについて、その詳細を解説します。
対策実施で40万円、都内中小企業向け奨励金
東京都は、都内に事業所を置く中小企業などを対象に、カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)防止対策を行った場合に40万円(定額)を支給する奨励金制度を6月30日から募集開始しました。
対象: 都内に事業所があり、常時雇用する従業員が300人以下の企業等
主な要件:カスハラ対策マニュアルの作成
以下のいずれか1つの取組みを実施
・録音・録画ができる環境の整備
・AIを活用した通話の文字起こしシステム等の導入
・弁護士など外部専門家活用のための費用支出
奨励金額:40万円(定額)
第1回受付期間:2025年6月30日(月)から8月8日(金)まで
※予算の上限(1,000件)に達し次第、期間内でも受付終了
※2025年度は計3回の募集が予定されています
専門家に学ぶ無料セミナーも
カスハラの基礎知識や未然防止、発生時の対応について学べる無料セミナーが開催されます。オンラインライブ配信のため、どこからでも参加が可能です。
・第1回セミナー <基礎編>
日時: 2025年7月31日(木)14時00分〜16時00分
内容: カスタマーハラスメントに係る基礎知識と企業の取組
開催方法: オンラインライブ配信
申込期限: 2025年7月28日(月)
登壇者:原 昌登 氏(成蹊大学法学部教授)
稲尾 和泉 氏(株式会社クオレ・シー・キューブ取締役)
東京都は、ポスターやリーフレット等によるカスハラ対策の普及啓発を順次実施していくとしています。
参考:東京都の支援事業を活用してカスタマーハラスメント防止対策を推進しましょう!
不動産業におけるカスハラ対策については、LIFULL HOME'S Businessの関連記事をご参照ください。
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